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つれないキミと売れてる僕4-15 - 07/01 Wed

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店を出て歩き始めると里見は少しだけ遠くを見つめて「なぁ」と声をかける
葛西は里見を見上げるとまっすぐ遠くを見つめる美しい横顔・・・

「オレ・・・あいつのこと結構マジで好きなのかもしれねぇ」
「?!え・・・ちょ・・・今更何言ってんの?」
「あぁ?いや、今までだって嫌いじゃねぇよ。じゃなかったらあんなことしてらんねぇし」
「・・・うん」

人の感情には敏感なのにどこまで自分の感情に鈍感なのかと葛西は思ったが、それを指摘しても仕方がないと口を閉ざし、頷く

「あいつにどう思ってる?って聞かれても今まではぐらかしてきたけど、好きだったんだな・・・オレ」
「うん」

葛西は里見の口から出てくるその「好き」を噛みしめるように聞いていた。やっと感情を認めた。一度離れて、須野を選んだ時点でそんなの認めているのだと思ってたが、そうではなかった。今、今この瞬間にやっと認めたのだ
須野がずっと欲しがっていた里見の感情・・・

「光、それ、オレじゃないよ・・・言う相手」
「んー」
「須野ちゃんに言ってやったらすっげぇ喜ぶ」
「だろうな」
「きっとね、泣くよ。あの人」
「あぁ、泣くだろうな・・・」

里見も葛西も須野が泣く姿を想像して笑った



須野が仕事から帰るといつものように隣のドアを叩く

「入れば」

部屋の向こうからいつもの返答が聞こえて須野は愛しい人を想像してドアを開ける

「ただいま」
「んー」

いつも通り。パソコンに向かったままの里見に近づくとそっと頬にキスをしてまたそっと離れる。邪魔はしたくないのだ。ここへ入ってイイという許可だけで須野は充分。ただいまのキスがしたかっただけだから・・・
だが、今日は離れる須野の腕は里見の手に引き止められる

「?」
「今日、お前見た」
「え?今日!?外で?」
「んー」
「いつ!声掛けてよっ!!!」
「仕事中だったろ・・・」
「それでもっ!仕事中でも里見の顔見たかったぁ・・・」

里見がパソコンの電源を落とすと座ったまま須野の顔を見上げる

「女と腕組んでた」
「あれは・・・」
「んー?仕事だろ」
「・・・うん」
「でもすげぇイイ顔してた」
「今日は、女性と街中デートする企画だったからね・・・頭の中でね、相手を里見にしてたの。里見とあんな風に堂々と腕組んで歩けたら・・・って想像してたから・・・」

里見と腕を組んで歩くことなんて夢の中でしかかなわないこと
だからこそ憧れ、想像してしまう。仕事中でもいつだってつい考えてしまう

「そうか」
「うん・・・里見とあんな風に歩けたらいいのに・・・」
「お前が有名人じゃなくても男同士であんな風にはなかなか無理だろ」
「・・・里見、お風呂いれてこようか?」
「んー」

里見が風呂にまだ入っていないことに気が付いた須野はバスルームへと向かう
里見は「好き」だとそんな簡単な言葉も言い出せない。須野はあんなに簡単にいつも好きだと言ってくるのに、自分はなかなかその一言が言えなくてもどかしい。
この間のように「どう思っている?」と聞いてくれたら今なら答えられるのに・・・しかし、気持ちを押し付けすぎたと反省した須野がそう都合よく聞いてくるわけでもない

「里見、あのさー」
「んー」
「太陽の沈む影のシーズン2が決まったんだけどね・・・」
「あぁ、すげぇじゃん」
「うん、あのね、前回、僕の相方の人、殉職して終わったじゃん?で、その代わりに入る人がさ・・・」
「んー?」
「こないだキスされた・・・あの子なんだけどね」
「あぁ」
「僕のこと信じてるんだよね?」

里見を後ろから抱きしめて須野はそう聞く。里見はひとつ「あぁ」と言うと須野の頭に手を伸ばして撫でた

「僕、この世の中に里見以外の誰も必要ない・・・葛西のことも大事ではあるけど里見しか要らない」
「そりゃつまんねぇだろ」
「ううん。僕はそれで充分」
「そうか・・・」
「里見・・・愛してる」

また須野がそう感情を伝えてくると里見は口を少し開けて何か言いかけるのに言葉が出てこない。里見にとってこの感情は重すぎる。簡単に口にできない程重すぎる感情・・・たった一言「オレも」と言いたいのに、それが出てこなかった




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葛西には自分の気持ち言えちゃうのに本人目の前にするとなかなか言えないっていう里見!!!!(多分これが書きたかったんじゃないかな。私)っつか認めちゃった!!!4幕で好きって認めちゃった!正式に認めちゃった!!!・・・興奮しすぎ。

7月!夏本番ですかっ!・・・今までも十分暑かったけれどー・・・
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