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青春はプールの中で3-18 - 09/18 Fri

trackback (-) | comment (2) | 青春はプールの中で
柚木に言われた言葉が頭で何度も何度もぐるぐる回る

夏休み・・・すぐそこにある夏休み・・・夏休み中に柚木に触れて、柚木に触れられる・・・そんな約束

「あー・・・ムリだろ・・・ムリっ!ムリ!!!」

部屋でひとり柿内はそう叫ぶと顔を真っ赤にし、机に突っ伏してため息を漏らす

したくないわけがない。でも・・・一線を越えたら歯止めが効かなくなりそうな気がして怖い。感情も欲望も全部が爆発するんじゃないかという恐怖
求めるだけ求めてしまいそうで・・・

来年、どうなるか判らない・・・毎日会えなくなるのにきっと心も体もそんなのお構いなしに柚木を求めそうで怖い
会えないのにそんな感情が心を支配してしまったらどうなるのか。どうしたらいいのか・・・



「あ、柿内くん、テストどーう?オレ、すげぇよ!今日数学テストあったんだけど、柿内くんに教えてもらったとこ出た!解けた!平均以上取れそうな予感するー」
「んー、そうか」
「あんがとねー」
「おう」

テストが終わると部活もない帰り道。その途中に栗山に絡まれて立ち止まった

「ねぇ、柿内くん、ちょっと話せるー?」
「あ?あぁ・・・まぁ、いいけど・・・」

柿内は校舎の時計を見上げて昼食を考えながら栗山の後ろを歩く
そして人気のないプールの階段を指さして栗山が「座ろう」と促した

「あのさー・・・」
「あ?」
「柿内くんって柚木先輩のこと好き?」
「・・・え?」

あまりにも突然で柿内の背中に冷たい汗が流れる

「っていうか・・・付き合って・・・る?」
「何言って・・・」
「前から疑ってはいたんだけど・・・まぁ、インハイ予選のとき、あの姿だったし、テスト勉強してたとき・・・なんつーか・・・秀が気を遣ってやたらとオレと出て行こうとするし?あぁ、きっとそうなんだろうなぁって」
「・・・いや・・・」
「あー、イイのイイのー・・・安心してよ。オレもそうだから」

栗山の言葉が柿内の動きを止める・・・何を言ったのか頭が理解してくれない・・・一緒?栗山が柚木を好きだという・・・
背中にゾクリと冷たい汗が流れる

「オレねー、女の子ダメなの」
「・・・」

その言葉に「柚木が好き」ということが一緒じゃないのかと安心しつつも、警戒は解けない
好きになる対象が同性だということはその相手が柚木じゃないと言われたわけじゃない

「オレさー、初めてやったのが男の人だったんだよね・・・まぁ、あれは酷かった。いや、具合の話じゃなくてね。でも、その記憶が強烈すぎて女の子と付き合えなくなったし、それどころか柚木先輩みたいなタイプ見ると思い出しちゃってさぁ・・・うっかり惚れちゃうーみたいな」

年下のはずなのに話の内容があまりにも強烈すぎて目の前の栗山が誰なのかすら判らなくなってくる。惚れる・・・柚木に・・・?そればかりが頭の中を回る

「相手もさー・・・オレのせいだけじゃないけど男としか付き合えなくなったとか男漁り酷いとか聞くし・・・オレも、あの人がいるから推薦断ってここに来たの。県外の強豪校の寮に入る予定だったんだけどさー・・・怖くなっちゃってさー・・・スイミングもあの後変えたし、ホント顔合わせられない・・・」
「・・・」
「まぁ、オレの話なんてどうでもいいよねー・・・でもさー、だからオレ、誰にも惚れないように絶対に惚れないって確信してた柿内くんと一緒にいたんだけどさぁ・・・なんだかなぁ」
「どういう意味だよ」
「えー?柿内くんって地味だしビミョーじゃん?だから絶対惚れないよねー!だけど、そうやって選んで柿内くんといたのに柿内くんといるといっつも柚木先輩が一緒だもん・・・あんな優しくてカッコよくて・・・惚れちゃうよ」

耳鳴りがする・・・どうせなら、今、目の前の後輩に言われた言葉が聞こえる前に耳鳴りが鳴ってほしかった。聞きたくなかった。聞きたく・・・女の子に惚れられるのは仕方ないし、柚木がその気になるのならばやっぱり仕方ないと思えるのに・・・
栗山は嫌だ
嫌だ
嫌だ
嫌だ

「惚れるだけなら許してよー」
「・・・」
「だってさー、柚木先輩って別に柿内くんのモノじゃないじゃーん?」
「っ・・・」

何も言えない。柚木を束縛するつもりなんてないし、束縛したら自由に泳ぐ柚木が・・・泳いで見せるあの笑顔が消えてしまいそうでそんなことしたくないから。できるだけ魚のように泳いでいたらイイ。水の中だけじゃなくて陸上でも好きなだけ泳がせてあげたい・・・自由に・・・

「オトコを知った彼・・・次の日からすごい色気でね・・・その色気にやられちゃったんだよね。オレ。そこに現れた王子みたいな救世主に惚れて、でも伝えられなくて男漁り・・・ホント色々変わった・・・オレはただ、合宿の時だけ会えるあのすごく泳ぎのきれいな人に憧れてただけだったのになぁ・・・」

もし、覚えてしまったら忘れられない・・・それは栗山に言われる前から不安だった。今でも離れたくない、一緒にいたいと想い続けているのに、知ってしまったらどうなってしまうのか・・・
もし、遠距離がやっぱりダメだったら・・・ひとり取り残されて置いていかれて・・・置いていかれた感情はどこへ行けばいいのだろう・・・





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ここら辺は何度も書き直してだいぶ最初の設定と変わった場所。でも、栗山は実は重要な人物だから根っこの設定は変わってないのよねぇ・・・性格は変わってきてるけれど
最初はすごい性格悪かったの。悪すぎて動かし辛かったToT

ひたすら性格悪い子も書いてみたい・・・いや、つれキミ売れ僕の里見も相当性格よろしくないとは思うのだけれども


アンケートご協力ありがとうございました!
無事ここのメインと謳っている須野と里見が1番だったので安心しましたw
風邪でぶっ倒れている中、頑張ろうという気にさせてくれたのでこの2人で10万HITお礼SS書きますよ!!!(宣言)
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2015/09/18 Fri 19:25:35
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>ラムまま様
コメントありがとうございます♪
人に言えない・・・そこがBLの醍醐味というかドキドキ感に繋がるんでしょうけれどその感情を書くのはなかなか難しいですねー

多分、球だったら揺れるかもしれないんでしょうけどねーw弟の流なので揺れないでしょう♪

須野と里見SSは青プ3章が全部終わり次第UPされる予定です♪お待ちくださいませー^^
2015/09/18 Fri 21:04:46 URL

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