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5センチ5 - 07/13 Mon

trackback (-) | comment (0) | 野球少年恋をする
買った炭酸飲料を飲み干すと手の中でオレンジジュースを持て余している穂波の頭を掴む

「家、来る?」
「え?」
「や、なんか人の目気にしないでくっつきたい。や、ホントはもっと遊ぶ予定だったんだけど・・・さ」
「・・・ん」

穂波も立ち上がると下を向いて歩きだす

「あ、昨日、どうだった?いい試合だったけど。オファニエルズ勝ったし・・・楽しかった?」
「あ?あぁ・・・まぁ、楽しかった・・・かな」
「そっか」

横目で穂波を追うと少しだけつまらなさそうな顔

「嘘」
「は?」
「今日のほうが楽しいっつーの」
「・・・恥ずかしいよ。バカ」

穂波の拳が東谷の背中を打ち、東谷は仕返し!とばかりに穂波の首を掴み頭をぐしゃぐしゃと乱暴に撫でた

仲のいい友達

きっとみんなの目にはそう映っている。だが、2人はそれぞれ触れる場所から熱を感じ、どんどんと帯びていく熱を感じていた



「お邪魔します・・・」
「あぁ?今日も誰もいないっつーの」
「や、一応・・・な」
「部屋行ってろ。なんか食いもん探して持ってく」

穂波はひとつ頷くともう覚えてしまった東谷の部屋へと入る
安曇はきっと入ったことがない部屋・・・じゃあ彼女は?あのときの彼女は?

いつも親がいないこの家に彼女は来たのだろうか・・・

それを考えたら急に胸が痛くなって、さっき触れたのも自分が初めてじゃないなんて考えたら切なくなって・・・初めてだった。自分は初めて。しかし、東谷は初めてじゃないかもしれない。人に与えられる熱を感じるのは初めてじゃないのかもしれない・・・

「何突っ立ってんの?適当に座ってろよ・・・あぁ、またなんか物色しようとしてたろ?」
「違・・・」
「・・・なんつー顔してるわけ?マジでやめろって・・・無自覚に挑発ばっかりしてきやがって・・・」

東谷は持ってきたスナック菓子を机の上に投げると穂波から少し離れたベッドへ腰を下ろす

「・・・東谷、は・・・」
「何?」
「彼女とどこまでやった?」
「はぁ?」

穂波の突然の質問に戸惑い、そして頭を掻く

「キス・・・くらい?」
「え?」
「だから・・・やってねぇよ!胸揉むこともなかったっつーの」
「・・・なんで?」
「なんでって何?!オレ、そんな簡単にやっちゃうように見えるっつーの?」
「・・・」

穂波が自分を見る目で気付く
抑えられなくて穂波には早く手を出してしまったことに

「や、お前は無自覚に挑発してくっから・・・」
「無自覚ばっかじゃない」
「・・・自覚してやってきてんならマジでやめろ。ただでさえも我慢キツイのに」
「彼女のときは我慢してた?」
「・・・そんな雰囲気になってねぇ」
「でも・・・」
「だから!お前の代わりっつっただろ?!代わりは代わりでしかなかったんだよ!・・・それなのにやっちゃったら後戻りできねぇ気がして嫌だった!言わせんな。バカ」

東谷は手元にあった枕を投げつける
それをキャッチした穂波は枕を抱きしめる

それは東谷の匂いが染み付いた枕・・・
ぎゅっと抱き締める・・・東谷を抱きしめているような錯覚に眩暈がする

「・・・今のはワザと?」
「?」
「また無自覚!!!!枕返せ。寝る」
「なんで!」
「疲れた」
「一緒にいるのに寝るって酷ぇだろ!だったらどっか行こう!!!マジで!」

枕を抱きしめたまま穂波は横になった東谷を足で押してみるが、腕を掴まれ、ベッドへと押し倒される

「あー、やっべぇ・・・マジでやべぇ・・・」
「・・・」
「穂波、お前さ、オレのこと大好きだろ?」
「っ・・・大好き・・・だけど?」
「お前のその大好きオーラがオレを狂わせんだよ。前から」
「・・・オレのせい?全部オレのせい?」
「お前のせい」

穂波は「そっか」と呟きながら視線をずらす
枕がなかったらもっと密着している・・・
枕なんてどこかに投げてしまいたいような、このままの距離でいたいような・・・
それは東谷も同じ
くっつきたい。でも、これ以上くっついたら止まらなくなりそうで・・・

「あー、ムリ!くっそ・・・マジでやりたい」

飛び起きるようにベッドから離れた東谷は床に座ってひとつ深呼吸する

「東谷・・・あのさ・・・」
「あぁ?」
「・・・や、うん・・・その・・・」
「やんねぇよ?」
「あーうん・・・でも、もし、もし、するなら部活あんまりないときのほうがいいかなぁ・・・なんて」
「だから!まだ早いんだっつーの!考えんな!今日のアレでも後悔してんだぞ」

後悔・・・その言葉に体が強張る
後悔する程嫌だったのかと考えてしまって・・・でも、嫌だったのなら今、ベッドへ押し倒された意味が判らない

「知っちゃったら我慢きかねぇ・・・だから、早すぎた・・・っつーこと!穂波、言っとくけど、かなり好きだからな?」
「っ・・・オレのほうが大好きだし・・・」
「・・・バカめ」

穂波はホッとして、微笑んで東谷の背中に頭をつける
心臓の音は背中からでも充分聞こえる。好きな人の心音・・・こんなに近くに感じられることがただただ幸せだった


野球少年の恋 5センチ おしまいおしまい




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まーたー中途半端にーーーー!水尾!!!!!!というお怒りも判りますよ・・・ご。。。ごめんなさいっ!

でもさ、でーもーさぁぁぁぁぁ!5センチ(枕あり抱きしめ)距離だよ。これ。これ以上くっつくのはまたタイトル変わるじゃーんっ!的な・・・っつかだったらトイレでのアレの距離はカウントしてない・・・のか・・・と今気付いたバカな水尾です

明日からは短編SSでございますー
(野球少年も十分短編な気がするけれど)
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