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つれないキミと売れてる僕24 - 03/30 Mon

trackback (-) | comment (2) | つれないキミと売れてる僕
一夜明けて、里見は隣で眠っている男の髪に触れた
なぜこんな自分と同じような大きさの同じ男がイイのか・・・愛しいと思えるのか判らない。だが、そこには確実に愛しい気持ちが存在している

「んー・・・」

彼を起こしてしまいそうになってそっとベッドを抜ける
思ったよりも体に負担は掛からなかったようで、なんとも言えない違和感はあるものの普通に動けた

いつものようにコーヒーを淹れてシャワーへ向かい、シャワーを出るとコーヒーをマグカップに注ぎ、コーヒーを飲みながらタバコに火をつけると昨夜の須野を思い出して知らず知らずのうちに口元に笑みが浮かんでしまって口元を思わず隠す

「やっべーなぁ・・・」

こんなにも彼をカワイイと思うようになるなんて10年前の自分なら信じられるだろうか
知らなかった・・・知りたくなかった・・・でも知って良かった。須野の普段見られないような姿。だから後悔はしていない。付き合うと決めた時、そう誓った

外に出られるようになったけれど、女性と会うこともあるけれど、別に女性とどうこうなりたいという気持ちもなくなった・・・きっと今なら告白されてもすぐに断れるだろう

「・・・おはよう・・・体、大丈夫?」

須野が目を覚まして下着姿のまま里見にそう言う。きっとこんな姿は誰も見たことがない須野。自分だけ・・・皆が見ている俳優、須野 寛人はこんな情けない恰好で寝ぼけた顔をするなんて思っていない。そう思ったら里見は思わず笑って「おう」と返す

「・・・里見が朝から笑ってる・・・夢かな・・・幸せすぎてバカになりそう」
「大丈夫だ。充分お前はバカだから」
「・・・やっぱり夢じゃない・・・いつもの里見だ・・・」

少しだけ肩を落としながらコーヒーをマグカップに注ぐ。幸せと言ったことが嬉しかった。人を幸せにできている・・・自分は人を幸せにできるのだ。そう里見は実感して嬉しくなった


「あー、須野ー」
「んー?」
「童貞卒業おめでとうー」
「っ?!」

コーヒーを吹き出しそうになった須野が噎せて咳込んだのを見て笑いながら里見は背中をさすってやる

「世界は変わったか?」
「いや、相変わらず里見はきれいだし、一緒だよ・・・一緒」
「いいや!違うな!」

里見は須野のマグカップを手から取るとテーブルへと置く

「知っちゃったからなー・・・すーぐ欲しくなるだろ?」
「・・・」

須野の首元をくすぐりながら挑発的な態度。須野は生唾を飲み込むと里見の肩に触れる

「・・・それは・・確かに」
「でも、簡単にはやらねぇよ」

須野の手からするりと抜けると里見は悪戯な笑いを口元に浮かべながら書斎机へと向かう。パソコンをつけると仕事モードへ変化してしまう
こうなったら自分から話しかけるのを躊躇う。それがルールだから・・・
しかし、里見は特に仕事を今すぐするつもりはなかった。ただの意地悪。須野の困った顔が楽しくてついやってしまう意地悪

「・・・」
「須野ー、オレが欲しかったらオレをその気にさせろ」
「・・・うん」
「オレに好きってもっと言わせたかったらそう言わせる気にさせろ」
「うん」
「一生かけて考えてオレを楽しませろ」
「うん」

最後は力の入った返事をして須野は笑い、里見も笑った




つれないキミと売れてる僕
一幕

おしまいおしまい




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つれキミ売れ僕の一幕終了でございます。
ここまでお付き合い頂いた皆様、ありがとうございました。まだまだ二幕、三幕の予定はあるのですが、明日からは何をUPしようかとか全然決まってませんw
つたない文章なのに毎回ポチくださる皆様に感謝感謝です。頑張って読みやすい文章(そして適度な長さ←スマホで見たら読むの諦めるくらいの長さに感じた)になるように精進します。
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2017/02/16 Thu 18:45:29
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>れい様
コメントありがとうございます♪
確かに10幕までの間に里見はホント変わったと思います。それこそ書いてるハズの私がびっくりするほどにw
デレるってやっぱり普段は冷たくないと効果が薄れる・・・と私は思っているのであんまりデレさせるのもなぁ・・・と悩むところです^^
というかこれ以降どうツンツンさせてデレさせればいいのか・・・っていう程性格変わって来ちゃったToT
何度も読み返し、楽しんで頂けているのはとてもとてもありがたいですー。ありがとうございます!
2017/02/19 Sun 12:11:13 URL

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