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それは鬼門1 - 07/25 Sat

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鬼門・・・


それはバスケ部の男・・・


昔から彼、日置 竜馬にとって敵ばかり・・・


だからきっと・・・




「マジで?」
「・・・ごめん・・・でも、別にそんな無理して付き合ってとかそういうんじゃなくて聞かれたから言ったっていうだけで・・・あ、関係変わらなくてイイから」

少しだけ困った顔でそう言いながら缶ビールをあおる彼もバスケ部・・・
大学へ入って、一番最初に仲良くなったのが出席番号が前後の引田 卓也だった。バスケ部だと知っていつか裏切られる裏切られる・・・と思いながら2年・・・彼女を作っても奪われることもなく、レポートも手伝ってくれるし代返もしてくれる彼は珍しくバスケ部だというのに相性がいいのではないかと思い始めた頃に告白された

何を・・・?


愛を


秘密の愛を



「・・・まぁ、飲んで忘れてくれよ」
「や・・・うん・・・飲むけど・・・さぁ」
「え!警戒?!すんなすんな。酔いつぶれたところをどうにかしようだなんて思ってねぇし!っつかマジで・・・いつも通りにしてくれていたらイイし・・・」

友達関係を2年続けて、そういえば浮いた話のひとつも聞かない。そう思ってつい軽く聞いた「好きな奴とかいねぇの?」という言葉。数分前の自分を呪うばかり・・・もし聞かなかったらこんな気持ちにも雰囲気にもならなくて今まで通り楽しい宅飲みが続いていたはずなのに・・・と

「・・・やっぱりキモい?」
「え?あ・・・いや・・・」
「悪ぃ・・・」

遠くを見つめるように視線さえ交わらなくなった引田に心が苦しくなる
悪くない。引田は悪くない・・・今まで鬼門だったバスケ部。それは初めて好きになった女の子に「背の高い人怖いー」と泣かれたのに結局その子が好きだというのは同じように背の高いバスケ部の男・・・その次に好きだったバスケ部のマネージャーはバスケ部の彼氏がいて、大事な試合の直前でケガをしたのも体育館の半面を使っていたバスケ部のボール。高校で友達になったバスケ部の男には当時付き合っていた彼女を奪われたし・・・バスケとは無縁の人生だったはずなのに日置は過去を語るときにバスケ部は欠かせないものになってしまっていた
そして今・・・初めて同性から告白されたのはやっぱりバスケ部の男

「あの・・・さ、タクちゃん・・・」
「うん?」
「オレのどこがイイわけ?っつかドッキリかなんかじゃ・・・」
「え?あぁ・・・どこかって・・・うん・・・どこだろう・・・」

困ったように笑う引田を見て「あぁ、これやっぱり罰ゲームかなんかじゃないのか」なんて思えたりもしたがそんなことをするような男にも思えなくて悩む

「前にさ・・・っつってもだいぶ前だけど・・・」
「?」
「部活終わってバレー部が使ってる第2体育館通ったらさ・・・電気もほとんど消えてんのに少しの明かりだけつけて練習してる竜馬見たんだ」
「・・・あぁ、うん。レギュラー取りたくて」
「あん時、すっげぇ真剣な目して練習しててレギュラーなんてなれなくて当然だとか思ってた自分が恥ずかしかったっていうか・・・そっからずっとすげぇすげぇって思いながらお前といたら・・・なんか・・・いつの間にか・・・」

真剣な顔を見られたことに少し恥ずかしくなりながら日置は空になった缶を握りつぶす

「そ・・・か」
「インハイ出たっつってたのに練習惜しまない日置・・・すげぇよな」
「あー?当たり前だろ・・・オレの他にもインハイ出てるやつたくさん来てんだから。っつかインハイで戦った相手が同じ学校にいるっつーのすげぇ燃えるじゃん」
「あぁ、うん。判るけど」
「お前だって・・・」
「そうそう。それ。オレ、そっから気合い入れなおしてレギュラー取った」
「マジか」

自分が認められたようで嬉しくて日置は笑う

「こないだスカウト来たんだろ?」
「あぁ?あぁ・・・来た!就活しなくていいかもしれねぇ!・・・って言ったっけ?」
「いや・・・バレー部の人から聞いた」
「おお・・・そっか」
「オレも来た・・・」

引田はそう言って少しだけ笑った後また遠くを見つめる。嬉しいはずなのにまるで嬉しくなさそうで

「もっと上目指したいとかそういう・・・?」
「いや・・・じゃなくて・・・言っただろ?オレ・・・お前のこと好きだって・・・」
「うん?うん」
「・・・卒業したらめちゃめちゃ離れちゃうんだなぁ・・・ってセンチメンタルな気分」

日置は「そっか・・・」と呟くと焼酎の瓶を傾けてグラスに注ぐ
どうすることもできない。プロになるのは目標にしていたことだし、まだ決定したことでもない・・・もし、今打診されているところに行けないとしても、今のようにこうして気軽に遊んだり飲んだりできなくなることは判る

「明日、休みだろ?・・・どっか行くかー?」
「んー?どこに・・・」
「いや、どっか」
「・・・うーん・・・二日酔いでそれどころじゃないと思うけど?」
「・・・間違いねぇ・・・グラグラするわー」
「オレもー」

2人はそう言って床に倒れるとそのまま眠りの世界へと旅立っていった



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単発SSなのです。
そしてまた夏関係ないんだけどね!
長身同士がいちゃこらしてるの想像したらなんか萌えたから突発的に書いたんですよ
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