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つれないキミと売れてる僕5-8 - 08/24 Mon

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
伊月は里見の言葉に一瞬固まって、それから下を向いてから笑顔で前を向く

「なんだ・・・気付いてたんですか」
「おう」
「そっか・・・うん。すいません」
「まぁ、なんだ。似てるとは思ったけど当然だわなぁ」
「・・・似てます?あんまり似てないと思うんですけど」

そっくりではない。しかし、それでもふとした瞬間によく似ていて、須野の面影を何度も伊月に重ねていた
特に笑顔は昔の須野を思い出させてくれて須野がこんな風に笑った顔がまた見たくて何度も伊月を笑わせた。それは伊月にももちろん、須野にも秘密ではあるが・・・
昔の須野を元に想像した小説の主人公が伊月と似ているのは当然とも言えて・・・

「知ってたのにオレをここに入れてキスマークだらけの体見せつけてたんですか・・・なんか、想像以上に性格悪くないですか?」
「ふっ・・・性格は悪いって自覚はある」
「・・・寛人くんはこれ、知ってます?」
「いやー?知らねえからこそ嫉妬に狂ってこの状態だろ」

伊月は少し困った顔で里見を見つめる。伊月と須野は異母兄弟。確証は何もなかったが、伊月のことを調べてすぐに父親で俳優の男に辿り着いた。そしてそれは聞き覚えのある、いや、皆が知っている俳優ではあるが、それ以上に聞いた名前

須野の母の葬式で春子が大声で怒鳴りつけ、帰らせた人間。それが大物俳優、高砂 寛・・・あまりにもその場に不釣り合いな人間と春子の取り乱しかたから記憶に残っていた

「伊月ー、心配すんな。なんつーか、アレだ。人それぞれ愛し方っつーのあんだろ?オレのはそりゃー人から褒められるやり方じゃねぇけどそれなりに、オレなりにあいつに惚れてんだぜ?」
「・・・安心しました」
「で?お前は偵察だったのか?ぶつかってケガさせたくらいじゃこんなことしなくね?」

伊月は首を振る
偵察ではない。いや、ある意味、偵察だったのか・・・

「寛人くんが、いつも恋人のことをすごくすごく大切にしている話をしてたんですよ。父もそれを喜んでいるんですが、でも、それが本当にあの、噂通りの皐月先生なのかって・・・」
「あー、お前も聞いてなかったのかー」
「ええ。そして、ここへ来てしばらくお世話させていただいて・・・この間まで疑ってました」
「あいつがここ帰ってきたの知らないだろ?」
「・・・寛人くんの匂いがしました」
「何?匂いって・・・」

伊月は笑って「寛人くんのコロン」と言うが、須野がそんなものつけていたかと里見は首をかしげる

「軽くつけてますよ?本当薄く、香る程度ですけど・・・でも、シーツにはすごい匂いついててあー、寛人くんが帰ってきてたんだなーって」
「・・・あのぐっしゃぐしゃのシーツな」
「寛人くんが幸せならそれでいいんですよ。あと、オレが皐月先生のすごいファンで・・・」
「だろーなぁ。伊月ってどっから来たよ?って考えたら皐月の五月じゃねぇの?」
「・・・あぁ、本当に鋭いですよね・・・」
「要は本名?」
「ええ。高井 要です」
「あぁ、高砂も芸名かー」

里見は「ふーん」と興味なさそうに呟くとタバコに手を伸ばす

「寛人くんの恋人じゃなかったら正直狙ってました」
「あー、悪い。オレ男に興味ねぇ」
「・・・寛人くんは?」
「あいつだけ特別」
「・・・なんか分かる気がする。寛人くん、すごく・・・自分の命よりもずっと皐月先生を愛してますよね」
「だな」

須野に愛されている自覚も自信もある。だからこそ、家族がいることを話して欲しかった
隠して欲しくなかった。詮索したいわけじゃない。自分が失ってもういない家族が須野にはあることを知りたかった。話してほしかった。そんなことで傷つくことはないし、寧ろ、須野に家族がいることを喜んだというのに





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ブラコン伊月です。
なんかあれだな・・・私の書くものってブラコンだらけだ。青春プールの柚木家はブラコンすぎて書くの楽しいw

・・・水尾自身も・・・少しシスコン入ってるからかもしれない。いい年してシスコン・・・妹には嫌がられているけれども!←

昨日のUPで拍手コメありがとうございます!!!!!弟っていうのに反応がこんなに来るとは思ってなくて正直「Σうはっ!みんな驚いてくれてるwwwwうwwwれwwwしwwwいwwww」とニヤニヤしてました。変なテンションです。すいません
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