つれないキミと売れてる僕12-48 - 01/01 Tue
思った以上に反響のあったSNSに葛西は戸惑い、偽物の情報と有益な情報に囲まれながら頭をフル回転させる
昨日一緒に食事しただとかどこで見ただとか。里見の性格で行きそうな場所、していそうなことを選り分けながら膨大な情報を頭で処理していく。その中で里見のブレてはいたけれど確実に里見だと言える姿を写したものを見て手を止めた
どこかの街中での盗撮ではなくて誰かの部屋にいる里見
「っ・・・見つけた!」
葛西の予想通りではあったけれど違っていてほしいとも願っていた女性の部屋にいる里見
すぐにその女性へメッセージを送ろうとしたけれど深呼吸し、これはイベントの一環だとでもいうような文章を考えて送った後すぐに電話が鳴った
「あ、もしもし?」
『やっほー!慎吾くん元気ー?』
「元気ー!そっちはどー?」
『元気っつかさぁー光の写真送ったのあたしだけどあのDMからいくと判ってないっしょー?』
「え?え!マジで?光は?!どこにいる?!」
『あたしの部屋ー!まぁ、もういないかもだけどさぁ・・・まぁ、ガセネタばっかで慎吾くん苦労しただろーけどとりあえずあたしのは本物だーよ?慎吾くんも安心したんじゃないー?知ってる人のところにいてー!でもなんでイベントの入場料掛けて探すわけー?普通に探せばよくない?』
「・・・いやあ!なんかミステリーっぽくない?!宣伝効果になったじゃん?!」
知ってる人間のところにいて安心しただろうと言われて一瞬葛西は言葉に迷った。異業種交流会で知り合った女性。そこに里見を連れ出したから関わり合い、部屋に転がり込むだなんてことになったのだと後悔したから
『アハハ!超ムリあんじゃん!まぁいいや。あたし謎解きとか興味ないから招待とかどーでもいい代わりにお店来てよー!んでボトルでも入れてくれないー?』
「うんうん。今度お邪魔するー!光連れて!」
『あー!ならあたし須野寛人に会いたいー!連れてきてー!』
「あー・・・まぁ、それは考えておくー!」
『えーーーーー!須野寛人と光が一緒に並んでるところ写真撮りたいー!イケメン並んでるところ見たいぃーっ』
「待って!そこにオレいなくない?!須野と光とオレっていうなら判るけどー!」
『慎吾くんかぁ・・・うん。写ってもいーよ?』
「写ってもイイってどーゆーことー?!オレも必要としてよー!!!」
それでも里見の情報をくれたことに礼を言い、電話を切ると聞いた住所へ車を走らせた
インターホンが鳴る。家主でもない自分が出るのは、しかも男の自分が出るのはややこしくなるだろうと里見は無視して新しい携帯から顔も上げずに文字を打ち込み続ける
それでも鳴り止まないインターホン。そのうちインターホンがドアを叩く音に変わる
「うるせぇ・・・」
そうドアに呟くと
「なぁ、いるんだろ」
と聞き慣れた声がドアの向こうから聞こえてきて手を止めて顔を上げた
来るような気がしていた。居場所がバレてからすぐにここを去ることだってできたのにそうしなかったのは葛西とは話すべきだと心のどこかで思っていたからかもしれない
「光・・・いるんだろ?電気ついてる。開けて」
里見は溜息を吐いて立ち上がると玄関のドアを開く
「・・・何」
「何じゃねぇよ!なんだよ!お前っ!っ・・・なんでっ!オレ!めちゃくちゃ怖かった!光がいなくなったと思って怖かった」
泣きそうな葛西にいなくなるつもりだったと呟くと葛西の手が里見の頬に乾いた音を立ててぶつかった
「てめ・・・」
「この際浮気のことは何も言わない!でも勝手にあの部屋出て行くみたいなことには文句言うっ!」
浮気・・・?と里見は唇を片方上げて笑う
「浮気じゃねえ」
「じゃあ何も無かったってこと?それは聞きたくない!それが事実だとしても今この部屋にいるお前のことオレは信じられないから!」
「オレ今フリーだろ」
「は?」
「部屋、出てくから。ユリさんの親御さんにも今までありがとうっつっといて。荷物とか手続きとかそのうちするから」
「わけわかんねぇ!何がどうしてそうなったわけ?!あれ?なんかオレ今須野と話してる気分!意味わかんない!いや!須野だとちゃんと考えれば判るからお前誰!」
「お前がバカなのは昔からだ」
「だよね!やっぱ光じゃんね?!判んない!何?!フリー?!部屋出て行く?!はぁ?!何で!もーイイ!わけわかんないけどとりあえず帰ろ!っつかプレイベントもう明日だよ?!プレイベント顔出すのだって光の仕事だかんね!仕事に穴あけたりしないよね!」
仕事、そう言われてあの部屋を出て行き、関係を断つということは葛西とする最後の仕事でもあるのだと思うと葛西の言う通り出るべきだと里見は舌打ちしながら荷物を掴んで葛西に投げた

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どこかの街中での盗撮ではなくて誰かの部屋にいる里見
「っ・・・見つけた!」
葛西の予想通りではあったけれど違っていてほしいとも願っていた女性の部屋にいる里見
すぐにその女性へメッセージを送ろうとしたけれど深呼吸し、これはイベントの一環だとでもいうような文章を考えて送った後すぐに電話が鳴った
「あ、もしもし?」
『やっほー!慎吾くん元気ー?』
「元気ー!そっちはどー?」
『元気っつかさぁー光の写真送ったのあたしだけどあのDMからいくと判ってないっしょー?』
「え?え!マジで?光は?!どこにいる?!」
『あたしの部屋ー!まぁ、もういないかもだけどさぁ・・・まぁ、ガセネタばっかで慎吾くん苦労しただろーけどとりあえずあたしのは本物だーよ?慎吾くんも安心したんじゃないー?知ってる人のところにいてー!でもなんでイベントの入場料掛けて探すわけー?普通に探せばよくない?』
「・・・いやあ!なんかミステリーっぽくない?!宣伝効果になったじゃん?!」
知ってる人間のところにいて安心しただろうと言われて一瞬葛西は言葉に迷った。異業種交流会で知り合った女性。そこに里見を連れ出したから関わり合い、部屋に転がり込むだなんてことになったのだと後悔したから
『アハハ!超ムリあんじゃん!まぁいいや。あたし謎解きとか興味ないから招待とかどーでもいい代わりにお店来てよー!んでボトルでも入れてくれないー?』
「うんうん。今度お邪魔するー!光連れて!」
『あー!ならあたし須野寛人に会いたいー!連れてきてー!』
「あー・・・まぁ、それは考えておくー!」
『えーーーーー!須野寛人と光が一緒に並んでるところ写真撮りたいー!イケメン並んでるところ見たいぃーっ』
「待って!そこにオレいなくない?!須野と光とオレっていうなら判るけどー!」
『慎吾くんかぁ・・・うん。写ってもいーよ?』
「写ってもイイってどーゆーことー?!オレも必要としてよー!!!」
それでも里見の情報をくれたことに礼を言い、電話を切ると聞いた住所へ車を走らせた
インターホンが鳴る。家主でもない自分が出るのは、しかも男の自分が出るのはややこしくなるだろうと里見は無視して新しい携帯から顔も上げずに文字を打ち込み続ける
それでも鳴り止まないインターホン。そのうちインターホンがドアを叩く音に変わる
「うるせぇ・・・」
そうドアに呟くと
「なぁ、いるんだろ」
と聞き慣れた声がドアの向こうから聞こえてきて手を止めて顔を上げた
来るような気がしていた。居場所がバレてからすぐにここを去ることだってできたのにそうしなかったのは葛西とは話すべきだと心のどこかで思っていたからかもしれない
「光・・・いるんだろ?電気ついてる。開けて」
里見は溜息を吐いて立ち上がると玄関のドアを開く
「・・・何」
「何じゃねぇよ!なんだよ!お前っ!っ・・・なんでっ!オレ!めちゃくちゃ怖かった!光がいなくなったと思って怖かった」
泣きそうな葛西にいなくなるつもりだったと呟くと葛西の手が里見の頬に乾いた音を立ててぶつかった
「てめ・・・」
「この際浮気のことは何も言わない!でも勝手にあの部屋出て行くみたいなことには文句言うっ!」
浮気・・・?と里見は唇を片方上げて笑う
「浮気じゃねえ」
「じゃあ何も無かったってこと?それは聞きたくない!それが事実だとしても今この部屋にいるお前のことオレは信じられないから!」
「オレ今フリーだろ」
「は?」
「部屋、出てくから。ユリさんの親御さんにも今までありがとうっつっといて。荷物とか手続きとかそのうちするから」
「わけわかんねぇ!何がどうしてそうなったわけ?!あれ?なんかオレ今須野と話してる気分!意味わかんない!いや!須野だとちゃんと考えれば判るからお前誰!」
「お前がバカなのは昔からだ」
「だよね!やっぱ光じゃんね?!判んない!何?!フリー?!部屋出て行く?!はぁ?!何で!もーイイ!わけわかんないけどとりあえず帰ろ!っつかプレイベントもう明日だよ?!プレイベント顔出すのだって光の仕事だかんね!仕事に穴あけたりしないよね!」
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あけましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願いします^^
とりあえずこのお正月休みの間にTOPにリンクを貼ることを目標としております・・・そして、今年は・・・突然お休みしないように休むときはとりあえず完結してお休み取ったりしないなぁ・・・とか・・頑張りますーーーー
でもって、明日の更新は多分お休みです。なんせ書けてない・・・書けてないToT
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