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恋して落ちて閉じ込められて7 - 03/17 Sun

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「そこで土下座され続けても迷惑なだけだから・・・」

迷惑・・・そう言われて顔を上げると開いたドアにハッとする

「入れてくれるの?」
「お前このまま帰りそうもないし・・・変な噂立てられるのも困る・・・もう遅いかもしれないけど」

島原の部屋に入るときにドキドキなんてしたことなかったけれど、久々の島原の部屋には何故かドキドキした

「あー、暴力とか変なことしたらすぐ警察呼ぶから」
「しない」

暴力をふるうと思われているのも寂しい・・・確かに突然大学で友人に飛びかかって殴りつけたのはついこの間のような気がするけれど島原を殴ろうだなんて殴りたいだなんて思っていない

殴りたいのは自分だけ

「・・・お前いないと生きていけない」

かっこ悪い

かっこ悪いかっこ悪いかっこ悪い

でもなんとか糸一本でも繋がれたら生きていける気がするから。もっと息ができる気がするから

「ごめん。オレが悪かった」
「もう何百回も聞いた気がする」
「ん・・・ごめんなさい」

再び頭を下げると距離をとったままの島原の足が見えてもう隣で笑ってはくれないのだと隣で優しく背中を叩いてはくれないのだと寂しくて心が千切れそうだった

「もう絶対にやり直せないって言うなら・・・これでもダメって言うなら・・・消えろって言って・・・お前からオレに最終宣告して・・・」
「・・・そしたら・・・消えるわけ?」

久野は小さく頷く。もうダメなんだ・・・日常は崩壊した

「消して・・・くれ・・」
「っ!!!警察っ・・・呼ぶっ!」

久野が取り出した果物ナイフを見てそう叫ぶと久野は果物ナイフを床に置く

「本当に消して。オレを。もう無理。生きていけない」
「・・・な・・・はぁ?」
「ぁ・・・でも、オレを殺したらお前が悪者にされるか・・・じゃあ、じゃあ・・・ごめん。ナイフ、怖いよな・・・それ危ないから捨てて下さい。オレはお前を傷つけたいとかじゃないから・・・」
「・・・意味わかんねぇ・・・」

こんなにかっこ悪くてダメな人間、やり直してもらえるはずもない。でも、島原がかっこいいと言ってくれた自分はどう取り戻せばいいのかすら判らない

何も判らない

真っ暗な道をただ歩いているようで、いや、進んでいるのかも立ち止まったまま置いていかれてるのかも判らない

「大体、オレの事便利屋かなんかとしか思ってないだろ。そりゃ便利屋がいなくなったら不便だろうよ」
「そんなっ・・・」
「便利屋とか家政婦とかなら他を当たれよ。オレは違う」
「っ・・・そんなんじゃないっ!」

久野は拳を握りしめて口を開くと震える声で呟く

「好きだから」

多分初めて言った。付き合って1年半、言ったことはなかった言葉。でも心に秘めていた言葉

「・・・オレも好きだよ」
「え?」

島原の言葉が判らなくて、聞き間違いだと思って顔を上げると久野に背を向けて整理されている部屋のカラーボックスからガサガサ何かを取り出した

「はい」
「・・・え?」

判らない。出された紙束が何かも、島原の真意も何も判らない

「簡単な言葉。どんだけ待たせるんだよ!ったく・・・ナイフ出した時はホントにやばいって思ったけどお前がお前で安心した」
「待って・・・え?何?どういうこと?これは?」
「お前が出られなかった授業のノートのコピー。代返も一応ほぼしてあるから。あとはテストで変な点数取らなきゃ単位落とさないだろ」
「な、え?なんで」

島原がため息を吐き出してベッドへ腰を下ろすのを見て「えぇ?」とノートのコピーを握りしめたまま島原を見つめる

「オレにばっか言わせんな・・・オレはずっと待ってやーっと聞けたっつーの。2年くらい待ったっつーの・・・」






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えー、多分1年位前からTOPにリンク貼りたいって言い続けてる気がするんだけど・・・違う?さすがに違う?

もうどこから貼ってないのか判らない・・・


そんなこんなでやっぱり水尾のパターン!ってなったところで明日恋して落ちて閉じ込められて最終話でございます
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