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ふたりのバレンタイン1 - 02/28 Thu

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で 番外編
街を歩いているとその雰囲気や外観で季節を感じることが度々ある

これもそのひとつ

「流ちゃん、今年のバレンタインはー?」
「んー?何だよ。それ」

新井と野球でもなくフットサルでもなくもちろん水泳でもなく約束をした休日、予定の買い物を済ませると周りをソワソワした様子で見ていた新井がテンション高めに柚木にそう尋ねた

「バレンタイン!知ってる?知ってるよねぇ?流ちゃんたくさん貰ってきたんじゃないの?」
「いや、バレンタインは知ってるけど予定ってなんだよ。社会人になってからバレンタインは通常稼働・・・でもないか。事務の子とかにチョコ貰ったりしてあぁ、お返しどうすっかなーってなる日だろ」
「流ちゃんってなんていうか・・・なんていうかーーー!もーーーロマンがないっていうかーもー!」
「いや、瑞樹はなんだよ。但馬んトコ行くとか自慢すんのか?」
「えへへ。カズくんがオレの部屋来てくれるー。いや、オレの予定じゃなくって!」
「あー・・・」

予定と言われても通常通りなのは変わりないだろうと柚木は少し考えて学生の頃は柿内が手作りのお菓子を作ってくれたことを思い出す
確かに、学生の頃、付き合っていたときは簡単だけれど、と柿内はお菓子を作ってくれた。でも、今は?これからは?以前とは環境も変わったし、前と同じように柿内が作ってくれるとは限らない・・・でも、何もしないとも思えないけれど

「だってさー、カッキーとより戻したんだよ?っていうか上手くいってるんだよね?ねぇ?!」
「あぁ」

それは勿論。相変わらず忙しそうな柿内だけれどそれでも愛されている実感はある。だからこそバレンタインとはいえ通常通りなのだ

「・・・そっか。カッキーがケーキ焼いてくれたり?」
「・・・昔はそうだったけど今年はどうだろう」

なんせ、忙しそうだしと思いながら首を傾げた

「じゃあさ!じゃあさ!流ちゃんサプライズでチョコプレゼント!とかは?!」
「チョコの催事場やたらと人多いから行きたくない」
「違う違うー!作ろう?一緒に作ろ?」
「嫌だ」

きっぱりと断ってきた柚木に目を丸くして驚く新井
なんだかんだ言いながら作るか。という流れになると思っていたから

「なんで!」
「んー?いや、チョコわざわざ溶かして固め直さなくてもそのまま食べたら美味いのがチョコだから」
「うっわー!出たよ。突然の流ちゃんの現実的なトコ!」
「だから作らない」
「じゃあチョコチップ入ったクッキーは?!チョコパイは?!チョコ溶かしてないよ?!美味しいよ?!」
「あー・・・あーーー・・・確かに・・・でも買った方が美味い」
「違うの!手作りの良さは誰が誰のために作るか!でしょ!だから、流ちゃんがカッキーのためにって作ったらカッキー喜ぶと思わない?」

柿内が喜ぶ・・・考えて過去に柚木が料理をしたとき柿内はすごく喜んだことを思い出した。その時はケンカをしたから食べている姿は見ていなかったけれど

「決まりだね?」
「いや、まだやるって言ってないけど」
「ううん!やるの!やるー!」

あぁ、もうこうなった新井は止められない。と柚木は仕方ないなと笑った









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