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青春はプールの中で3-14 - 09/14 Mon

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
柚木の家へ着くと柚木は柿内に抱えられて部屋へ移動する

「まだ体だるい?」
「いいやー?歩けるしー、走ろうと思ったらもー行けんじゃねー?」
「はぁー?」
「まぁまぁ、いいだろー?オレに甘えられるの好きじゃん?」
「・・・心配した」

柚木の頬を撫でるように叩くと柿内はため息を吐き出す

「でもまだしばらくだるいことにするー」
「あー?」
「頭では負けたの判ってるけどこっちがついていかね。まだみんなとメシ食う気になれないっつーか・・・」

柚木が胸のあたりを叩くとベッドへ寝転がる
母の育て上げた1年にインターハイの切符を奪われ、リレーでは秀に惨敗。この家でいつも通りにするのはまだ辛い。そんな柚木の気持ちが少し判って「そっか」と言って荷物を降ろす

負けた

負けたのだ

柚木のインターハイは夢に終わった

「柿内ー」
「んー?」
「リレー、ありがと」
「何が・・・」
「お前がオレの前でよかった・・・っつかお前からバトン受けてスタート切るのとかすげえ気持ちよかったし・・・競泳に後ろ髪引かれた。ずっとおまえと泳ぎたいとか思った」
「・・・あんま可愛いこと言わないでくれる?」

柚木はベッドから柿内に手を伸ばすとその手を握る柿内

「なー」
「んー?」
「さっきの子・・・」
「あー・・・そう・・・」

柿内が「そっか」と呟いて握った手を強く握りしめる

「痛い」
「わざと」
「ちゃんと断るけど・・・さぁ・・・」
「・・・なんでオレなの?」
「え?」

柚木は小さく声を上げて体を起こす

「イイよ。断っても・・・オレのこと」
「何言って・・・付き合ってんだろ」
「・・・今なら離してやれる。まだ・・・多分・・・」
「多分・・・っつか違ぇよっ!・・・大体、お前・・・オレの体操服を男にズリネタにされてたらそれだけでヒくからな?!んで、避けるからな?!でもお前は違っただろ!オレ!違ったじゃん!」
「だから・・・体操服のことは忘れろっつーの・・・マジで」
「でも・・・だから・・・そういうことだって・・・判んねぇけど!お前のことは・・・最初から特別っつーか」

特別・・・そうとしか思えない。柚木の中で「特別」が1番しっくりくる言葉
柿内は特別・・・断るのが苦手だから流されたわけじゃない。流される前から心地よくて柿内の隣にいたいと思ったのは事実。それが友情じゃなくてもイイくらいこの心地よさを手放すことができないと思ったから
口も悪くてすぐ怒ったり拗ねたりする男の隣にいたいと願ってしまったから

「だから・・・断るとか付き合うのやめるとか・・・イヤ・・・だ」

顔を隠しながら一生懸命手を握って来る柚木が可愛く見えて、愛しくて。柿内は空いてる手で頭を掻き毟る
恥ずかしくてもうどうにかなりそうで。どうにかしたくて。どうにかなりたくて

「あ、照れてる照れてるー耳赤いー」
「うっせぇ!」
「だからさー、オレ、お前にだけだろー?甘えてんの」
「・・・」
「さっき、ダウンしたとき、お前以外にあんな甘え方しなかったっつーの。たとえどんな可愛い子がそこにいても。多分さー、他の誰の前でも強がってただぶっ倒れてた」
「・・・」

顔が熱い。頭が熱い。沸騰しそうだった
赤くなって照れる柿内を見ていつもの柚木に戻ってからはずっと茶化してくるのに繋がれた手だけは離さない

「なー柿内ー」
「なんすか」
「自信持てた?」
「・・・まぁ・・・」
「なんだそれー!もっと喜び表現しやがれー」

柚木の笑い声が柿内の耳の奥で心地よく響いていた




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そういえば最近柿内の心の叫びがないな・・・と書いてて気付いたけど・・・叫ばせたほうがイイ?w
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