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アイスクイーンとの恋はホワイトアウト45 - 09/03 Mon

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「兼季くん、上がりでしょ?今日、アレ今日あるけど買ってくー?」
「あー・・・じゃあ買っていきます」

バイト終わりに店長にそう言われて僕は少し迷って買ったのはコンビニスイーツってやつ。七瀬さんがここのこれが美味しいって言ってたやつでお金払うから買って来てって頼まれてたやつ。人気みたいで売り切れの時もあるけど今日は買って帰れる日らしい。そもそももう七瀬さんとは会わないから買ったところであげる人もいないけれど七瀬さんがアレだけハマって毎回美味しいって言うんだから寺島さんももしかしたら喜ぶものなのかもしれない。手土産にして少しだけ顔見に行ってもイイかな

少しだけ。少しだけだから。僕も午後の授業までに仮眠取りたいし、少しだけ・・・
いいかな・・・いいよね。大丈夫だよね?今買ったものを渡してすぐ帰るだけだから

寺島さんに気持ちを伝える前はこんなことできなかったはず。受け身ばかりで自分からこうやって寺島さんの部屋に行こうだなんて思えなかった。神崎さんに来いって言われて行く・・・そればっかり。だから僕は毎日のように神崎さんや寺島さんからの連絡を待ち続けるだけだった
だから、僕が自分から動くようになったっていう点で言うと僕は前へ進んでいるような気がするんだ。僕は普通に向かっているのかもしれない。気持ちを伝えたことで、少しだけ強くなっているんだ。皆と同じようになっているんだ・・・

寺島さんの部屋をノックする。寺島さんの部屋の近くでバイトしてるけど寺島さんは僕のバイト先に来たことないな。寂しいけれど安心する
寺島さんがバイト先に突然来たらボク、仕事でミスしそうだ

「・・・どなた?」

心臓が止まった気がした。背中に冷たい汗が流れて口を開くのに全然声が出て来ない。寺島さんの部屋から出て来たのは女性で、彼女がきっと寺島さんの恋人・・・

「薫?」

女性の後ろから寺島さんが覗いてきて僕は慌てて手に持った袋を差し出すと頭を下げて「どうぞ!彼女さんと食べてくださいっ!」って言ってから逃げるように寺島さんの部屋を後にした

一瞬見れた。でも、今ドキドキしてるのは緊張したから。怖かったから

でも、ショックはなかった。こんな学校へ行く前の早朝に部屋に彼女がいたというのは泊まったってこと。でも、恐怖だけ。ショックはどこにもなかった

寺島さんの彼女、背が高くてきれいな人だった。邪魔したいわけじゃない。寺島さんに少し構って欲しいだけ。たまに、極稀に頭を撫でてくれたら最高に幸せだと思えるから。一生の想い出になるから

だから、どうか彼女さんに変な勘繰りされませんように

・・・いや、でも僕男だし普通は後輩がただお菓子持って来たって思うだけかな。気にし過ぎなのかな・・・でも、僕は七瀬さんにも寺島さん本人にも気付かれてたくらいだ。もっと気を付けないと。顔に出るのかもしれない。無表情ってよく言われるけど寺島さんの前じゃ僕はおかしな顔をしてるのかもしれない












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薫主体だとどうしても短くなってしまうのですToT
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