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アイスクイーンとの恋はホワイトアウト46 - 09/05 Wed

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バイトを増やしたのは冬休みが過ぎてから。春休みに旅行へ行こうって言われてその資金を貯めるために。でも、その資金は引っ越し資金になったけど、今となってはバイト増やしててよかったって思うんだ

だって、もしバイト増やしてなかったら引っ越し資金なかったし

引っ越ししても、学年が変わっても僕のシフトはそのままだった。まぁ、それだけ授業にも余裕ができたし、大した理由はない。睡眠時間も減ったし、自由な時間は減ったけれど、その分僕の預金通帳には少しずつお金が貯まっていく。金銭面での余裕は無いよりあったほうがいいに決まってるし、急に何があるか判らないから。寺島さんとどこか行くことになるかもしれないし

「薫、バイトし過ぎじゃないか?何か欲しいものでもあるのか?それとも困ってるとか?」

だからそんな寺島さんの言葉には戸惑った

困ってないし、欲しいものもない。僕は満たされている

「いえ、特に理由もないです」

飲みに行くお金が欲しいとか遊ぶお金が欲しい。そんな周りの声は聞くけれど僕には飲みに行く友達も遊びに行く友達もいないから。飲みに行くのは神崎さんの集合がかかった時。でももうそれもない。寺島さんは遊んでくれるけれどお金を使う遊びなんて殆どない。大抵僕がバイト帰りに寺島さんがいれば部屋に行く。ただそれだけ。寺島さんは留学のために論文にも忙しそうだったし、僕は邪魔にならないように静かに寺島さんを見てるくらい。でも、それで充分だった。どこにも行かなくても寺島さんの傍にいる。それだけで満たされていた

「バイト、減らしてサッカーやるのは?」
「いや、僕は・・・なんでそんなに僕にサッカーやらせたいんですか?」

サッカー以外の話題がない?いや、そうでもなかったはず。彼女さんの話だっていいし、そもそもずっと僕は彼女さんへのプレゼントを買うのに付き合ってきた。だからこの間彼女さんと鉢合わせたことだってショックも傷ついてもないこと。寺島さんはなぜか謝ったけれど、突然部屋に行った僕が悪い

「オレは薫にサッカーやってて欲しい」

サッカーのない僕には価値がないのだろうか。それならば・・・僕はまたサッカーを必死にやるべきなのかもしれない。寺島さんが望むのならば

「薫はボール追いかけてる時、すごくいい顔してたから。この間、久々に見て確信したんだ。お前は高校の時から自信なさそうにしてコーチの推薦も断ってきてたけど元々センスも良かった。勧められるまま選抜も受けてればオレたちと同じ大学へもすぐ来られただろうし」
「・・・すみません」
「いや、責めているわけじゃなくて」

神崎さん達がいたから僕は上手く見えた。そりゃ頑張ってた。でも、神崎さんのパスがなかったらゴールできなかったし、寺島さんの守りがなかったら安心して攻めるなんてこともできなかった

「薫ー」

引き寄せられて頭を撫でられると体が強張るのは緊張のせい。心臓がバクバク音を立てて動けなくなってしまう

緊張。そして罪悪感

「バイト先、近くだったな」
「はい」
「バイト帰りに寄ってくれるのは問題ない。何もしてやれなくて申し訳ないけれど」

嬉しい。迷惑じゃなくて幸せ

「でも、毎回手土産なんて要らないからな?」

でも、手土産ナシじゃどう言っていいのか判らない

同情でも付き合っているから?だから手土産ナシできてもいい?いや、判らない。普通の付き合うが僕には判らない

「手ぶらで来いよ」
「・・・」

優しい寺島さん。寺島さんの体温を間近で感じられる幸せがあるなら僕は何だっていい。嬉しい。満たされている

でも、こんな僕にと同情して付き合ってくれてる寺島さんにはメリットあるとは思えない。マイナスなものしかないはず・・・それを判っているのに僕はどうしても寺島さんの傍から離れたくないんだ







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皆様台風は大丈夫でしたか?
水尾の住む地域はやたらと風が強くて道路にどこかの屋根が転がっていましたが水尾は無事です

でも台風の影響なのかただの偶然なのか偏頭痛と共にリウマチの痛みが酷くてですね・・・昨日は更新できませんでしたっ!!!
台風の時偏頭痛が酷くなるのホント毎回厄介なんですけどねー;どうにかならないものかー
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