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青春はプールの中で4-3 - 11/02 Mon

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
最近まともに取れない時間・・・会う時間も、回数も増えなくて。2人きりなんて久し振りだと思いながら柿内の家へと一緒に向かう

「なんか欲しいもんある?」
「あ?あぁ、もしかして誕生日プレゼント?気が早ぇなぁー・・・まだ先だしー!・・・あと、欲しいものなんて特にないっつーか・・・要らねぇよ?」

柚木の欲しいものがないなんて予想はできていたけれど、やっぱりそう言われたことに柿内は悩む

折角初めて。付き合って初めての誕生日、そしてクリスマス・・・要らないと言われてもやっぱり何かあげたいのが気持ちとして強い

「あ、あれがいいんじゃね?お前自分にリボンかけてさぁ」
「オヤジか!」

柿内の手が柚木の頭を軽く突くといつもと変わらない様子で歩き続ける



柿内の家へ上がるとダイニングテーブルに置いてあるメモに柿内が「あぁ!?」と少し怒ったような声を上げてカバンを肩から下ろした柚木が柿内を見る

「あのバカ姉貴め・・・夕飯要らねぇならもっと早く言っとけっつーの・・・」
「あー、そうなのか・・・」
「あんたん家行けばよかったな・・・それかオレが作ったやつなんか食う?」
「お!食う!」
「・・・作るから・・・部屋行って待ってるか?そこでテレビでも見てていいけど」
「んー、お前の部屋行こうかなー」

柚木はカバンを持って柿内の部屋へと勝手に向かうと机の上に乱雑に並べられた教科書だとか参考書だとか・・・それに混じって大学別の過去入試問題もあって柚木はそれを見て「嘘だろ」と呟いた

その大学は柚木の来年から行く大学とすぐ近くではあるが、偏差値の高い理系の大学・・・思わずその問題集を手にするとハラリと落ちる薄いブルーの封筒

「お・・・っと・・・」

床に落ちた封筒を拾い上げてすぐに察するその中身・・・柿内の名前が少し丸みのかかった文字で書かれた封筒・・・これは自分も受け取った覚えがある。ラブレター・・・
急にモテるようになった恋人。今まで告白してきた子は皆女の子で、自分といるよりもよっぽど正常な付き合いができるのではないかと思うと柿内の進路を狭めている自分が苦しくなってくる

柿内の部屋を見回して、どこにも恋人がいるだなんて痕跡がないこと・・・繋がっているのは気持ちだけ・・・腰を下ろしたベッドに倒れ込んで天井を見上げると、突然起き上がってカバンを探りだした




今日の夕飯の予定はシチューだった。けれど、冷蔵庫の中身を見て急遽ハンバーグまで作り出した自分はとことん柚木のコトが好きだと思いながらも柿内は手際よく野菜を炒め、夕食の準備を進める

少し前に比べても手際はよくなったと思う
柚木に食べさせるレパートリーを増やしたくて今までただめんどくさくて適当にしてきた料理も少しずつ力を入れて勉強までした

炊飯器のスイッチを入れると下準備の終わった柿内は部屋へと向かう


「・・・あ・・・」

部屋のドアを開けると珍しくベッドに倒れて目を瞑っている柚木を見て傍へ腰を下ろすとそっと髪を撫でる

「無防備すぎやしませんかね・・・襲っちゃうぞ。この野郎・・・くっそ・・・可愛いだろーが」

前髪を上げると長い睫毛が少し震えて口元に笑みが見えて柿内は顔を赤くして手を離す

「この狸っ!起きてやがんな?!畜生っ!」

ペチペチと額を叩いて怒ると背中を向けた柿内に柚木は腹を抱えて笑い出し、体を起こす

「最悪っ最悪っ!性質悪い!」
「襲っちゃう?」

クククとまだ笑いながら柚木は背中を向けた柿内の背中を軽く蹴る

「まぁ、うん・・・なんだ・・・オレとしてはラブレターとかくれる女の子たちに差をつけたいから襲ってくれてもいいかなーと思った程度には性格悪いぞ」
「・・・何・・・?」
「っつかー・・・なかなか匂いつかないもんだよなぁ」
「は?匂い?」

柚木の言ってることが意味不明で。それでも背中に頭をくっつけてくる柚木が可愛くて何も考えられなくなってきて

「夕飯できた?」
「ん・・・米炊けるまでもう少し時間あるからもう少ししたらハンバーグ焼いて出来上がり」
「今日ハンバーグなの?」
「おう」
「マジか!やったー!」
「あとシチュー」
「ちょ・・・なにそれ!豪華っ!」

柚木の笑顔が可愛くて。細い腰に腕を回すと抱きかかえて床へ下ろすとキスを落とす

「おう・・・なんか男として今のかなりショックだ・・・」
「また軽くなってね?」

一瞬でも片手で持ち上げられてしまったことにショックを受けている柚木を抱きしめて首筋を撫でる

「お前さー・・・告られたの何人?」
「あ?」
「そん中にさぁ・・・その、タイプの子とかいなかったわけ?」
「・・・」

すぐに額を指で突く

「あんたさえいなかったら多分速攻付き合ってた。だけど、あんたがいなかったら出逢ってなかったらオレ、きっと適当に部活もやってたし、こんなに頑張れなかったからあんな新聞載ることもなかったし、告白されることもなかったっつーの。あんたがオレを変えてんの!」
「・・・誕生日、やっぱりなんか頂戴・・・」
「いや、そりゃ用意するけど」
「なんでも大事にしてやるからー」
「なんだよその上から目線!」

いつものような冗談だと思ったのに柚木の笑顔が少しだけ曇っていた気がしてそっと抱きしめる手に力をこめる

「あのなぁ・・・ホント、何人に告白されるよりどんな可愛い子に告白されるより、あんたに好きだって言われた方がオレは嬉しいって」
「・・・お前、何そのイケメン発言っ!」
「っ!!!」

恥ずかしいことをまた言った・・・そう思って柿内は逃げるように柚木の体を離すと「ハンバーグ焼いてくる」と部屋を出て行く

「なーんであいつ今までモテなかったんだろうなぁー」

柿内の出て行った部屋でまた天井を見上げてベッドへ倒れると幸せそうに笑った





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そう。流の誕生日はクリスマス!そんな設定は最初からあったのにーあったのにー・・・4章でやっと紹介w
柿内は本当に甲斐甲斐しいタイプ。っていうかうちの攻は基本みんな甲斐甲斐しいwww
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