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アイスクイーンとの恋はホワイトアウト50 - 09/09 Sun

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七瀬さんのところへ行けって言われたみたいで僕はどうしたらいいか判らなくて七瀬さんがホントにあの部屋に住んでるのかも判らないのに、この駅を使ってるのかも知らないのに僕は何時間も雨の中行き交う人たちを見てた
フラれるってこんなにツラいものだったんだ。大きなものを望むから大きな喪失感を感じる。自分のせい。寺島さんの留学までの時間が欲しいだなんて思うんじゃなかった。こんなに辛いなら誰にも見向きもされないままでいたほうが幸せだった

雨だから傘をさして足早に去って行く人たち。ひとつの傘に肩を寄せ合って歩く恋人たち。雨だけどいつもと変わらないように笑いあってふざけあってる学生たち。みんなみんな幸せそうに映る。羨ましい?羨ましい。いつから僕は人を羨ましいって思うようになったんだろう。ひとりが寂しいだなんて思うようになったんだろう

神崎さん。寺島さん。そして、1番の原因は七瀬さんだ

僕は人を羨ましいだなんて思わなかった。寂しいとも思わなかった。自分で寂しい人間だとは思ってたけど寂しいってひとりが寂しいってこんな風に感じるようになったのは七瀬さんが僕にずっと構って来てから

抱きしめられてから。人の体温を知ってしまってから。人の体温が心地よいだなんて、肌を合わせることが気持ちイイだなんて知らなきゃよかった。僕に教えた七瀬さんが悪いんだ

七瀬さんが駅から出て来て声を掛けた。これが七瀬さんじゃなかったらきっと僕は声を掛けることもしなかったと思う。その人をずっと待ってたとしても声なんて掛けられなかったハズ。けど、七瀬さんにはできた。不思議でしょ。寺島さんや神崎さん相手でもきっと気付いてもらえるまで見つめてたはずなのに

少し驚いた七瀬さん。スーツ姿は就活してる時にも見てたけどどこか大人に見える

久し振りに会った七瀬さんは少し痩せたように見えるけれどもしかしたらそれもスーツのせいかもしれない。だって、腕を掴んでくる七瀬さんの力は以前と変わらない気がした。そして、それを懐かしく思う僕はどこかおかしいのかもしれない

僕は七瀬さんには怒ってたはずで、文句を言いたかったハズなんだから

「はい。入って」

あの時一緒に見に行ったあの部屋。ひとりで住むには広いからやっぱりあの人と住んでるんだろう

「ほら!早く!床濡れてもいいから!すぐシャワー浴びて!」

恋人と住んでるのに元セフレを部屋に入れてシャワーに入れたら七瀬さんの立場も悪いんじゃないんだろうか。そう思ったら玄関から動けない

「薫!」
「僕・・・」
「そんなに警戒されると傷付く」

七瀬さんが困ったように笑うのを見て靴を脱ぐとぐちゃりと濡れた靴下の感覚が酷く不快だった
こんなにも濡れていたのか・・・この靴、どうしよう。靴はこれ1足しかないのに

「シャワー・・・は、判るだろ?そっちな?」

判る。僕もこの部屋を一緒に見て選んだから。濡れた洋服を脱ぐとバスルームで温かいシャワーを出す。熱く感じるのは体が冷えているせいだろう。僕は何時間あそこで人々を見つめてたんだろう。寺島さんの部屋を出たのは何時だっただろうか

シャワーから出ると着ていた洋服はなくてその代わりに置かれた七瀬さんの洋服。何も着ないわけにもいかないから七瀬さんの洋服を着て出る。この匂い嫌い。僕の嫌いな匂い・・・あの人を思い出す・・・なんで僕はこんなにもイラつくんだろう

「体、温まったか?」
「ありがとうございました」

テーブルに出されたペアのマグカップ。あぁ、きっとこれはあの人の趣味。あの人が使ってるマグカップで僕がコーヒーなんて飲んでいいの?七瀬さん、判ってないよ!判ってない

「ほら。飲んで。んで落ち着いたら話して」
「・・・」

ぽんとソファーを叩いた七瀬さん。でも、あの人が帰ってくる前に帰ったほうがいい。この部屋に僕がいちゃいけない
そして、多分ホントは見たくないんだ。あの人を見たくない





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な・・・なんだって?!アイスクイーン50話だと?!正直こんなに続けるつもりなかったお話。でも、まとまらなくてまとめるためになんとか書いてきたけど、ここまでに・・・そしてつれキミ売れ僕書くつもりが新しいキャラクターを生み出すのに必死になってる水尾。もう少し!もう少しで私の萌えができるはずだ!
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