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青春はプールの中で13-31 - 06/05 Tue

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
上津と共に沙耶の家へ行き、子どもと遊んだり近況を話ししたりして過ごすとなんとも言えない休日を満喫したという実感と共に自分の部屋へ戻る柿内

「おかえり」
「・・・ただいま」

今日、一緒にいた女性は誰か。そんなの聞けない。友人だけどそんな詮索していいのか判らないから。いや、ただの友人ならば軽く尋ねることもできただろう。でも、今のこの状況じゃ聞くに聞けない

「・・・メシ、食った?」
「いや、食ってない」
「なんか作るけど」
「オレも食っていいの?」
「あぁ。当たり前だろ」

目が合わない。こんな関係、柚木の望んだものじゃない。高校の時、付き合っていない時だってこんな距離を感じたことがなかったのに

「っ・・・柿内」
「あ?」
「・・・」

柿内を見上げる

心を自分に向けて欲しい。でも、目も合わせてくれない柿内がどうしたら自分を見てくれるようになるのか判らない

近田は一緒に住んでいる自分が有利だと言った。でも、こんな状態じゃ近田にだって敵わない

柿内が優しく微笑んでいたあの女性にだって敵わない


「・・・何・・・?」

心が欲しい。同情でも柿内は情に弱い。だから、だから

するりと伸ばした手を柿内の背中に回し、柿内の胸に頭をつける

「・・・柚木さん?」
「・・・準備してある」
「・・・」
「だからっ」
「メシ、食わねぇの?」
「今はメシよりお前がいい」

心が痛い。柿内の体だけなんて要らない。欲しくない。でも、自分を見て欲しくてまた繰り返す。心が離れていても1番柿内を感じられる行為

「オレ、シャワー浴びてねぇけど」
「気になるなら浴びてきていい。でも、オレはそのままでもいい」
「・・・部屋行ってて」
「早く、来いよ?」

柿内の体を離すとすっと直ぐに背を向けてバスルームへ向かう柿内

好きだ。自分に言う資格がないのは判っているから言えないけれど、今すぐ抱きついて好きだと縋りたい








柚木からの誘い。上津に言われた「正しい道へ正すのも愛」だという言葉。判っているのに柚木の誘いを断ったら別の相手を探すのではないかと思ったら言えなかった
それこそ正すべき場所なのに、柚木を失いたくない。そう思えば思うほど言えない

シャワーを浴びながら心とは裏腹に期待し始める自分の雄に舌打ちをする

男の体に興奮するわけじゃないのに柚木を近くに感じられるのが嬉しい自分。でも、そこに心がないことが苦しくて切なくてどうしようもなく矛盾した感情をどうしたらいいか判らないままバスルームを後にした








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近付いているのか離れているのかーーーー


昨日は例の如く飲んだくれて酔っぱらって更新忘れておりました。これでもかっていう程酷い二日酔いでかなり反省はしています
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