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つれないキミと売れてる僕4-17 - 07/03 Fri

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
里見が仕事をひと段落させ、背伸びをする
時計を見るともうじき日付も変わるという時間・・・立ち上がってバスルームへ向かうと隣からバタバタと音がして須野が帰宅したのだな・・・と気付くが、いつもよりもバタバタ音が響いて首を傾げた
もともと、静かな男である。物音も立てず静かに過ごす男がバタバタと・・・

それでも里見はあまり気にせずにシャワーを浴び、部屋に戻ると帰ったはずの須野の姿はなく、いつもなら帰って来たらこっちへ来るのに・・・とまた首を傾げた

「須野ー?」

須野の部屋を覗くと須野の姿はない

「・・・?」

さっき音がしたのは確かで、しかもバタバタとしていたはずなのに、静かなその部屋。電気もついていないその部屋・・・しかし、トイレから漏れる明かりで里見は部屋の電気をつけた後、須野に声を掛けた

「おい・・・須野?」

音がしたのはバスルームへ向かったとき・・・それからしばらく経つのにまだトイレから出てきていない須野を心配し始める

「里見・・・?」
「何?気持ち悪い?飲みすぎた?」
「気持ち悪い・・・」
「なんか要るかー?」
「もう・・・ダメ・・・気持ち悪い・・・」
「・・・鍵、開けろー」
「無理」

鍵のかかったトイレのドア。須野がどんな状態かも里見は判らず、ひとつため息を漏らすと冷蔵庫を開けてペットボトルを手にまた戻る
普段飲みすぎることもない須野が珍しい・・・と思いながら・・・

「須野ー、水ー」
「里見・・・ごめ・・・一人にして・・・」
「んー・・・水ここ置いておくなー」
「ありがとう・・・ごめん」

気持ちの悪いときに近くに居られたくないのか・・・と思いながらまた部屋へと戻る・・・そして、珍しく床に投げ捨てられたジャケットを手に取るとふわりと香水の香り・・・

「・・・」

撮影で女性といるのは知っている。しかし、こんなに香りがつくのは・・・

「須野、お前・・・」
「里見・・・ごめ・・・」
「開けろ・・・怒らねぇから」
「無理・・・ごめん・・・」

飲みすぎたわけではないと察した里見はドアのノックを続ける

「おい、大丈夫だって。別に女といたからって・・・」
「もうヤダ・・・里見に会えない」
「なー、須野・・・開けろって」

須野はドアにもたれたまま床に座り頭を抱えていた
こうなったのは自分の軽はずみな行動のせいだと思いながら後悔し、吐き気を堪えた





酔った若野を抱えてタクシーを降りるとまともに歩けない彼女を支えながらマンションへと入る

「部屋どこ?」
「んー、上ー・・・7階ーなな子のななー」

エレベータに乗ると抱き着いてきた若野をうまくかわしながら若野の部屋へと向かった


部屋へ入ると強い力で押し倒される須野・・・

「え?」
「つっかまえたー」
「ちょ・・・え?」
「須野くん、ダメだよー?送りオオカミさーんっ」
「・・・大丈夫そうだね・・・帰る」
「ダーメ。あたしと付き合おう?」

馬乗りになられても里見を抱きかかえられる力もある須野は若野の体を掴んで退かそうとする

「女の子に恥かかせるわけー?いいよ。あたし、須野くんとしたって売るー」
「は?」

若野が微笑みながら須野の写真を撮る

「須野くん逃げちゃダメー」
「・・・いや、若野さん・・・僕・・・」
「それとも、須野くん・・・噂通りオトコしかダメ?」
「なに・・・?」
「一緒に住んでる人、恋人?」
「一緒に住んでない・・・両隣が親友なだけで・・・」
「でも、一緒に住んでたでしょー?小説家のあのすっごいきれいな顔した皐月 光とー」

里見の名前が出ると須野の思考は全て停止して里見のことしか考えられなくなってしまう
バレてはいけない人・・・認めたら里見に迷惑が・・・

「体の相性確認してから決めてもいいから・・・ね?」
「・・・いや・・・あの・・・」
「あたしにそんな魅力ない?」
「そんなこと・・・」
「じゃあ・・・いいよね?」

若野の顔が近づいてくると唇を押し付けられ、須野は目と唇を固く閉じた
ここで若野を押し退けたら「噂」をバラされるんじゃないかという恐怖が須野を支配し、動けなくする・・・里見に迷惑を掛けたくない一心で・・・


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須野ちゃんピーンチ!っていうね・・・無理矢理は犯罪です。えぇ。ダメです。
同時に恐喝だな・・・これは。

里見だけがモテるんじゃなくって須野もモテるんだぞーっていうのを書きたかっただけなのにどうしてこうなった
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