FC2ブログ

つれないキミと売れてる僕3-10 - 05/27 Wed

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
吉田に言い当てられて里見は少し黙ってから笑う

「バラすなよ?」
「バーカ。誰にも言わねぇよ。お前が皐月光だっつーことも誰にも言う気ねぇし」
「まぁ、そっちはもうバレてもいいんだけどな」
「言わねぇよ」

吉田はまた笑って里見の背中を叩いた




ピリリリ・・・

「はーい」
「・・・葛西。遅くにごめん・・・ちょっと、今・・・イイ?」
「んー?部屋来る?ゆりちゃんはー今日もいなーいっ」
「うん・・・行く」

仕事が終わって部屋に戻ると里見はまだ帰っていないことが判る。苦しくて嫉妬で里見に電話をかけまくりそうで葛西に電話をした。脱いだジャケットをもう一度着ると隣の部屋の玄関をノックする

「おう。珍しいー」
「・・・うん」
「どした?元気ないけど」
「うん・・・ちょっと・・・いっぱいいっぱい・・・」

部屋へ招き入れると葛西は冷蔵庫からビールを須野に投げ渡す

「メシ食ったー?」
「うん。向こうでお弁当・・・食べた」
「んー、光は?」
「・・・」

里見の名前が出ると考えすぎて黙り込んでしまう。葛西に話したらきっと里見が悪者にされて責められる・・・それに、思い出すだけで胃がキリキリと痛みだすあの赤い・・・赤い跡

「須野ちゃん?」
「あ、ごめ・・・うん。出掛けてる」
「まぁたぁぁぁぁ?!」
「どんな人なのかな・・・葛西知ってる?」
「知らねぇー!なんつーかオレらの知らない光を知ってるのかもって思うとヤキモチ妬いちゃうよなぁー」

葛西は笑いながらつまみのチーズを齧ってそう言った。葛西でも親友に大してヤキモチを妬くのかと思うと少しだけ気持ちが楽になる

「んで?須野はそんだけでオレんところ来なくね?オレは暇だったら行くけどー」
「え?」
「なんかあったんだろー?聞くよー?」
「・・・うん」
「え?深刻系なの?!正座して聞いた方がイイ?」

須野はこんなときも気持ちを軽くしてくれようと少し冗談を混ぜる葛西に笑って考えながらひとつ頷いた

「正座!よしっ!聞こうっ!」
「あのね・・・勃たない」
「は?」
「うん・・・勃たなくなっちゃった」
「え・・・それ、え?マジで?え?どーいうこと?」
「ダメ・・・里見でも反応しないの」

葛西はあまりにも突然の深刻すぎる告白を受けて戸惑った

「あのー・・・ストレスとかそーゆー・・・」
「かも・・・ね」
「っつか!何があった!どーせ光が悪いんだろ?!」
「悪くないよ・・・里見に怒らないって約束してくれる?」
「うーん・・・うーん・・・うん」

そんな前置きをするということは怒ることなのだろうと思うと葛西は素直に返事ができなかったが、これを了承しなければ須野が話さないことも判っているからとりあえず頷くと須野は目の前で深呼吸をして口を開いた

「こないだね・・・里見・・・キスマーク付けて帰って来た」
「はぁ?!女作ったの?!あいつ!」
「・・・そうじゃなくって・・・」
「・・・バカっ!!!!相手が吉田だって言うのか!なんでまたそんなやつと飲みに行かせてんだよっ!」

須野は首を振る。悩んだ。行かせたくないと言いたかった・・・けれど、それを言えない須野。全てを受け入れると決めたのだ。例え自分以外を選んでもそれを受け入れ隣で笑っていると決めたのだ。だが、それでも須野の心はやっぱり苦しくて嫉妬の嵐が吹き荒れる

「僕ね、女性相手なら仕方ないって思えてたんだ・・・僕には敵わないから。でも、男だったら僕が一番里見を幸せにできるって信じてた。でもさ、僕の思い込みだよね・・・里見が選ぶ人と一緒にいるのが一番里見の幸せ・・・なんだもん」
「バカっ!須野のバカっ!そんなん女でも男でも許すな!もーどこで飲んでんの?行くぞ?」
「どこに?」
「光のバカを迎えに行くんだよ!」

葛西は立ち上がると身支度を始める

「でも、そんなこと・・・」
「バカっ!ホントバカ!あいつを幸せにできるのはお前だけだろ!オレ結婚しちゃったもんっ!お前しかいねぇじゃんっ!」

しかし、須野は立ち上がらない。ただ頭を横に振る

「須野っ!」
「やめよ・・・ホントに・・・僕は里見が楽しくて笑ってるならそれで・・・」
「他の男にヤられてもイイっつーのっ!?オレ、ヤっちゃってもイイの?!」
「・・・っ・・・葛西も?葛西も里見が好きなの?」

里見に自分以外の男が触れる・・・里見の中に他の男が・・・それは例え葛西だろうと許せない。親友で葛西のことも大好きだが、それでも許せない・・・自分だけ。自分だけ・・・しかし、それすらも今は叶わない。胃が痛くて、キリキリ痛んで胃を押さえた

「須野?大丈夫?」
「ん・・・胃が痛い・・・」
「薬飲む?」
「ううん・・・イイ・・・葛西・・・里見のこと好き?」
「あー?・・・好きだよ」
「・・・僕がいるから遠慮してた?」
「バーカ。晶にそっくりなあいつのこと好きに決まってんじゃん」
「・・・」

久し振りに葛西の口からその名前を聞いて須野は閉口した。
里見の妹で・・・葛西の秘密の恋人・・・




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村


須野ちゃんうじうじターイム!
うじうじしている攻が好物です。おい!そこでガツンといけよ!バカっ!!!ってくらいが好きですw
関連記事
スポンサーサイト



comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する