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ごーすとばすたー2-3 - 08/04 Tue

trackback (-) | comment (0) | ごーすとばすたー
高木がアクセルを踏むと山内は「あぁ、そっか。いちゃついたから退治の時間なのか」とやっと理解して大人しく助手席へと戻る。問題の峠へ近づくと先程感じた悪寒とはまた違うざわざわを肌で感じ始めて高木は「来た」と呟いた

「女だね・・・うわー・・・すごいびりびりする」

山内も感じ始めた怪奇現象の原因・・・それは一気に2人を襲ってきた

『許さない許さない許さないぃぃぃぃぃぃぃぃ』
「・・・きゃあー!こわーい」
「お前の方が怖い」

山内はわざとらしく両手で口許を覆って女性らしく怖がるのを見せ、高木はそれにツッコミを入れた

『憎い憎い憎い・・・幸せなやつらみんな憎いっ』

凄まじい形相をした女は車をすり抜けてハンドルを握る

「あぁ、金縛りか」
「だからブレーキ痕も残らなかったんだね」
「・・・っつかお前なんとかしろよ」
「っていうかそーちゃんあれだね。幽霊見てもビビらなくなったんだね」
「目の前におかしな幽霊が毎日いるからな」

昔の高木だったらその場を飛び出して逃げていた状況だっただろう。しかし、高木も成長して幽霊に対する耐性も出てきたうえに、毎日ニコニコしているかつての親友が死んでも自分の傍にいる

「ねぇ、美人さん?」
『あたしが見え・・・ってあんた・・・』
「そう・・・同じ幽・・・」
『オカマーーーーー!!!!!!!!!!』
「・・・そこ?!みんなまずそこなの?!」

山内が少し呆れながらため息を吐くと女の手の上からハンドルを握ってカーブに合わせてハンドルを切る

『何するのよっ!』
「オレ、そーちゃんを殺されるわけにはいかないんだよね」
『あんた・・・幽霊じゃないっ!なんでっ!』
「そうだよ。なんで人殺すの?カップルばっかり」
『憎いからに決まってんでしょうがっ!!!!』

そう言うと女は高木の右足を踏み込ませる
急にスピードを上げた車は音を立ててカーブを曲がらせる

「ごめん。そーちゃん。ちょっとだけ入らせて?」
「は?!入・・・?!はぁ?!」
「あー・・・そーちゃんと・・・ひとつに・・・あぁぁぁ・・・」
「変な声出すなっ!!」

高木はそう叫んだあと意識を手放す。山内が入り込んだ高木の体はアクセルから足を離し、ブレーキペダルをめいっぱい踏み込むと音を立てながら車が路肩へ停車する

『な・・・なんなのあんた・・・』
「オレ?今、最強なんじゃない・・・?あぁ、そーちゃんの体・・・あ、今のうちにいろいろ拝んで・・・」
『へ・・・変態っ!変態変態変態っ!!!!!』

パンツを下ろそうとした高木・・・いや、中身は山内の高木の体から女が離れて木の陰から何か叫んでいる

「あぁ、変態なのはオレ。この体の持ち主はいたって普通だよー。幽霊が見えちゃうこと以外はね」
『・・・なんなの・・・邪魔しに来たの?』
「邪魔・・・っていうか・・・成仏させに?っつーかさ、なんでカップル崖に落とすのさー・・・あんたはなんでここに縛られてんの?」
『・・・あたしは・・・ここでひき殺された・・・』
「え?」
『あたしは・・・ここで彼を待っていたの・・・すぐそこの休憩所で働いて・・・終わったらここで車を待つ。休憩所だと人の目があったから』

山内は頷くと少し女に近付いた

「ひいた犯人はカップルだったの?」
『そうよ。イチャイチャイチャイチャ・・・あんたたちみたいにいちゃつい・・・って男同士っ!!!不毛っ!不潔!不純っ!!!!!』
「まぁ、うん。その反応も予想してた」

山内は女に手が触れる所まで近付き、手を取る
途端に流れ込んでくる記憶。女の記憶

いつもならとっくに迎えに来てくれている時間・・・それでも迎えは来なくて辺りは暗くなってヘッドライトが見える度に身を乗り出して車を確認して彼の車を待っていた
そしてやってきたあの瞬間。ヘッドライトが見えた瞬間、スピードを出した車が路肩へとはみ出してぶつかってきて・・・
最後に見たのは運転席に座る男とべったりとくっつく女の姿。驚いた顔でこちらを見て・・・気付くと景色がどんどん変わる。落ちていくのが判った
はねられた体は崖を飛び出して重力に倣って落ちていく。地面が近付いて・・・

『何・・・これ・・・』
「オレさー、天国行きだったんだよねー。んで、閻魔の奴がこっそりくれたのがこんなおかしな能力。幽霊なのに幽霊成仏させる能力とかホント意味わかんないっしょ。あ、でもこれそーちゃんには内緒ー」
『な・・・触らないでっ!あたしはまだっ!!!』
「心配いらない。彼もすぐ送るから」
『え・・・?!彼?』
「彼、迎えに行く途中で事故っちゃったんだよね・・・さっき休憩所にいたのが彼・・・」
『彼・・・も死んで・・・?』

女が光に包まれながら震えていた。自分もいつかこんな風に成仏する日が来るのだろうか・・・それともこんな力を与えられたのだからこのままずっと・・・

「カップルを殺すのに彼が死んでいたのはショック?」
『当たり前でしょっ!!!』
「だよね・・・オレもそーちゃんとずっと一緒に居たいけどそーちゃんが死んじゃうのはマジで嫌だもんなぁ」
『・・・あたし・・・どうなるの?』
「どうだろ・・・カップル殺しちゃってるから地獄?でも、あれだよ!刑務所みたいなシステムだからそこでお利口にしてたらちゃんと出してもらえるって話だから」
『あんた・・・変なやつね』
「でしょー?オレもそう思うよー。生きてるうちに気持ち伝えられなくて死んでからしか行動できなかった臆病者だもん」
『・・・あ・・・消える・・・あたしが消える・・・』

どんどん光に包まれていく女を笑顔で見送ると最後に残った手の感触を振り払うように手を叩く
それはまるでお参りするときのように手を叩く

「・・・そーちゃんごめんね。もう少し我慢しててね」

山内は高木の胸に触れてそう謝ると車に乗り込んで山道を下る



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あぁ、いろいろとねカテゴリーとか増えすぎて見辛いんじゃないかって思って少し前に整理したのよね。つれキミ売れ僕も章毎にあったカテゴリーを1個にしたからどのカプ作品が多いか一目でわかるように・・・いや、そりゃつれキミ売れ僕が圧倒的に多いのは判ってたけどさ!青春はプールの中も追い上げが激しいぜぇーい
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