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恋して落ちて閉じ込められて3 - 03/13 Wed

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目が覚めて明るい部屋に慌てて携帯を掴んで時間を確認するともう1限目の授業の半ばで久野は溜め息を盛大に吐き出した

島原に甘えきっていた。付き合ってからずっと甘え続けてきた

目覚ましでも携帯のアラームでもたくさん鳴らしても起きられない。そう嘆くと仕方ないモーニングコールしてやると優しかった島原。昨日までずっと大学のある平日も、バイトがある休日も毎日毎日起こしてくれていた。でも今日はそれがない

「・・・」

ケンカをした翌日でも、いつだって起こしてくれたのに今日は起こしてくれなかったということはやっぱり別れるというのは本気なのだと頭を掻きながら起き上がり冷蔵庫を開けると食べられるものを探す

いつもは島原が前日までに用意してくれたご飯が何か入っているのに何もない冷蔵庫。テーブルの上にも何もない。食べるものすら島原に頼っていて蛇口から出る水を飲むと「コンビニ行こ」と部屋を出た

コンビニのサンドイッチとコーヒーで済ませた朝食。そういえば今日の講義はなんだったかと考えるけれどそれも判らない。とりあえず手ブラでも大学へ行けば友人に聞ける。そう思って大学へ向かう



「おーっす!どしたよー?お前1限サボったべ?」
「あぁ、寝坊した」
「おー?めーずらしー!ケンカかぁ?ケンカかぁ?!」

ニヤニヤ笑いながら突いてくる学友。最初からカミングアウトしていた島原が皆に受け入れられていたのもあり、2人の仲は仲間内では公認の仲であった

「あー、別れた」
「マジ?!さっき島原に会ったけど何も言ってなかったけどそーなの?!」
「・・・じゃあ違ぇかも」

島原から何も言っていないというとこはまだ許してもらえる余地があるのかもと希望を持ってしまう

「なんだよそれぇー!まぁ、ケンカならどーせお前が悪いんだろー?早いところ仲直りしろってー!ゼミの飲み会とか気まずいのマジ勘弁ー」

確かにいつも一緒だった久野たちの大学の友人は大抵共通。気まずくなるのは避けたいこと。ただ、自分が悪いというのが事実でも話も聞かずに自分が悪いから謝れと言われるのはどこか腹が立つし、反発したくなる気持ちが出てくる

「んじゃあまた3限でな!」
「おう」

そう手を振って別れてから気付く。自分の次の授業は一体なんなのかと・・・

仕方なく島原に電話する

『はい』
「あ、あのさ!」
『次の授業、講堂B3で経営学』
「あ、そ・・・あのさ!」

謝ろうと思ったのにすぐ切られた電話に「畜生」と悪態を吐くと、それでも次の授業を教えてもらえたと足取り軽くB3教室へと向かう

「マジで?」
「んー、どー思うー?」
「いや、それオレに聞かれてもなぁ」

そして教室の前で見かける島原の姿。他の友人と仲良さげにツルんでいる姿

「・・・」

自分に気づかないのはわざとなのか友人と会話しているからなのか・・・

島原たちが教室へ入った後、久野も教室へ入ると適当な席へ着くが、さっきまで授業が何かすら覚えていなかったのだから教科書も何もない
島原がいないと授業すらまともに受けることができない・・・

「・・・」

ただ延々と聞く授業は何のタメになるのかも判らない。寂しい。島原がいないと孤独を感じる。島原以外にも友達はいたはずなのにひとり。知った顔を見つけられない

学食へ行ってもひとり。格安大盛りの学食はいつも嬉しくて楽しかったはずなのに味もわからない大量のご飯はただ苦痛でしかないのだと知った


島原がいないと何も楽しくない。謝りたいのに電話をしても肝心なことは何も話させてもくれない

苦しい

辛い

孤独



寂しい・・・








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やっぱり暗いなぁ・・・うーん・・・うーん・・・もっと軽いノリの子を投入できたらよかったのになぁ・・・
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