FC2ブログ

青春はプールの中で4-1 - 10/31 Sat

trackback (-) | comment (2) | 青春はプールの中で
市の大会でも成績を残せた柚木たちは県大会へと進み、それなりに成績を残し、柚木たちの高校では快挙といえる夏休みを終える
市立高校大会を残し、始まった新学期・・・

「ユズ、もう行ける?」
「あー、キリちゃん今週は掃除当番だから先行ってー」
「おー、そっか!なんかやっとくことはー?」
「いや、柿内にメールしたから大丈夫!ありがとー」

迎えに来るのは桐井。不思議な感覚だった。今までは柿内が柚木を迎えに来ていて、その柿内はずっと迎えに来ない
迎えに来ないどころか、迎えが来ているのだ

栗山の迎えが・・・

去年の柿内はいつだって柚木につきまとい、休み時間もよく教室に来ていたのにそれも全くなくなっていた。辞書はどうしているのか。そんなことを頭の隅でうっすら考えながら教室に残って掃除をする

口は悪くて後輩らしくなくて。並んでいたら柚木が後輩に見られる程だったのに最近は並んで歩くこともない
それは妙にすっきりしすぎてさっぱりしすぎた毎日で物足りなさすら感じる程に・・・

「ねぇ、ユズくん、ユズくん」
「うん?」
「市立、水泳部応援にいこうかなーってさっき話してたんだけどー、行ってもいいー?」

クラスの女子が柚木にそう言ってくる。別に見にくるのに柚木の許可なんて必要ないのに。これはきっと話す口実

「いいよー」

それでも笑顔で了承する柚木を見たいだけ。柚木もモテる自覚はあった。恵まれた容姿に、運動神経、そして学力にトーク力。女子の注目を浴びるのには慣れている
でも、今はそんなのどうでもいい

恋人がいるから

恋人が

その恋人とは最近なかなか2人きりにもなれないし、最近、ろくに話してもないけれど、それでも恋人






「柿内くんー・・・知ってる?」
「何をー」
「校内新聞ガールズ版ー」
「・・・新聞?ガールズ版?」

部室でニヤニヤしながら栗山は「あー、そりゃ知らないよねぇー柿内くん女子と仲良くなさそうだし」と自分のカバンから少しくたびれたプリントを柿内の目の前に広げる

「・・・何だこれ・・・」
「新聞部ってあんじゃん・・・あそこの女子が気まぐれで発行する女子生徒向けの新聞」
「・・・っつか・・・盗撮・・・」

そのプリントに載っている写真は水泳部のアイドルと表記されていて・・・それはまさしくこの部活の部長で、柿内の恋人の柚木で・・・

「まぁ、柚木先輩はさすがっつーかなんつーか・・・でもさー、なーんでか柿内くんも名前載ってんだよねぇ」
「はぁ?」

栗山の手からプリントを奪い取ると「今月の特集:夏こそ水泳部を追え!」と書かれた見出しを読む

「なーんかねぇ、気まぐれで発行されてんだけどさー、それ、毎回イケメンランキングとか勝手なことされてっからさー・・・まぁ、男子受けはよくねぇよなー・・・」
「・・・お前が2位とか金でも払ったのか?あ?」
「あー!柿内くんは判んないわけー?このカッコいい顔とスタイル!そして可愛い笑顔っ!」

にっこりと笑って見せる栗山に「キモい」と明らかに嫌悪を表に出した表情で栗山の頬を抓る
確かに、イケメンと表記されるのもおかしくはないだろう・・・女子が好きそうな甘い顔に長身・・・

「きっとさー・・・あれだよね。インハイ予選」
「・・・何が」
「柿内くんがそこに載っちゃう理由ー・・・イケメンっつったらさぁ、うちの部活にもっとふさわしい人もいるじゃん?でも柿内くんっつーことはインハイ予選でも県大会でもある程度の成績残して表彰されて目立ったからじゃね?」

確かに、自分はイケメンの部類じゃないとは思うが、それだけでこのランキングに名前が載るとはなんていい加減なんだろう・・・そう思いながら小さくため息を吐く

「うぃーっす・・・あ?お前ら何やってんの?」

掃除当番で遅くなった柚木が部室へ入るとまだ着替えてもいない2人を不思議な顔で見つめて、手元にあるプリントを見て「あぁ・・・それか」と呟いた

「あ、先輩はやっぱり知ってましたー?」
「知ってたっつーか、毎年載るし・・・それ、キリちゃんが来る前に隠しとけよ?リレーメンバーでそれ載ってねぇのキリちゃんだけなんだからキリちゃん気を悪くするかもしんねぇじゃん」
「あ・・・そっか・・・桐井さん・・・っつかおかしくないですかー?柿内くんよりも桐井さんのほーがここ名前入っててもおかしくないのに」

柚木は「うーん」と呟きながらカバンをロッカーへと入れると柿内を見つめて再び「うーん」と唸る

「ちょ・・・待った・・・あんた、それ傷つく!なんか言われるより傷つくっ!」

柿内がそう叫んで、栗山は柚木の反応に大笑いする。いつもと同じように騒がしい部活は今日も始まった






「お疲れっしたっ!」

解散の声が掛かってからいつものように2人での自主練習が始まる
静かになったプールで泳いだ後、いつものように並んで歩く

「・・・柿内ー」
「はい?」
「さっきのは別にお前がカッコよくないとかそういうわけじゃねぇからな・・・」
「・・・あぁ・・・さっきのってあれか・・・いや、別にオレだって判ってっから」

柿内は気にしていないという顔で歩く

「っつかー・・・うーん・・・」
「何?また唸るわけ?いや、そんな真剣に考えなくても」
「いや、なんつーかさ、お前のこと知らなかった奴もお前の名前があそこにああやって載ったことで興味持つだろ?あれさー、昔から夏になると水泳部特集とか言って名前上げてくるんだけど、名前乗ると・・・」
「乗ると・・・?」
「彼女ができる」
「はい?」

予想外の言葉が柚木の口から出てきたことで柿内はただ首を傾げるばかりだった





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more
スポンサーサイト



秘密の園8 - 10/30 Fri

trackback (-) | comment (0) | その他SS
西園・園田 side



それから何が変わったか・・・特に変わることのない2人の関係
ただ、たまにやる宅飲みで記憶を失わなくなったこと。飲む量が少なくなったこと。その代わりに何度も何度も情事を重ねたこと・・・友達の関係にそれが加わっただけ

「ソノー、今日バイト何時までー?」
「今日は10時には帰ってくる」
「んじゃー、その後行ってもいーい?」

園田は「まぁ、いいけど」と頷くと前回ヤったのいつだっけ・・・と頭を回転させる
バイトの休みが合うのはそんなに頻繁じゃない
飲むときは夕方からずっと飲みたかったから休みじゃないとなかなか会えなかったけれど、飲みよりもセックスがメインだったら時間が多少なくてもなんとか会えるんだと初めて気付く




「おー!ソノお疲れー!」

玄関前でビール片手に手を上げた西園を見てため息を吐きながら鍵を開ける

「ひとりで飲んでたのかよ」
「んー・・・うん」

いつもと少し違う気がした・・・

「ソノー・・・」
「いや、待て。オレ汗かいてるから!」

後ろから甘えながら抱きついてきた西園を押し退けると力を入れてなかったはずなのに壁にぶつかった西園がそのまましゃがみ込んで慌てて園田もしゃがんで「大丈夫か?」と聞く

「・・・ソノ、どっちかに彼女できるまで・・・っつったよな」

下を向いたままの西園の言葉に伸ばしかけた手を止める

「・・・彼女できた?」
「・・・」

園田は笑って「おめでとう」と言って立ち上がって冷蔵庫を開ける

「祝杯あげようか。これでお前も男の固い体抱かなくてもイイんだってー」
「ソノは・・・イイんだな?」
「は?」
「ソノはやっぱりオレのこと好きになれないってこと?」
「や・・・何言ってんの?お前」

顔を上げて園田を睨みつけて手の中の缶酎ハイを奪い取ると床に無理矢理押さえつける

「いや、だから!はぁ?!」
「付き合ってるっぽいことは何もしなかったけどっ!オレは楽しかった!記憶失くすまで飲むこともなかったけどその分気持ちいいことできたし!ちゃんと判った状態ならソノと裸で目ぇ覚めるの全然怖くもなかったしっ!でも!オレだけ?」

汗ばんだ体に触れられてビクりと体を強張らせる
チノパンと下着を一緒に剥ぎ取られて抵抗する。彼女ができた・・・という話じゃなかったのか・・・最後だからやらせろ的なやつなのか・・・と思いながら手で止めて「シャワー・・・」と呟くと顔を上げた西園の顔が見える

「・・・何つー顔してんの・・・ニシ」
「オレ、昨日バイト先の子に告られた」
「うん。だからおめでとうって」
「断ったのっ!!!!」

顔を赤くして困ったような顔をして見つめてくる西園に口を開けたままなんて言っていいのかわからなくてただ、園田は愛犬と同じような髪をくしゃりと撫でた

「タイプじゃなかった?」
「すっげぇタイプっ!おっぱいも大きくて可愛くて・・・なのになんかソノがチラついてんの!その可愛い子よりソノがイイってどんなんだよっ!って昨日寝ないで考えたっ!そしたら・・・そしたらっ・・・もう判んないけどこれ、好きなんじゃね?・・・みたいなっ・・・」
「・・・好き・・・?」
「元はエッチしてるときのソノがエロいなーとか思ってたけどそのうち普通の時もやたらと見るようになってきてオレが凹んでるときにさっきみたく頭撫でたりっ、メシ食ってるときの箸の使い方がキレイだとか!耳の形がキレイだとか!もー全部可愛くてキレイでカッコよく思えるようになってきちゃったのっ!オレ、バカなのにすっごい優しかったりするし・・・好きになっちゃったのっ!でもソノはどっちかに彼女ができるまでとか言ってたし、ソノが彼女作っちゃったらもう終わりになるんだって思ったら悲しくなった!別れたくないっ!」

一気に捲し立てた西園に戸惑いながら「そうか・・・」と悩む
付き合ってはいたけれど、好きかどうか聞かれたらやっぱり判らないまま。だからといって彼女を作ろうとも最近思ってなかったし、正直、西園にキレイだとか可愛いだとか、カッコいいだとか言われてもいまいちピンとは来てないけれど悪い気もしていないのは事実

「別れなきゃいいけど・・・?」
「え?」
「いや、まぁ、別にオレお前のコト好きとか判んないけど、オレが好きになるように頑張れば?」
「あ、そっか・・・」
「うん・・・まぁ、今、オレ何言った?って感じに動揺はしてるけど・・・」
「・・・じゃあ・・・」

コホンとひとつ咳払いをした西園はまっすぐに園田を見つめると手を握る

「ソノが好き。これからも付き合って」
「・・・だからっ・・・今までも付き合ってただろ・・・」
「うん。でも、もっと会ってもイイなってオレ、今日気付いた!付き合ってるからバイト終わってからここに来て無駄にソノに抱きついて甘えるのもイイんだなって」

西園が園田を抱きしめると愛犬、ミルキーによく似た髪がふわりと頬を撫でる。つい、その髪をくしゃくしゃと撫でると整髪料の香りがするその髪に口づけをする




「・・・でー、最大の疑問はあれだよなー」
「あぁ、それさー、考えたけどソノのせいじゃない?」
「あ?」
「ほら、ソノって心理学取ってたじゃん?んで前、催眠術がどうのって講義になったとか言ってなかった?」
「・・・あー・・・そっか・・・っつか催眠術ってマジであるってこと?!その間の記憶消すって催眠術?!え!オレこの後の就職先とか色々考え直した方が良さそう?!おい、ニシ!オレ、真剣に話してるんだけど!!!!」

吹き出した西園はお腹を抱えながら園田を見つめる

「ソノってバカ!すっげぇバカー!」
「いや、それバカなニシに言われたくないからな?!おい!ニシ!」

2人はまだ築き始めたばかり・・・出会いは出逢いの思い出になって、同じ愛称の『ゾノ』を抱えながら秘密の関係を築き始めたばかり



秘密の園 おしまいおしまい




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園7 - 10/29 Thu

trackback (-) | comment (0) | その他SS
園田side



終わってからニシの顔が見れなかった。当たり前。なんつーことやっちゃったわけ?っつかオレホモじゃねぇし!ただ、元カノに開発されちゃったケツ弄ってたのが気持ちよくなっちゃっただけだし!

まさかそれが男の。しかもニシのをぶち込まれてまさか感じるとかないでしょ。本気で

もー、ない。ないないないない!ニシと2人で飲むのも止めよう・・・そう思ったのに何こいつ付き合おうとか言ってんの?意味わかんないし!うなじ噛み付くとか!今までもしてきたとか!!!気付いてたわけ?!今まで記憶失くしてたんじゃねぇの?嘘なの?!

「なぁーソノー付き合ってよぉー」

だから!ミルキーみたいな目でこっち見んな。バカ

「ソノぉー」

甘えんな!絆されるっ!!!だいたい、オレはチャラ男みたいな奴は苦手なんだよ!女の子だって多少染めてるのは許すけどこいつみたいに派手な髪したやつは苦手だし

「オレのこと嫌いー?」
「オレはケツで感じるけどホモじゃねぇもん!」
「え?そんなのオレも違うけど」
「っじゃあ!!!」
「ソノ以外でもヤりたいって思うかなー・・・うーん?キレイなケツしてたらなるのかなーでも、やっぱ、ソノだけじゃないかなー。あれ?それでもホモ?・・・まぁ、それでもいいよ!」

なんだよ。オレのケツはキレイとかそう言いたいのか?!意味わかんないし!

「ソノー、っていうかー・・・なんかー、また勃ってきたけどーどうしよう?」

どうしようじゃねぇし!!!!っつかさっき散々ヤったのにまだヤれるってどんなんだよ!

「ソーノー」
「オレの足に汚いの擦りつけるのやめろ」
「まだ出るかなー・・・ソノの足に出してイイ?薄そうだしー、量も少ないからすぐ拭けるってー!」
「だから!聞いてた?バカ!」
「じゃあ付き合って?」
「その二択ってどうなんだよ!意味わかんねぇ!!!」

あー、こいつバカだ。うん、バカだ

「でも、やっぱりソノに欲情余裕でするし、付き合いたいって思うんだもん」
「っ・・・」
「付き合おうよー」

あー、バカは感染する

やめろよ。そのミルキーみたいな顔。叱られたのに謝るみたいに甘えてくるその顔!!!

「どっちかに彼女ができるまでなら」

あー!もう!ほら。感染した

オレもこいつと同じでバカだなー・・・本当に





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園6 - 10/28 Wed

trackback (-) | comment (2) | その他SS
西園side



あー、賢者タイムってやつですかねー

なにやったオレ!!!

シラフで!しっかり全部覚えてるっつーの!!!!
隣で倒れてるソノ、こっち向かないけど起きてるのかなー・・・あー、ムリ。怖くて話しかけれないー
疲れて寝てるかなぁー・・・

結局夢中になって3回もやりゃー、イヤでも判るっつーの。オレはソノに余裕で欲情できるってー

あ、うなじキレイ・・・噛みつきたいなー・・・

って何!オレ!

「・・・ニシのバカヤロー」
「お?」

ボソッと喋ったソノを回り込んで見ようとすると逃げられる。クソー。枕邪魔ー

「なんでシラフん時のが理性飛ばせんだよ」

あー、それね・・・それー・・・

「え?なんでだろ?」
「酒、酒出せ!」
「えー!昨日飲みきったじゃーん!」
「買ってこい!!!」

玄関を指したソノの指を口に入れる

「お前っ!!!」

怒ってこっちを見たソノ・・・顔赤いなー・・・あー、なんだろ。これ

「ソノー・・・」
「あぁ?!」
「あのさー・・・付き合っちゃう?」
「はぁ?!」

眉を顰めてオレを軽蔑したみたいに見つめるソノが色っぽく見えるのはなんでだろう?ヤっちゃったから?あー、そうそう。オレ、勢いでエッチしちゃった子に情湧きまくるタイプだったー

「ソノだってさー、最後は悦かったっしょー?」
「なっ・・・」
「まぁ、そりゃー、今、ソノ見て好きとか思うか聞かれたら微妙なんだけどー・・・多分またヤりたくなるとは思う」
「なんだよ・・・それ」

あー、オレ勝手だよなー・・・でも、ホントのことだもん
また絶対欲しくなる。めちゃくちゃ気持ちよかったしわけわかんないくらい腰振っちゃったし・・・掴んだ腰が「あ、これ壊れねえや」って感じでガツガツしまくっちゃったもん

「なー、ソノー・・・付き合おー。彼女が珍しくお互いにずっとできてなかったのもきっとこうなるためだってばー」

オレって結構ロマンチストなんだよなー。こうなるため。だとか運命だとか。そういうのに弱いの。あー・・・ヤバい。ソノのうなじキレイ・・・やっぱ・・・


「痛っ!!!!なっ?!何?!」
「ねぇ、ソノ知ってる?オレ、今までもここに噛み付いたりキスマークつけてたっぽいー」
「な・・・なっ・・・」

オレだけが知ってる秘密だったけど、ついに秘密じゃなくなっちゃった






にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園5 - 10/27 Tue

trackback (-) | comment (0) | その他SS
西園・園田 side




唇を合わせた後、ビデオから映像の流れた状態で園田は押し倒される

「なっ・・・」
「お前も覚えてない?」
「覚えてないっ」

何度も首を振りキスを拒む
キスなんてしたら壊れるから

友情全て壊れるから

「挿れたい」
「は?!」
「今、ソノにめちゃくちゃ挿れたいっ」

息の上がった西園の昂りを押し付けるとゴリゴリと硬いもので擦られて次第に熱を持ち始める園田の雄

「っ・・・」
「ソノはヤダ?オレの、挿れるのヤダ?オレので擦って勃ってきたからキモくないよね?」

西園の甘い声が耳元でやたらと響く

「あ、ソノ、耳も弱い?っつか・・・ごめん。オレがおかしくしてたらしいよね」
「判ん・・・ね・・・やめろって!友達に戻れねぇって!嫌だ!」

少しだけ驚いた顔をしたあと柔らかく笑った西園はまた園田の耳元で甘い声で誘う

「友達に戻るって別にまだ付き合ってねぇし、ヤってから考えない?」
「くそっ・・・くそっ・・・」

園田も諦めたように顔を背けたまま抵抗を止める
そっとシャツを脱がせてボタンを外すと下着に入り込んでくるのはゴツゴツした男の手。それでも萎えないのはなぜだろうかと頭に浮かぶ。多分知ってるから。初めてこの手で触られるんじゃないから

「あー、ガチガチー」
「黙れ」
「うん。オレもーガッチガチーマグナムくん御開帳ー!」
「ホントお前って・・・バカ」
「わー、昨日、オレ、どんだけ弄ったんだろ・・・すげー指入る」
「ぁ・・・待っ・・・そこっ、ムリっ」

記憶にないのに体は覚えている・・・そんなAVみたいなことが頭に過る
正確にイイ所をこねられて声が漏れそうになるのを塞いだ

「ゴム・・・は・・・ここー」

西園はベッドの下に手を伸ばして出したゴムを慣れた手つきで身につける

「ねー、こんだけ柔らかかったらいけるっしょー」
「むっ・・・ムリ!!!ヤダ!ムリっ!」
「オレもームーリー」

必死に閉じようとする園田の足を押し開いて昂りを蕾へとグリグリ押し付ける
これからされることの恐怖で震える園田にキスを落とすと「大丈夫だってー!」と軽く笑った

「っーーーーー!!!いぃぃぃってぇぇぇぇ!!!」
「えー!痛いー?その声萎えるー」
「待った!マジで!クソッ!てめ・・・痛ぇ・・・萎えろっ!クソッ」

涙を浮かべる園田の髪をかきあげると埋めた先端を見つめる

「切れてないよ?」
「そーいう問題じゃねぇっ」
「えー?でも、まだ先っぽだけだから頑張れっ!」
「最低だな!お前っ!!!」

西園はローションを足して塗りつけると少し引いては押すを繰り返す。できるだけ痛くないように少しずつ少しずつ進ませる
徐々に入る部分が多くなっていき、その頃にはすっかり解されて苦痛の声は止まっていた

「あー、もー動いて平気ー?そろそろーオレもちゃんと動きたいー限界ーっ」
「っ・・・」
「ほらー、拗ねないでー!ここ、ゴリゴリ擦ってあげるからー」

園田のイイ所を擦ると甘い嬌声が漏れ出して気を良くした西園は夢中でそこを中心に擦りながら自分も快楽を追った





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園4 - 10/26 Mon

trackback (-) | comment (0) | その他SS
園田side



やっぱり!やっぱりやっぱりやっぱりっ!!!!

ケツに弄ってんじゃねぇよ!オレ!!!!

吐いた。そう言えばいっつもロクに食わずに酒ばっか飲んでるから胃液と酒だったものしか出なかったけど気持ち悪さは消えない
オレは変態趣味を友達に見せつけて友達を失った・・・そういうこと
なんでノリノリでケツ弄ってんだよ!しかも最初からケツしか弄ってねぇってどういうことなんだよ!最悪最悪最悪っ!!!!!

「ソノ?大丈夫?」

今、優しい声出すな。バカ!バカ!ニシのバカ!!!!同情なんて今、要らないんだよっ!「キモーい」って軽蔑しろよ!そしたらオレだって軽く言い訳するから!

「二日酔い?水飲むー?」

なんで?二日酔いとかじゃねぇの判るだろ・・・なんでこいつ気持ち悪くねぇの?男の・・・っつかオレのケツ・・・

「なー、続き1人で見ちゃうよ?」
「なっ?!」

なんでまだ見るわけ?!気持ち悪いもん見るな!
慌ててトイレから飛び出してビデオを取り上げる

「何?見よう?」
「バカ!死ね!気持ち悪い!」
「や、ソノの顔映ってたけどすげぇ・・・なんだろ・・・うーん・・・勃起した!」
「はっ?!」
「っつかさー・・・ソノ、ケツ感じるの?」
「っ・・・元カノに仕込まれたこと・・・あって」
「うっわー!なにそれ!エロい!ソノの彼女って基本エロいな!すげえ!」

なんで・・・気にしてねぇの?気持ち悪いの気にしてないの?

「はい、再生ー!」

手の中から奪われたビデオから流れる映像・・・オレの気持ち悪いアナニー・・・じゃ・・・ないだと?!

『あー、すげぇ・・・柔らかくなってきた・・・もう少し慣らしたらオレの入らねぇかなぁ?ソノー・・・拡げたいー』
『そこっ・・・グリグリ押してっ・・・もっとっ・・・』
『こうー?あー、やばい、すっげぇエロい』

・・・チラリとニシの表情を盗み見すると顔が赤くて・・・あ、これ、ニシ興奮してる。見たことない。ミルキーと違う雄の顔・・・あ、こっち見られ・・・

「・・・なんでオレ、覚えてねぇの?」

知らねぇよ!!!っつかオレも覚えてねぇっつーの!

「勿体ねぇ・・・」

は?

はぁ?

はぁぁぁぁ?!

キスとか!バカ?!バカなの?!





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園3 - 10/25 Sun

trackback (-) | comment (0) | その他SS
西園side


ビデオは壁際の棚にセットした
これなら飲んでる時の全部が見えるはず

あとはソノを待つだけだけど酔える気もしなくなってきた・・・胃が重い
毎回あいつの首に噛み付いたりキスマーク付けてるってどういう状況なんだよ

トントン

あー・・・来た。来たー

そして長くて短い夜が始まった




「・・・またこの状況だな・・・」
「っつか、ビデオの位置変わってんだろ」

あ、ホントだ。テーブルの上ってどーいうこと?えー?止めちゃったとかそーいう・・・

「待て・・・お前、今日授業は?」
「今日2限から」
「オレもだけど・・・この内容によっては2限休まなくちゃかもだぞ?大丈夫か?」
「え・・・えぇーっ・・・怖ぇよ!怖くなってきたじゃんっ!!!!」

電源つけようとした手を止める

「とりあえず服、着るか」
「おう」

んで、改まって電源入れようか悩んでるオーレっ!
でもさー、でもさぁ?オレ、全然ケツ痛くねぇし、ソノもケツ無事そうじゃん?オレのマグナムくんはそんな簡単に入るもんじゃねぇと思うしーっつかそーじゃんっ!もし、挿れたりしちゃってたらさー、記憶なくたってケツ痛いとかあるじゃん?そうじゃん?そうだよっ!

「よし!最悪、2限サボろ!な?な?でもきっと大丈夫だってー!」

そして電源を入れた

ホント最初はくだらない話しながらピッチも早く飲みまくってる映像
何も面白くないから早送り・・・

してったら酒瓶が空になってたくさん転がった頃、突然オレがTシャツ脱いで早送りを止める
音量をMAXに上げると会話も聞こえ始める

『なー、ソーノー!オレの見てー』
『汚ぇもん出すなー』
『勃起したー!』
『何見てそーなってんだよ!!!』

うっわー・・・オレ、バカなの?バカなの?っつかチンコバカになってんの?
中学生みたいなことを相変わらずやるオレー・・・恥ずかしいけどでも別にいいや。ソノだし。ソノってこういうこと他の人にバラしたりしなさそうだしー?

『いつものエロいの見せろよー』
『んー・・・っつかオナホ出してくるな!準備万端か!』
『あー、やっばー・・・見て。カウパーすげーの』
『しょーがねぇなぁ・・・』

え・・・ええ?
ローションを手に持ったソノがパンツを脱いでシャツをエロティックに脱ぐとそこで画面が停止される

「やっぱ・・・止めよ・・・」
「ええ?!気になるだろ!っつかこっからじゃね?!」
「っ・・・でも、これ・・・」
「いや、オレが意味わかんねぇ感じにオナホ持ってたし、あそこに転がってんのがそーだろ・・・」

そーそー。オレ、オナホ好きだし?結構お世話になってるしー・・・見せあいじゃなくてもこう、掻き合いっこしててもまぁ、許せるしー
うん。そう。ソノならそれもあり!この白くて細い手首とかアリ!超アリじゃね?手だけならアリだろ

また再生し始めた映像はやっぱり見せ合いから始まってた

「ほら、なんか、勝負でもしてたんじゃね?どっちが長く保つかとか」
「・・・」

ソノは顔を青くしながら映像を見つめたまま・・・

あ・・・

『あー!今日ビデオ回してたよなー?っつかなんでオレら記憶ねぇのー?毎回楽しいことしてんのにー!どーせなら判りやすくビデオ回そうぜー』

視点が変わる・・・っつかオレアホなの?何AV監督みたいなことしてんの?いや、うん。判るよ!だってオレだしっ!やりたかったもん!誰も許してくれなかったからハメ撮りとかしたことなかったけどさぁー
夢じゃね?ロマンじゃね?

『ほーら、ソノのイヤらしいところが見えちゃいますよー』
『やめろよ・・・』
『ほーらほら、隠さない隠さないー・・・あー、やっぱお前のそれ見てるとやっべー・・・見て擦るだけですげぇ気持ちいいー』

・・・映像は・・・白い指が・・・

ソノのお尻に入り込んでて・・・唖然としてたら隣にいたソノが口を押さえてトイレて飛び込んでいった






にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園2 - 10/24 Sat

trackback (-) | comment (0) | その他SS
声がハモって振り返ったら明らかにチャラ男がいて、そいつも『ゾノ』って知った

あんまり友達になりたくないなーとか思ってたのにやたらとグイグイ来て懐いてくるこいつ見てると実家のゴールデンレトリバー思い出してたまに頭撫でたくなる

うちの愛犬と同じように金髪に近い茶髪だし、くしゃくしゃ撫でてみたら毛質まで似てるような気がしたし



園田side




まず、朝起きて裸なのも驚いたけれど、ひとつ、ニシには言えなかったコトがある


立ったらケツからローション垂れてきた


それ、隠すように慌ててボクサー履いて綿パン引き上げて冷静装ってたけど、正直マジかー・・・って

記憶はない。でも、もしかしたらオレのせいじゃね?って恐怖だったのに相変わらずニコニコ懐いて来るしそう何度もないだろうとまた飲んで飲んで起きてあの状況

これも全部あの悪魔の元カノのせいだと思う

園田 祐介は・・・ケツで感じる変態だ

元カノのひとりがやたらとオレのケツに興味あって、可愛かったし、やられたら気持ちよくて前立腺マッサージっつーやつにハマったコトがある
それ以来、たまに・・・ホントたまに!自分でもやったりしてるのは女の子たちにもこいつにも秘密のコト

「なー、次のバイトねぇ日いつー?」
「あー、来週の木曜だな」
「んじゃー、その日、シフト代わって貰うわー」
「はぁ?休み合わせるってお前・・・」
「だってさー・・・早めにモヤモヤ解消してぇもん」

うっわー!ミルキーーーーー!!!!(実家の犬)今、ニシの髪に耳が見えた。幻覚見えた!怒られてシュンとしてるのに少し上目遣いで甘えてくるミルキーに見えた!

「・・・んじゃ、酒持ってお前んとこ行けばいい?」
「んー・・・」

酒を持ってくのは酒屋でバイトしてるオレの役目。いや、それはいいんだけど・・・やっぱり緊張する

でも、確実にやってはない

垂れてきたローション見た時、焦ってニシがトイレ行った後にゴミ箱漁った
でも、肝心のゴムだけはどこにもなくて、中にも出されてねぇっつーことは多分最悪な状況だけは防げる
オレがケツ弄ってるのが映ってたらそん時には昔の女がやってくれた前立腺マッサージが癖になってるって白状しよう・・・

いや、それもどうなんだ?っつー感じだけど・・・でも、寝てはない。それが最後の砦な気がする


「園田くんどうしたの?なんか元気なーいっ」
「あー?あー・・・気が重いことあってなぁ」

1度寝ただけで彼女ヅラすんなよ?この女!っつかお前がそんなユルユルじゃなけりゃオレだってお前を彼女にしたさ!なんなの?!オレの男の自信すら失わせやがって!っつか元カレどんだけデカかったわけ?!

「じゃあー、うち来てスッキリする?」

し ね え よ っ !

「いや、いいや」
「そうー?園田くんならいつでもいいよー?またなんかあったら言って?」

顔は可愛いのに!顔は可愛いのにっ!!!!

あー!彼女一刻も早く作らないと!!!!ニシと飲む機会を自然に減らさないとっ!!!!


講義室の前でチャラ男の集団とすれ違う
その中に見慣れた茶髪を見かけて手だけ上げるとすぐに

「あー!ソノー!」

と集団を離れて近付いてくる。お前!今!尻尾見えてるからな?!尻尾超振ってっからな?!たまにマジで「ミルキー」とか呼びたくなるけどこいつは西園だ。西園 雅臣だ

可愛いけど、恋愛感情なんてない。可愛いのは ニシの外見じゃなくてミルキーに見えるからだ





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

秘密の園1 - 10/23 Fri

trackback (-) | comment (2) | その他SS
出会いはよくあると思う
大学2年の年、いつものように学食でメシ食べた後、友達とグダグダしながら次の授業どーするかなんて話してたら

「ゾノー!」

って声に反応して

「「おう?」」

って声が後ろからハモって聞こえたんだ




西園side




西園と園田・・・愛称が同じで学部は違うけどなんか趣味も合ったし、実は同郷で一人暮らしっつーのも同じだったし。バイトがないときは出掛けたりメシ食ったり、一番多いのはどっちかの家でグダグダ飲むことだったけど・・・どーしてこうなった?!

「なに・・・これ」
「・・・オレも聞きたい」
「いや、アレだよな。酔っ払ってあっちー!って脱いで・・・」
「全裸っすな」

ですね・・・

朝起きたら2人で真っ裸・・・もちろん下着もない。っつか、2人とも記憶ないっていうねー・・・
何が怖いって・・・あちこちに転がってる明らかに異臭を放ってるティッシュやらなんやらの残骸・・・

「記憶ねぇの?」
「ねぇ・・・」
「あ、アレじゃね?」

ふと気付いたのはDVDが付けっ放しになってること
オレの秘蔵AVの画面
ははーん・・・要するに酔っ払いながらもAV鑑賞になってトイレにも行くの面倒くてここで各自処理しちゃった的な

「・・・記憶ないならまぁ、いいか」
「だな」

いつの間にか園田は下着もう履いてるし・・・っつかええ?!ええええ?!


待った・・・待った・・・


首の後ろ・・・歯型がついてね?


いや、いやいやいやいやいやいや・・・気のせいだ。気のせい気のせい気のせいだ


オレは見て見ぬ振りして黙ってトランクスに足を通した



で、また日常



のハズが!!!!


「あー、とりあえずタバコ吸っていいっすかー?」
「・・・オレにもくれ」

はい。あれから1週間後。まーたまたまたまたまたまたなぜか全裸で目を覚ましたオレたち。今回はテレビもついてないし。どういう状況なのか全く判らない。ただ、落ち着きたくて一気に煙を吸い込んだ

「・・・彼女作ればいいな。オレら」
「・・・だな。そうだ。ニシ、お前こないだいい感じになってる子いるとか言ってただろ。もー付き合え!な?オレも学部の子で付き合えそうな子いるからそうするしっ!!!」

おおう。おおう!そうだそうだー。バイト先でいっつもオレに笑ってくれる女の子!その子とさっさとデートしてみよう。そうしよう!溜まってんだよ!それが原因だっ!

大体、アリエナイ

どっから見てもただの男でキモいっつーの!




なーのーにーーー


どーしてこういうときに限って彼女できないんですかねぇ?!

「・・・こないだ言ってた子どうなったんだよ」
「オレの勘違いで彼氏いたとか超恥ずかしい結末だった」
「うわっ!ダッセ!」
「ソノこそなんだよ!お前も学部の子がどうのっつってただろーが」
「・・・いや、まぁ、ヤったんだけどね・・・ユルくて全然達けなくて超めんどかった。あれは付き合うとかムリだな」

ちゃっかりやることやれちゃうのは流石っつーかなんつーか・・・モテるよなー。こいつ。あ、でもオレだって負けてねぇから!彼女だって今まで片手じゃ足りないくらいいたし・・・いや、だから元カノの数の話じゃなくって


今、また真っ裸な理由!!!!


「しばらく宅飲みやめよ・・・」
「うーん・・・」
「何?」
「いや、お前、飲んでる時楽しくね?楽しいっつー記憶だけはあんだけど・・・」

宅飲みやめるっつーのはやっぱり寂しいわけで・・・こんな状況さえなければ、続かなければ、楽しかった。で終わる気がするし!

「あ、今度宅飲みする時ビデオ回しとくか?何が起こってるのか知りたくね?ただ酔っ払って見せ合いしてるだけかもしれねぇし!」
「お、おう・・・」

いや、でももし、もし、だ・・・何かコトが起こってたらそっからどうしようとか考えちゃうのはいっつもこいつの首の後ろ辺りに真新しい跡が残されてるっていう事実。まぁ、普段ソノのうなじなんて興味ないからいつできたものなのかは全然知らないんだけど・・・

でも、実際、どうして毎回こうなるのかは気になるからそれを解消する為に、ビデオ持ってる奴にビデオを借りるコトにした





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more

つれないキミと売れてる僕6-14 - 10/22 Thu

trackback (-) | comment (4) | つれないキミと売れてる僕
教会の鐘の音が澄んだ音で周りに響いて青空に飲み込まれていく
フラワーシャワーの中を純白に身を包んだ2人が笑顔で歩いて周りに手を振る


「おめでとう!」
「すっごいキレイ!」
「お幸せにー!!!」

そんな声のする場所から少し離れた場所で里見はかつての恋人の晴れ姿を少しだけ微笑んで見つめていた
昔から美人だった彼女が純白のドレスに身を包んだ姿は美しい以外の表現が浮かばず、けれど、彼女ともう一度だとかそんな感情も湧き上がらずに父親の心境で周りに微笑んで手を振る恭子の姿を見つめていた

「きれいだね」
「んー・・・だな」

ドラマの撮影が丁度夜からで一緒に式を見に来くることができた須野は里見に寄り添うように立って幸せそうな2人を見つめる
披露宴は騒ぎになるからと欠席を選んだが、式だけは。2人の晴れ姿だけは見て、お祝いの言葉を残そうと訪れた結婚式。紀本に結婚式に呼ばれたのに仕事で式には間に合わず、披露宴だけ参加する予定の葛西とは別行動することになった2人


「あいつはまともな男を選んだな・・・」
「里見だってちゃんとして・・・」
「オレじゃあいつを幸せにはできねぇよ・・・」
「僕は幸せだけどね」

視線をドレスを着た新婦から隣の長身の男に移す
いつもと違ったスーツ姿に髪型も変えてメガネをしているけれど確実にそれは須野で、優しい目が自分をいつだって見つめてくれるのを知っている

「まぁ、オレも・・・今、別に・・・毎日楽しい・・・かな」
「っ!そ・・・それっ・・・って!!!」

里見も幸せだと言っているのかと顔を赤くして慌てて里見を見つめると新婦がブーケを振りかぶって大きな声で叫ぶ

「ひーかーりーーーーーっ!!!!受け取って幸せになりやがれーーーーーっ!!!!!」
「はぁ?!オレ?!お前っ!バカっ!!!こらっ!こっち投げんなっ!!!!」


投げられたブーケは空高く宙を舞って届くはずがないと思った離れた場所の里見の近くまで飛んでくる


「落とすなよー!光ー!キャッチキャッチー!」
「受け取れるか!バカ!オレは男だっ!!!」

そう叫んでそのブーケが地面に落ちそうになった瞬間
そのブーケをしっかりとつかんで拾い上げる手

「あ・・・つい、取っちゃった・・・」

そう言って須野が照れくさそうに笑い、お祝いに駆けつけていた観客が受け取ったのは須野寛人だと気付いてまた黄色い声が響く

「須野っちでもいいやー!光も須野っちも幸せになれー!!!」

そう叫んだ恭子に柔らかく笑った須野は周りに人が集まりそうになって逃げだす里見の背中を慌てて追いかける。一度振り返って恭子にブーケを掲げると「ありがとう!」と叫んでそのまま走った


青空の下をスーツに身を包んでブーケを持って走る

変装のためにつけていたメガネが邪魔で途中でそれを外してまた走る

「里見っ!結婚してっ!」
「バッカ!しねぇ!!!」
「里見っ!幸せにするっ!絶対っ!今よりもずっと幸せにするっ!!!」

人気のなくなった道で走りながら須野はいつものように里見に言うと里見はやっぱりいつものようにそれを断る

それでも確実に前進・・・


幸せに向けて前進・・・いや、もう既に幸せの渦中




「里見っ!」
「てめっ!ここで叫ぶなっ!家帰ったらじっくり聞いてやるから黙って走れー!」
「早・・・っつかなんでそんなに早く走れるのー!!!」

里見の後ろを走りながら須野は幸せそうに笑って走った



つれないキミと売れてる僕 6幕 おしまいおしまい




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

    ≫ read more