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つれないキミと売れてる僕12-52 - 01/08 Tue

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
「里見がいなくなったら僕は何もないから。何も感じられなくなっちゃうから・・・でも、僕の全部里見のものだから勝手に死ねないでしょ?でもさ、里見が飛び降りるならその後すぐ僕は同じところから飛び降りられる。僕の夢が最後まで叶っちゃう。里見と最期まで一緒だなんて」
「・・・言ってろ」
「ねぇ、それ貸して?」

須野が穏やかな声で里見の手を指してそう言った

「・・・」
「ここから飛び降りるならそれは必要ないでしょ?だから貸して?」

尖ったガラスを見てから自分の足元を見る

確かにここはマンションの最上階。ガラスで切るよりもここから飛び降りれば確実だろう。そう思って手からガラスを離す

「ありがとう」

落ちたガラスを拾った須野が迷うことなく自分の肩に突き刺し引くと真っ赤な液体がシャツを滲ませる

「お前っ!何っ!」
「里見とお揃いにしてるの」
「なっ・・・」
「アハハ。里見と一緒。死ぬなら仕事も関係なくなるからやっと一緒の出来た。ごめんね?里見のことお風呂入れたりするとき見ちゃったの。最初見ないようにしようと思ってたけど、里見のこと全部綺麗に丁寧に洗わないとって思って見ちゃったの」
「な・・・だっ・・・オレはっ」

須野の言葉は自分を止めようとしているのだと思った。でも、里見が飛び降りたら飛び降りるのだと須野は本気で言っているのだと気付く

違う。須野と心中するつもりなんてない。完璧じゃなくなった里見を愛せなくなったはずの須野を解放してやるつもりだった。須野がこれから完璧だと思う誰かを愛すのを見たくなくて、自分以外を想うところを見ていたくなくて、いなくなってしまいたかったのに須野は今までと同じ目で自分を見ていることに気付く

そして須野の血に染まった手が目の横に当てられるのを見て里見はベランダの手すりから降りて須野の手を掴んだ

「里見?」
「・・・っ・・・オレをっ・・・」
「うん?」
「お前はっ」
「うん」
「ぁ・・・てんのか?」
「・・・」
「お前はっ!まだっ・・・こんな、オレを」
「愛してるよ」

須野が当然と言う顔で里見の頬を撫でる

「飛び降りるのやめたの?」
「っ・・・てる・・・」
「うん?」
「愛してるっ」
「え・・・ぁ・・・え?!」
「オレはっ!お前をっ・・・オレもっ・・・オレは、これからもお前に迷惑かけまくっていいんだな?お前は、こんなオレをこれからも」
「里見ぃ・・・どうしたの?」

へにゃりと蕩けそうな笑顔を里見に向けた須野を里見は抱きしめる

「完璧じゃねぇよ」
「うん?」
「お前は完璧なオレを愛してんだろ」
「うん。完璧だよ?」
「・・・」
「中、入ろっか」

須野に促されて部屋の中に入ると須野の肩から滲む血にハッと気付いて慌てて傷口を押さえる

「あ、ごめん。汚れちゃうね?洗ってくる」
「違ぇ!・・・待ってろ!座れ」
「あ、うん」

里見は傍にあった須野の携帯を掴むと葛西の番号を出して葛西を呼び出し、須野の隣に腰を下ろす

「・・・里見、あのね」
「まずは病院だ」
「・・・なんで飛び降りようとしたの?」
「・・・」
「あのね、僕バカだから、間違ってるかもだけど・・・里見、僕が里見のこと嫌いになったと思ったの?」

思った。完璧じゃないから、完璧じゃなくなったから須野の愛を失ったと。そして、もう2度と手に入らないのだと

忘れたかった。須野の愛を。でも、誰を抱いても忘れられなくて女々しい自分も嫌いで惨めで

優しい須野は自分がいる限り今まで通り情で付き合ってしまうのが苦しくて。愛が失いまま情けで付き合われることは許せなくて・・・

でも、もう判る。須野の愛は変わってないことが。里見が飛び降りるなら自分もと言い、里見と同じ場所に傷まで作ろうとした須野の愛は変わってない。里見が認めなかっただけだと判る。完璧じゃなくなった自分は須野に愛されないと思っていたのは、思い込んでいたのは里見だけ
自信がなくなっていた里見に自信を与えて、里見は須野の目の奥にある真実を真っ直ぐみることができるようになった。愛されていると実感できた。今までもこれからも愛されるのだと安心した









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ああぁあああああーーー


書きたいと思っていたところが案外あっさり終わってるーーーなんでだぁぁぁぁぁ!!!なんでぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!

・・・まぁ、詰め込んではあるから書きたいと思ったところを端折ったわけじゃないんだけれども
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