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青春はプールの中で2-7 - 07/28 Tue

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
部屋を出て行こうとする竹市を掴む
力も本気を出せば球のほうが強いのかもしれない。身長も竹市は3センチ追いつかなかったし、日々鍛えている球になかなか勝てない

「何ですか?」
「・・・ケンカしたまま離れるのは嫌だ」
「今、オレは優しくできないっつってんでしょ」
「たけちゃん、あの・・・」
「前にも言ったけどさ、いい加減そのブラコンどうにかしてくんない?オレだって相当頑張って球さんの大学の推薦受かったんだからね?」
「っ・・・あのっ!嬉しいよ!ホント嬉しいの!ごめん。ごめんっ・・・だから、こっち向いて」

弟への気持ちにまで嫉妬してしまうなんて本当に自分は心が狭い・・・なんて思いながらもそれを直すことなんてできなさそうで。球にとって可愛い弟なのも判っているし、自分にとっても可愛い後輩であることには変わりないのに。いつもしっかりしているだなんて言われていても本当はしっかりなんてしていないし、恋人に甘えたいのも我慢しているのも気付いてもらえないことにモヤモヤする・・・竹市はどうしたらいいのかわからないこの気持ちをため息と一緒に吐き出して振り返る
やっぱり思った通り半泣きで縋りついてくる大きな男が目の前にいて・・・それを可愛いと思ってしまうことがもう負けなのだと諦める

「じゃあ、オレのところ来る?」
「・・・うん。行くから・・・機嫌・・・直して?」
「オレのこと好き?」
「大好きっ!半月も会えないの寂しいっ」
「・・・オレも寂しいって判ってる?」
「たけちゃんもオレのこと好き?」

見上げてくる球の顔を見て頬をつねる

「好きに決まってんでしょ?じゃなきゃなんであんたと同じ大学まで行くのさ」

そう言うと甘い甘いキスを落とす
蕩けそうな顔で見つめられると気分がイイ・・・誰にも見せられないこの顔。弟にだって見せないこの顔・・・

「たけちゃん・・・長かった・・・1年きつかった・・・」
「うん」
「でも、たけちゃんが来てくれるのが嬉しい」
「うん」
「たけちゃん、早く卒業して引っ越ししてきて・・・オレ、待てない。早く来てよ」
「あと少し・・・だよ」

1年の歳の差。一緒にいた1年が濃密すぎて。その1年だって会う時間は限られていたけれど、時間さえあれば会える距離。すぐに会って求められる距離・・・でも、球が大学へ入ってからは求めても求めてもどうにもならない距離。我慢の時間は若い2人には長すぎて会う度に溺れるように求め合った時間・・・

「たけちゃん、学校・・・行っちゃう?」
「うん」
「っ・・・」
「午後から・・・ね」

球が竹市を抱きしめる。好きで好きで好きで・・・狂いそうなほど愛しくて・・・

「たけちゃん、大好きっ・・・」
「うん。知ってる」

頭に触れる竹市の手は温かく、優しかった



「は?」

テンション高く春休みの予定を伝えてきた柚木に対しての返事がこの一言とも言えない短い言葉だった

「だーかーらぁ!!!!春休みはフルで兄貴の大学でプール借りれるのっ!!!」
「や、まぁ、うん。そこは理解した。だけどマジか?」
「そう。竹市さんも一人暮らしするからお前そこ泊めてもらえばいいし!インターハイ!出よう!」
「インハイだと?!・・・マジで言ってんの?」
「言ってる。お前、標準タイムまであと少しだし、勝てる!オレも1500なら勝てる!!!・・・気がする。行こう」

行くだとか行こうだとか簡単に言える。だけど本当に行けるのは一握りで、公立高校を選んでスイミングスクールを辞めた時点で目指すことすら諦めていたというのに、真っ直ぐな目で真剣に言ってくる柚木は本気そのもの

「・・・わかった」
「よし!くっそ!早く春休み来い!兄貴の大学水泳強いから周りもインハイ経験者とかだしテンション上がる!!!」

1度は諦めた水泳への情熱は今までよりも熱い。あの時、実力の差を思い知ってすぐ辞めた水泳。それでも高校で水泳を選び、柚木に出会えたことを心から感謝していた




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水尾の膝は元々悪かったのだけれども、誤魔化し誤魔化し来たのに最近悪化してる。泳いでもないというのに!!あれか!久し振りにがっつり自転車乗ってめちゃくちゃ漕いだからか?あぁ、困った。困った困った。トライアスロンやりたいとかそんなん無理だわボケ!ぐらいの痛み・・・泳ぎ方が悪かったからあちこち痛めたらしいよ
腰と膝が同時にやられているともうどうしようもなくなるっていうのははっきりわかった
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