須野くんの誕生日1 - 04/04 Sat
4月7日・・・須野の部屋のドアがノックされてカギを開けると同時に慌ただしい男がすぐに入ってくる
「すーのーちゃーーーーんっ!ハピバーーーーー!」
当然、それは葛西だが、今日は誕生日ではない
「いや、うん・・・明日だけど」
「あ、知ってる知ってるー!!!だから前日にープレゼント渡しに来た!!!0時になったらずーっと光といるよな?な?な?うん。だからオレ気を遣ったわけよー!オレってやっさしーーーーーっ!!!!」
そしてやけにかさばる紙袋を手渡され須野は戸惑いながら「ありがとう」とお礼を言うが、中身の検討はつかない。毎年毎年、律儀に誕生日プレゼントを贈ってくるが、中身は大抵どう使えばいいのか悩むものばかり・・・だが、それでも会えない時は宅急便で送られ続けてきていた
葛西は基本的にマメな男だ。須野は里見限定でマメに世話したり、連絡をしたりするが、葛西は周りの人間全てに大してマメである
「んじゃー!それー!有効活用すんだぞーーーー!」
そう言って葛西はまた慌ただしく部屋を出て行く。本当に嵐のような男だと思いながら須野は貰った袋を開けてみる
「・・・」
そして硬直・・・
ゴトッ
思わず紙袋を落としてしまうほどのものを見た気がしたが、落とした紙袋から現れるものたちは間違いなくさっき見て驚いたもので・・・大人のおもちゃと呼ばれるものの詰め合わせだった
「な・・・なにこれ・・・」
自分の部屋にはあり得ないような淫靡なものに須野は独りで狼狽える
ローションやゴムは使ったことがあるから判る・・・だが、実物を初めて見たものがいくつも転がっていた
ピンク色のコードが付いた何かと明らかに男根をモチーフにした・・・
「葛西のバカァァァァァァァッ!!!!」
普段叫ぶこともない須野もこの時は葛西の部屋に向かって、誰もいない壁に向かってそう叫んだのだった
「・・・あり得ないあり得ないあり得ない・・・」
これをどう活用しろというのだろう・・・須野はそう思いながら転がったものを顔を赤くしながら拾って紙袋にしまう
「・・・」
少しは興味があってもそれを里見に使うなんて恐ろしすぎて出来ないことだった
全てをしまうとキャビネットの近くにそれを置く。使えるわけがない・・・どう使っていいものなのかもよく判らない
誕生日当日・・・しかし、須野は仕事が入っていたため通常稼働である
朝起きて洋服を着替えると恋人のいるドアを見つめる
今日が誕生日だと言うこと自体覚えていないと思う。別にそれはどうでもイイ。葛西から貰ったのもどうでもイイ。ただ、誕生日の朝、顔を見て「いってきます」がどうしても言いたくてドアをノックする
トントン
「んー?」
これはいつもと同じ反応。須野はいつもいきなりドアを開けることに気が引けて反応があるまで開けられない。里見からはカギがかかっていなければ突然入室してくるのに自分にはどうしてもできなかった
「・・・いってきます」
ドア越しにそう言うとカチャリと開いたドアから愛しい彼の姿
「今日仕事?」
「うん。雑誌の撮影」
「あー、そ」
須野はもう一度里見の顔を見て「いってきます」と言うと里見に腕を引かれる
「誕生日・・・おめでとーさん」
「・・・」
覚えていてくれたことに驚いた。まさか、彼が人の誕生日を覚えているだなんて思ってもみなかった・・・今までも3人で誕生日会的なものをやったことはあったが、それは葛西が全て企画開催したことで・・・里見は全く覚えていないと思っていた
「ありがと・・・」
嬉しくて・・・嬉しくて嬉しくて嬉しくて笑顔になってしまう。里見が覚えていてくれただけで最高に嬉しいプレゼントを貰った気になる
「まぁ・・・なんだ・・・早く帰ってこいよ」
「うん」
「ま、誕生日会やってもらえるんならそれは出てこい」
「・・・うん」
頷くと里見が優しくキスをする。須野は誕生日って素晴らしい!と思わずスキップしそうになりながら玄関を出た

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「すーのーちゃーーーーんっ!ハピバーーーーー!」
当然、それは葛西だが、今日は誕生日ではない
「いや、うん・・・明日だけど」
「あ、知ってる知ってるー!!!だから前日にープレゼント渡しに来た!!!0時になったらずーっと光といるよな?な?な?うん。だからオレ気を遣ったわけよー!オレってやっさしーーーーーっ!!!!」
そしてやけにかさばる紙袋を手渡され須野は戸惑いながら「ありがとう」とお礼を言うが、中身の検討はつかない。毎年毎年、律儀に誕生日プレゼントを贈ってくるが、中身は大抵どう使えばいいのか悩むものばかり・・・だが、それでも会えない時は宅急便で送られ続けてきていた
葛西は基本的にマメな男だ。須野は里見限定でマメに世話したり、連絡をしたりするが、葛西は周りの人間全てに大してマメである
「んじゃー!それー!有効活用すんだぞーーーー!」
そう言って葛西はまた慌ただしく部屋を出て行く。本当に嵐のような男だと思いながら須野は貰った袋を開けてみる
「・・・」
そして硬直・・・
ゴトッ
思わず紙袋を落としてしまうほどのものを見た気がしたが、落とした紙袋から現れるものたちは間違いなくさっき見て驚いたもので・・・大人のおもちゃと呼ばれるものの詰め合わせだった
「な・・・なにこれ・・・」
自分の部屋にはあり得ないような淫靡なものに須野は独りで狼狽える
ローションやゴムは使ったことがあるから判る・・・だが、実物を初めて見たものがいくつも転がっていた
ピンク色のコードが付いた何かと明らかに男根をモチーフにした・・・
「葛西のバカァァァァァァァッ!!!!」
普段叫ぶこともない須野もこの時は葛西の部屋に向かって、誰もいない壁に向かってそう叫んだのだった
「・・・あり得ないあり得ないあり得ない・・・」
これをどう活用しろというのだろう・・・須野はそう思いながら転がったものを顔を赤くしながら拾って紙袋にしまう
「・・・」
少しは興味があってもそれを里見に使うなんて恐ろしすぎて出来ないことだった
全てをしまうとキャビネットの近くにそれを置く。使えるわけがない・・・どう使っていいものなのかもよく判らない
誕生日当日・・・しかし、須野は仕事が入っていたため通常稼働である
朝起きて洋服を着替えると恋人のいるドアを見つめる
今日が誕生日だと言うこと自体覚えていないと思う。別にそれはどうでもイイ。葛西から貰ったのもどうでもイイ。ただ、誕生日の朝、顔を見て「いってきます」がどうしても言いたくてドアをノックする
トントン
「んー?」
これはいつもと同じ反応。須野はいつもいきなりドアを開けることに気が引けて反応があるまで開けられない。里見からはカギがかかっていなければ突然入室してくるのに自分にはどうしてもできなかった
「・・・いってきます」
ドア越しにそう言うとカチャリと開いたドアから愛しい彼の姿
「今日仕事?」
「うん。雑誌の撮影」
「あー、そ」
須野はもう一度里見の顔を見て「いってきます」と言うと里見に腕を引かれる
「誕生日・・・おめでとーさん」
「・・・」
覚えていてくれたことに驚いた。まさか、彼が人の誕生日を覚えているだなんて思ってもみなかった・・・今までも3人で誕生日会的なものをやったことはあったが、それは葛西が全て企画開催したことで・・・里見は全く覚えていないと思っていた
「ありがと・・・」
嬉しくて・・・嬉しくて嬉しくて嬉しくて笑顔になってしまう。里見が覚えていてくれただけで最高に嬉しいプレゼントを貰った気になる
「まぁ・・・なんだ・・・早く帰ってこいよ」
「うん」
「ま、誕生日会やってもらえるんならそれは出てこい」
「・・・うん」
頷くと里見が優しくキスをする。須野は誕生日って素晴らしい!と思わずスキップしそうになりながら玄関を出た

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