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運命だとか恋だとか14 - 10/08 Thu

trackback (-) | comment (2) | その他SS
「ツカサが・・・運命?え?」
「・・・バカを騙すには充分な時間だった・・・」
「なに?!」
「正常な若いαでオレの思い通りに動くヤツが必要だった!」
「ウソ!!!博士はタイチさんがっ!!!!」

ツカサの叫び声にムツキはツカサの首を絞める

「黙れ。黙れ黙れ黙れっ!!!!!」
「っ!!!」
「ムツキ!!!!」

あり得ない力でツカサの首を絞めているムツキを引き剥がそうとすればするほどツカサの顔が苦しそうに歪む

「・・・くそっ!お前さえ現れなければ!!!!」

多分、方法さえ誤らなければこれ以上にないほど純粋な恋の形。だが、ムツキの愛は大きく、歪み、狂気に溢れている

「お前さえっ!!!お前さえ!!!!オレはっ!オレはっ!!!!!!」
「っ・・・」

ツカサはムツキの後ろに揺れる影を見て力弱く首を振る

やめて欲しい
そんなことしてはいけない

でも・・・


ガッ・・・

ムツキの側頭部に衝撃が走り、目の前が暗くなると同時に体の力が抜けていくのを感じた






花が咲く季節が終わり、代わりに雪の華が降る

相変わらずΩはΩで今日もどこかで性の暴力を受ける者がいて、幸せな者もいる

これはどの世界でも変わらない

幸せな恋をする者

恋に破れて辛い者

それでも、結ばれた恋を手にした彼らの周りは寒くても温かい季節のまま




「そういえば、この間、研究所に定期健診に行ったじゃないですかー?」
「うん?」
「Ω去勢で有益な発見したってムツキ博士言ってました」
「そうなんだ・・・」

優しく笑う彼の手がツカサの頭を優しく撫でる
その指にはひとつの約束をした指輪が光る

「子宮取らなくても、いいそうです。本当に好きな人できたり、運命が現れた時に活かせるように」
「・・・でも、去勢したら運命なんて分かんないだろう」
「分かりますよ!」

ツカサはそう笑うとタイチも「あぁ、そうかもねぇ」とすぐ納得する
去勢をしたのに運命に出逢った瞬間αの本能が目覚めて、去勢されたこともなかったことになったように求めたあの瞬間・・・

「でも、ツカサはもう去勢なんてしなくていいだろ?」
「ええ」

運命の番をみつけたツカサにはもう必要のないこと
あのあとすぐに番を結んだタイチとツカサ。ツカサの両親にも挨拶へ行けたし、あとはツカサの卒業を待って一緒に暮らす約束

「でも、まだ去勢したいと望む人もたくさんいますから」
「・・・だなぁー」
「ムツキ博士も幸せになれるといいなーって思ってます」
「・・・うん。オレも思ってる」

仕事は辞めた。その代わり、普通の会社に勤めて、日々売り上げを上げていた
人を寄せ付ける力のあるタイチに向いた営業職で、さすがαだとかなんとかタイチは持ち上げられたが、本人にはやっぱりそんな自覚はない

ムツキを殴って止めた時にできたムツキの傷はまだムツキの頭に残っていたが、殴られたことで正気に戻ったムツキに頭を下げられ、タイチもムツキに頭を下げた。ずっとつかれ続けてきた大きなウソへのわだかまりはまだあったが、それでも築いてきた友情は偽物ではなく、最近ではたまに近況報告という名目で2人飲んだりできている。奇妙なαとΩの関係・・・

「子どもはまだかー?って聞かれましたよ」
「子どもなー・・・欲しいよ。たーっくさん。ツカサの子だから可愛いだろうしねー」
「タイチさん・・・」
「卒業したらすぐに欲しいー。就職活動なんてやめちゃえよー!永久就職!永久就職!!!」

困ったように笑って雪降る空を見つめていたツカサは迷っていた事を決意する

「オレ、ムツキ博士のとこで働かないか言われてたけど、受けようと思う」
「えええー?!」
「反対する?」
「・・・しない!」

ツカサの予想した答えとは違って少し驚く

「ツカサは去勢したいΩの気持ちも分かるし、他のαに揺れたりしないの判ってるしムツキを支えてやって欲しい」
「うん!」
「ツカサー」
「うん?」
「愛してる」

2人のつないだ手の上に雪が落ちてきてすぐ溶ける

運命に出会う確率なんてほぼない。いるかいないか判らないし、運命に出逢えるなんて夢のようでおとぎ話のようでドラマのよう。でも、確実にあった絆・・・結ばれていた運命の赤い糸・・・

それは2人の間で信じるしかない運命の愛

去勢したいΩに語ればきっと夢を持たせられる絆・・・



運命だとか恋だとか おしまいおしまい





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オメガバースを水尾が今書くとこうなるよーってお話完了です。ここまでお付き合いくださいましてありがとうございました。

いやぁ・・・設定ムズイ!!!活かしきれてない上に何故か去勢だとかで複雑にしてみたり。嘘つかせてみたり・・・っていうか運命の恋人話を書いてみようと始めたこのお話。水尾の得意な(え?得意?)強気受けじゃなかったからかブレるブレる!でも、たまにはタイプの違う人たちを書かないとみんな同じパターンになるものね!

また、機会があれば・・・書く・・・かなぁ・・・もういいかな。オメガバースは。うん。

こないだ片付けついでに過去の遺産wを見てみたらすごい大量のネタ帳が出てきたわけよ。あぁ、こんなんあったよねぇ・・・っていうかちゃんと書きたいなぁ・・・ってのとかあったんだよねぇ・・・でもスケールでかすぎてなかなか着手できないっていうね。そんなんばっかだ・・・

こんな水尾ですがこれからも頑張りますのでよろしくお願いします
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2015/10/08 Thu 00:33:36
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>ლ(╹◡╹ლ) 様
コメントありがとうございます♪
オメガバース設定にハマった友人も多分進撃でハマったのだと思うので進撃だと多いのかなぁ・・・私はどんなものか調査wしたときにそれ以外のもたくさん読ませてもらってそうかーそうかーとなりました♪弱ペダの東巻オメガバース読んで書く気になったというのはトップシークレット!

そう!ツカサ!!!私には健気受は難しすぎて!!!多分、私にとってはムツキの方が書きやすい子だったのになんでツカサ主人公にした!っていうーwでも、たまにはやっぱり新鮮でよかったですかね。マンネリ防止のためにもー

また突然壮大なスケールの昔から温めているネタを始めるかもしれませんが、その時は生暖かく見守ってくださるとうれしいです♪

読んでくださってありがとうございました
2015/10/08 Thu 12:05:15 URL

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