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つれないキミと売れてる僕12-46 - 12/29 Sat

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須野からの電話を受けてすぐに里見の部屋をノックしたが留守で、電話を掛けても出ないのは遊びに行っているのだと思っていた葛西だったけれどそれが間違いだと気付くのはその翌々日だった

朝から何度電話を掛けても出なくて、部屋に行っても留守。しびれを切らした葛西の行動は友人としてはきっと異常なこと

「いやー、光にも須野にも言えないけどオレ持ってるんだよねぇ。じゃじゃーん!合鍵ぃー!」

里見の部屋の鍵を合鍵で開けると「あはーこれって犯罪なんじゃなーい?住居不法侵入?やっばーい!慎吾くん逮捕されるよ?マジでー」と悪いことをしている罪悪感からかやたらとテンション高めに家主のいない部屋へ上がる

「ひーかりちゃーんっ居留守とかだったら慎吾ちゃん悲しー!でもいるなら返事してー!オレ今どーやって入ってきたのか聞いてー」

しかし、リビングに入り、目に入ってきたもので葛西のテンションは急落する

「・・・は?」

机の上に置きっぱなしの携帯が2台。里見がどちらも忘れていくことなんて考えられない仕事でも大事な携帯。連絡するのもこの電話から。ネタや写真、全てが詰まっている大事なもの
脳裏に浮かんだ里見の過去を思い出して慌てて寝室へ飛び込む
里見が過去に自殺未遂を起こしたことは多分葛西の中で一生忘れられない恐怖・・・家族を失った里見が自分も見失ったあの時・・・葛西も彼女以外いないと思った相手を失った事故。でも、その時よりも恐怖を感じたあのとき・・・身の回りのモノ全てを処分して消えようとしていた親友。今のこの状況はあの時と似ているのではないかと背中が寒くなった

「ちょ・・・え・・・」

クローゼットを開くと空きが多くなっているのは明らか

「・・・どこ行った?」

洋服を持って行ったということは命をも消そうというわけじゃないだろうとほっと胸を撫で下ろしたが、では、どこへ行ったのかという疑問が頭を占拠する。取材旅行?いや、それならば携帯を忘れるわけがない。パソコンも仕事机にあった。打ち合わせ?それならこのクローゼットの理由がつけられない。ということは多分仕事で外出はない。じゃあ、友達と旅行?

里見が同性で旅行に行ける相手なんて自分たち以外にいない。少なくとも今までは・・・ならば相手は女性・・・
「・・・まずいだろ。マジで」

里見が何を思っているのか考えているのか判らないけれど須野が連絡取れないと言っていたのは里見が携帯を置いたまま部屋を出て行ったから。そしてそれが判ったからといって須野に報告できるわけないと葛西は暫くスカスカになったクローゼットを呆然と見つめた






「っ・・・よっし!捜索っつーことね!りょーかいりょーかーい!」

里見が出て行った理由もこれからどうしたらいいのか判らなくなって泣きそうになった葛西だったけれど数分後にはワザと明るい声を上げて自分に気合いを入れる

「んーと・・・まずどっからぁー?いやいや、もーあれだよね!あれ!SNSの力!みたいな?」

葛西はざわつく心臓をトントンと叩きながら携帯で文面を作っていく

須野はアカウントも持っていないけれど万が一、須野に見られても里見が行方不明なのがバレないようなものを・・・

「やーっぱりイベントに絡めてー・・・それらしくそれらしくー落ち着けー。落ち着け慎吾ー・・・オレはできるよーできる子できるできるー」

里見の写真を加工し、WANTEDと貼り付け、皐月光を探せ!と指令のような文面を完成させたあと投稿する
これで一見イベント開催の宣伝のように見えるだろう

「光、どこ行ったんだよ・・・」

親友が今までに何度か心を閉ざしたのを知っている。何でもできて何もできない里見。ただ唐突に旅に出るというタイプでもない

大体、仕事が、書くことが大好きな里見がクローゼットの中に空きができるほどの長い旅行で相手がたとえ女性でもパソコンを置いていくわけがない

クローゼットは唐突に思いついた断捨離で、ふらっとすぐ近くのコンビニにでも行っているだけであったらいいと祈る。例えそれがあり得ないと葛西も判っていてもそう祈った








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あ、洗濯機は買い換えて大正解!ってくらいの活躍です!(誰もそんなこと聞いてない)
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