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青春はプールの中で4-1 - 10/31 Sat

trackback (-) | comment (2) | 青春はプールの中で
市の大会でも成績を残せた柚木たちは県大会へと進み、それなりに成績を残し、柚木たちの高校では快挙といえる夏休みを終える
市立高校大会を残し、始まった新学期・・・

「ユズ、もう行ける?」
「あー、キリちゃん今週は掃除当番だから先行ってー」
「おー、そっか!なんかやっとくことはー?」
「いや、柿内にメールしたから大丈夫!ありがとー」

迎えに来るのは桐井。不思議な感覚だった。今までは柿内が柚木を迎えに来ていて、その柿内はずっと迎えに来ない
迎えに来ないどころか、迎えが来ているのだ

栗山の迎えが・・・

去年の柿内はいつだって柚木につきまとい、休み時間もよく教室に来ていたのにそれも全くなくなっていた。辞書はどうしているのか。そんなことを頭の隅でうっすら考えながら教室に残って掃除をする

口は悪くて後輩らしくなくて。並んでいたら柚木が後輩に見られる程だったのに最近は並んで歩くこともない
それは妙にすっきりしすぎてさっぱりしすぎた毎日で物足りなさすら感じる程に・・・

「ねぇ、ユズくん、ユズくん」
「うん?」
「市立、水泳部応援にいこうかなーってさっき話してたんだけどー、行ってもいいー?」

クラスの女子が柚木にそう言ってくる。別に見にくるのに柚木の許可なんて必要ないのに。これはきっと話す口実

「いいよー」

それでも笑顔で了承する柚木を見たいだけ。柚木もモテる自覚はあった。恵まれた容姿に、運動神経、そして学力にトーク力。女子の注目を浴びるのには慣れている
でも、今はそんなのどうでもいい

恋人がいるから

恋人が

その恋人とは最近なかなか2人きりにもなれないし、最近、ろくに話してもないけれど、それでも恋人






「柿内くんー・・・知ってる?」
「何をー」
「校内新聞ガールズ版ー」
「・・・新聞?ガールズ版?」

部室でニヤニヤしながら栗山は「あー、そりゃ知らないよねぇー柿内くん女子と仲良くなさそうだし」と自分のカバンから少しくたびれたプリントを柿内の目の前に広げる

「・・・何だこれ・・・」
「新聞部ってあんじゃん・・・あそこの女子が気まぐれで発行する女子生徒向けの新聞」
「・・・っつか・・・盗撮・・・」

そのプリントに載っている写真は水泳部のアイドルと表記されていて・・・それはまさしくこの部活の部長で、柿内の恋人の柚木で・・・

「まぁ、柚木先輩はさすがっつーかなんつーか・・・でもさー、なーんでか柿内くんも名前載ってんだよねぇ」
「はぁ?」

栗山の手からプリントを奪い取ると「今月の特集:夏こそ水泳部を追え!」と書かれた見出しを読む

「なーんかねぇ、気まぐれで発行されてんだけどさー、それ、毎回イケメンランキングとか勝手なことされてっからさー・・・まぁ、男子受けはよくねぇよなー・・・」
「・・・お前が2位とか金でも払ったのか?あ?」
「あー!柿内くんは判んないわけー?このカッコいい顔とスタイル!そして可愛い笑顔っ!」

にっこりと笑って見せる栗山に「キモい」と明らかに嫌悪を表に出した表情で栗山の頬を抓る
確かに、イケメンと表記されるのもおかしくはないだろう・・・女子が好きそうな甘い顔に長身・・・

「きっとさー・・・あれだよね。インハイ予選」
「・・・何が」
「柿内くんがそこに載っちゃう理由ー・・・イケメンっつったらさぁ、うちの部活にもっとふさわしい人もいるじゃん?でも柿内くんっつーことはインハイ予選でも県大会でもある程度の成績残して表彰されて目立ったからじゃね?」

確かに、自分はイケメンの部類じゃないとは思うが、それだけでこのランキングに名前が載るとはなんていい加減なんだろう・・・そう思いながら小さくため息を吐く

「うぃーっす・・・あ?お前ら何やってんの?」

掃除当番で遅くなった柚木が部室へ入るとまだ着替えてもいない2人を不思議な顔で見つめて、手元にあるプリントを見て「あぁ・・・それか」と呟いた

「あ、先輩はやっぱり知ってましたー?」
「知ってたっつーか、毎年載るし・・・それ、キリちゃんが来る前に隠しとけよ?リレーメンバーでそれ載ってねぇのキリちゃんだけなんだからキリちゃん気を悪くするかもしんねぇじゃん」
「あ・・・そっか・・・桐井さん・・・っつかおかしくないですかー?柿内くんよりも桐井さんのほーがここ名前入っててもおかしくないのに」

柚木は「うーん」と呟きながらカバンをロッカーへと入れると柿内を見つめて再び「うーん」と唸る

「ちょ・・・待った・・・あんた、それ傷つく!なんか言われるより傷つくっ!」

柿内がそう叫んで、栗山は柚木の反応に大笑いする。いつもと同じように騒がしい部活は今日も始まった






「お疲れっしたっ!」

解散の声が掛かってからいつものように2人での自主練習が始まる
静かになったプールで泳いだ後、いつものように並んで歩く

「・・・柿内ー」
「はい?」
「さっきのは別にお前がカッコよくないとかそういうわけじゃねぇからな・・・」
「・・・あぁ・・・さっきのってあれか・・・いや、別にオレだって判ってっから」

柿内は気にしていないという顔で歩く

「っつかー・・・うーん・・・」
「何?また唸るわけ?いや、そんな真剣に考えなくても」
「いや、なんつーかさ、お前のこと知らなかった奴もお前の名前があそこにああやって載ったことで興味持つだろ?あれさー、昔から夏になると水泳部特集とか言って名前上げてくるんだけど、名前乗ると・・・」
「乗ると・・・?」
「彼女ができる」
「はい?」

予想外の言葉が柚木の口から出てきたことで柿内はただ首を傾げるばかりだった





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はい・・・なんとか始まりました青プ
最近のUPはホントギリギリ完成物ばかりで申し訳ないクオリティな気がして泣けてくる・・・

この青プ終わったら全然違うシリーズUPしちゃおうか悩むところ・・・新しい風が必要。新しい風が!!!
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2015/10/31 Sat 00:18:34
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>ლ(╹◡╹ლ) 様
コメントありがとうございます♪
お待たせしました青プですー^^

私もモテる柿内とか想像できませんでしたw
柚木兄弟がモテモテなのに対して柿内がっ!まさかっ!っていう状況でございますー

別シリーズで新しい登場人物でこのギリギリUPを打破したいと思いつつー・・・どれも完結してないのに・・・っていう思いが工作中でございますー

とりあえず青プのなかなか進展しない2人をお楽しみいただけたら嬉しいです^^
2015/10/31 Sat 16:35:08 URL

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