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アイスクイーンとの恋はホワイトアウト40 - 08/27 Mon

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神崎さんと寺島さんと他にも数名神崎さんと仲の良かった人たちに連れられて2次会へ向かった僕

行きたくはなかった。でも、神崎さんに言われたら選択肢なんてなくなる。神崎さんに誘われるのは寺島さんから誘われるのと同じくらい嬉しい。だって神崎さんみたいにすごい人に構って貰えるって嬉しいから
だから、神崎さんに言われたら僕は予定があってもできるだけ言うことを聞く。その通りにする

「薫、大丈夫?」
「ぇ」

僕はつまらなさそうな顔していたのだろうか。寺島さんが心配そうに顔を覗いてきて思わず顔を背けてしまう。神崎さんも寺島さんもいなくなる。そんなの今日まで聞いてなかった。僕は何度も一緒に遊んだのに構ってもらってたつもりなのに僕は初耳だった。そのことが寂しくて寺島さんの顔をまともにみることができない

「言えなくて悪かった」
「・・・別に僕は」
「神崎さんに口止めされててさ」

サプライズでもしたかった?でも、今日このために集まったみんなは聞いてたんでしょ?僕なんてただの後輩以下。こうやって誘ってくれたり声掛けてくれたりするけど僕じゃなくたってイイんだ。たまたま近くの大学だからって程度なんだ。きっと

「オレ、そろそろ抜けようって思うけど薫も一緒に帰る?」
「・・・はい」

みんな楽しそうに笑ってる。僕がいない方がきっと楽しいハズ。なんで僕は暗いんだろう。なんで僕はみんなみたいに笑えないんだろう。楽しいことのひとつも話せないんだろう。なんでつまらない人間なんだろう

「神崎さん、お先にっス」
「えー!なんだよ!寺島帰んのー?!っつか薫もー?!ないわー!ないないー!オレのガーディアンとクイーンが帰るとかムーリー!」
「いや、そのノリまじオレらにキツいんで」
「寺島ぁぁぁぁー!」

駄々をこねる子どもみたいな神崎さんを周りが宥めるのを見ながら僕らは店を出て歩き始めた。駅から離れた店。人通りも少ない時間

この世界に僕たちだけ。なんてこと考えると少し幸せになるのは秘密

「薫ー、さっき言ってたのマジだから」

何を言われたんだったか・・・僕は寺島さんに何を?

「サッカー。また始めろよ。部活に捉われなくていいから。好きなチーム所属してやり込めよ」
「いや・・・僕は」
「神崎さん卒業してからも薫はあの中でズバ抜けてた」
「それは」
「オレが卒業してもお前の噂聞こえてた」
「・・・」

だって僕は友達もいないから。強くないとまたいじめられるかもしれないから

「今日、オレらがいないチームでもやっぱり上手かった」
「・・・でも」

あ・・・寺島さんの手、大きな手あったかい。頭を撫でられると気持ちいい

「就職、地元戻るならあの高校、コーチ探してるよ?」

首を振る。戻っても寺島さんも神崎さんもいない。戻る意味なんてない

そう。もう意味なんてない

僕はこれからどうしたらいいんだろう。神崎さんと寺島さんがいないと僕は、僕は誰にも求められなくて構ってもらえない道端の石で気が向いた誰かに蹴られるだけの石っころ

七瀬さん?七瀬さんと付き合うって話になってるけどいつまで?寺島さんたちみたいに急にいなくなるんじゃないの?

「薫、戻れよ。オレはお前が頑張ってるの見たいよ」
「寺島さんは・・・」
「うん」
「海外行くなら見てくれないじゃないですか」
「そんなこと」
「それじゃ意味ないんで」
「いや、オレじゃなくたって」
「寺島さんじゃなきゃ・・・や、なんでも・・・」

その時、不意に七瀬さんとの賭けを思い出した。寺島さんに告白?あぁ、でもどうせ居なくなっちゃうんだ。会えなくなっちゃうんだ

「・・・僕、ぁの・・・僕っ」

夜風が僕らの間を通って僕はその風に乗せて小さく長年抱えて来た気持ちを吐き出した






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懲りずに薫ターン!

でもやっぱり根暗くんは書き辛いー!何考えてるのか判らないー
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