FC2ブログ

つれないキミと売れてる僕13 - 03/19 Thu

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
知識としては判っている

というか、自分が女性相手にそこを使ったこともある。
だが、自分が・・・


自分が・・・


自分が?!


「・・・」
「里見ー?シャワー行く?」
「いや・・・」
「どうした?」

倒れた状態で考えている里見の髪に触れながら心配する須野
こんなに優しい彼・・・

「お前、オレのこと抱きたい?」
「?!な・・・え?」
「いやー、なんつーか・・・うーん・・・」
「えっと・・・オレは・・・今のままで充分なんだけど」

なんだけど・・・の後に続く言葉が欲しい
しかし、出て来ない
きっと一時間黙って待ってても出て来ない

「抱きたいんだろ?」
「・・・あーっと・・・あの、里見がどうしても繋がりたいっていうなら僕がその・・・抱かれる側」
「却下」

即座に却下されて須野は口をパクパクさせる

「そりゃーなぁ・・・経験もあるオレがお前を抱いた方が危険も少ねぇだろうなぁ・・・ってのは考えた・・・だけど、オレ、お前抱き

たいって思わねぇもん。そりゃー感じてるお前は可愛いしエロい顔するしクるんだけどなぁーなんつーか突っ込むならお前じゃなくて女

の子の方がイイ」

『女の子の方がイイ』
その言葉に須野はショックを受ける
いや、判っていたが、改めて言われるとショックだった

「じゃあ今のままでもいいんじゃないかって僕は思うんだけど・・・これも充分・・・セックス・・・」

その単語を口に出すだけで赤くする彼は純情

「お前がいいならいいんだけど、暴走しそうってことは抱きたいんじゃねぇのかなーって」
「あ、うん・・・そりゃ・・・なんていうか・・・うん。でも、僕の妄想で・・・」
「ほらみろ・・・よし、次から開発すっか」
「かいっ・・・」
「オレのケツ・・・全てが美しいオレだけど、ここは正直自身はねぇ・・・見えねェし」
「いや、里見は全部キレイだけど・・・」

里見の中で何かが吹っ切れたようで起き上がって座る
「決めたから」そう里見が言うと須野は正座したまま下を向いて動けなかった





「ぶはっ!マジかー!須野ちゃん、それは喜べよ!」
「・・・いや、真剣に悩んでるんだから葛西、どうにか止めてくれ・・・」

ある日、話があると言う葛西からの連絡に須野は「じゃあ、ちょっと外で話したい」と個室の居酒屋へ来ていた。
須野も里見の『開発しよう』という提案を相談したかったためである
一方、葛西も外で話ができるのはありがたいと言い、何か嫌な予感もしていた。

「っつーか、ぶっちゃけ、やりたくね?」
「・・・したい」
「でっしょー!?だよなぁだよなぁ・・・オレ、友達だけど光のことはやりてーもん」
「・・・」
「あ、そんな警戒すんな。別に盗らない盗らない。それに光、すっげぇ怖ぇし」

葛西も本当は里見が好きなのかと身構えたが、そうでもない様子で少しホッとする
タバコに火をつけると机に突っ伏して「でも自信ない」と呟いた

「須野はさー、光のこと大好きだから大丈夫だと思うよ?」
「大好きだけど・・・大好きだから・・・困ってる」

「だよなぁ」と呟きながら須野のタバコを見る。昔から里見のタバコと同じ銘柄。ヘビースモーカーの里見とは違ってそんなに吸っているところは見ないが、ずっと同じ銘柄。里見がタバコを替えれば同じものにすぐ替える。
里見がタバコを切らせばすぐに自分のを差し出せるように・・・だから常に多めに持ち歩いていたことも知っている。

「で、葛西は何の用だった?」
「あー・・・あのさー・・・お前らのこと嗅ぎつけられ始めてるっぽい・・・」
「・・・え?」
「でー、変なこと書かれないうちに嫁ちゃんところで書かせてくれねぇかなぁー・・・っていうねー」
「・・・待って・・・なんで?」

里見を守りたい一心で外で里見の話題も出さないし、部屋から出て来ない里見がバレるようなことをしているとも思えない

「お前の、その色気?突然出てきたから怪しんだやつがいんだよ・・・」
「・・・」
「だからさー、はじめに病んでしまった親友と暮らしてるって公表しちゃうってのも手だなぁ・・・と」

バレたら好奇の目にさらされてしまう・・・自分のことはどうだっていい。
しかし、里見に絶対にそんな目に遭わせたくない。
幸せにすると誓ったのだ。絶対に幸せに・・・

「・・・奥さん・・・って?」
「あっれー?言ってなかったー?嫁ちゃん、週刊XXの編集長ー!」
「・・・は?」
「ん?」
「・・・聞いてない・・・」
「あーそーだっけー・・・じゃあ家族構成言っとくー?お義父さんはSAKURAビデオIの社長でーお義母さんはYU-MIプロダクションの社長

ー・・・えへっ!ボクちゃん逆玉のっちゃったぁ」

驚きのあまり開いた口がふさがらない・・・
この能天気な葛西が結婚というだけでも驚きなのに、嫁はバリバリの編集長で、義実家もそれぞれ大きな会社の社長・・・
だからあの映画が取れたのか・・・とまた納得もした

「まぁ、そんな感じな上にー・・・お義父さんは里見の本の大ファンでお義母さんは須野の大ファンでー・・・嫁ちゃんはオレのこと大

好きで親友のことも応援したいって言ってくれてるから、なんていうか・・・うん。守りたいわけよ」
「・・・判った・・・ちょっと山口さんに相談して・・・」
「早めに頼む・・・っていうか寧ろ今から相談して今から嫁ちゃん呼ぶ」
「・・・ちょっと電話してくる」

そう言って席を外した須野を見て葛西も携帯で嫁にメールを送る

『須野と里見のこと守ってくれるよね?』

葛西にとってとても大事な親友・・・
守りたかった
また里見と連絡とれなくなることもイヤ
須野の落ち込んだ顔を見ることもイヤ

ただ、その一心・・・

ピロン・・・

『慎吾くんの親友なんだから守りたいに決まってる』

その返信を見て携帯の画面に向かって笑った



「・・・山口さんに了承取った。っていうか・・・YU-MIプロの社長ってうちの社長の・・・」
「あー!そう!マブダチ!」
「・・・道理で映画の話もトントンと進むよなぁ・・・あー・・・もー色々とお前隠しすぎだ」
「あははー!謎に充ち溢れたミステリアスなオトコって感じでいいだろー」
「今、里見だったら間違いなく殴ってる」

「須野ちゃんは優しいから殴られないー!」と葛西はまた笑った。


しばらくすると個室にかわいらしい少女が入ってくる

「ゆりちゃーん!来た来たー」
「ごめんねー慎吾くん」

それを見て須野は戸惑う・・・どう見ても少女・・・

「はじめまして。週刊XXの櫻井です。突然申し訳ありません」
「・・・須野・・・です」
「ゆりちゃん、かわいいっしょー!あげないけど見るだけなら許すー」

その少女の名刺を見ると週刊XX 編集長 櫻井 由梨乃とあり、間違いなく成人した・・・しかも編集長の地位に昇りつめた女性だと判

る・・・

「あ、ゆりちゃん、こう見えても年上だから!」
「は?!」
「慎吾くん・・・今はちょっと黙っててね?お仕事するから」
「はーい。すいませーん!ビールくださーい」




由梨乃は手帳を広げると「早速ですが・・・」と話しだす

「須野さんと里見さんの関係は中学時代からの親友・・・ということでいいですよね?」
「はい」
「里見さんの事件のことはどうします?」
「・・・ご存知なんですね・・・」

由梨乃は目を伏せて「えぇ・・・職業柄、イイネタでしたから」と頭を下げる

「どうせすぐにバレると思うけど・・・一応伏せてほしいです」
「判りました。では暈しますがそれで心を病んでしまい、心配した須野さんが一緒に暮らすことを決意した・・・と」

『心を病んだ・・・』で合っているのか悩む
しかし、どう言えばいいのか判らない・・・

「あの・・・」
「はい」
「身寄りがお互いにないから・・・ってのを足してもらえますか?」
「判りました。お互い助け合いながら・・・ということにしましょう」

そう。須野も里見ももう身寄りはない・・・須野は最初からシングルマザーで、母を楽にしたくて早く稼ぎたくて芸能界入りを決意した

し、その母ももういない・・・

「あ、慎吾くんのことも親友って入れてもいいですか?」
「ええ。もちろんいいです」
「じゃあ、慎吾くんのことも書いて・・・」

さらさらと手帳に書かれる文字・・・
由梨乃の中では既に構成までできていた

「あと・・・里見さんのことは謎の美青年とか書いても・・・」
「ぶっ・・・」

それには完全に空気になっていた葛西がビールを噴きだした

「やだ・・・慎吾くん大丈夫?」
「うん・・・謎の美青年に噴いた」
「でも間違ってない・・・」
「まぁ、確かに?うん、ごめん。また黙る」
「謎の美青年の正体は皐月光ってことは本誌のほうで書きます。見出しにインパクト与えたくて・・・」

既に見出しまで考えている由梨乃・・・
あぁ、イイ奥さんを貰ったんだなぁ・・・と須野は安心した




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

見てくれる人も少ないだろうと始めたブログだけれど、過去にやっていたどのブログやホムペ(二次創作のサイトやってた)よりも勢いがあることにガクブルしております。ポチや拍手どうもありがとうございます
関連記事
スポンサーサイト



comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する