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つれないキミと売れてる僕8-1 - 02/10 Wed

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
「っ・・・」
「・・・里見・・・愛してる」

里見の中から欲を引き抜くと愛しそうにさっきまでこの中に自分がいたのだと実感するかのように里見の白い腹を撫でる

「・・・」
「里見・・・」
「おやすみ」
「・・・うん。おやすみ」

里見の頬にキスをして目を瞑って背を向ける里見をそっと抱き締めなが須野も目を瞑った




「里見、現場行くんだっけ」
「あー?」
「あ、準備はしてあるよ?でもホントに行くのかと思うとなんか寂しいっていうか」
「・・・お前も海外ロケ行くんだろ?」
「まぁ・・・そうなんだけど」

里見原作の映画の撮影がとうとう始まる。葛西の強い要望で現場に入ってチェックを頼まれている里見。そして前から予定のあった海外ロケがある須野

「要くん・・・も一緒だよね」
「まぁ。主演だしな」
「・・・要くんは」
「あー?」

里見がテレビに顔を向けたまま動かないから須野もテレビに顔を向ける

「・・・はぁ」

ため息が聞こえて須野は固まる

テレビから天使のような赤ちゃんの笑顔が流れていて須野はキツく里見を抱きしめる

子ども望むことは別におかしくない年齢になってきたのかもしれない
でも、自分といても叶わない。そんなのは最初から判っていたし覚悟もしていたこと

「・・・コーヒー淹れるね」
「んー」

でも別れてあげられない
別れたくはない

そんなワガママ





「ひっかりー!」
「うっせぇ」
「あのね、あのねー」
「お前の声聞くだけで頭痛い」
「ひっでぇーーーーーー!!!!」
「頼むから静かにしてくれ」

サングラスの下の顔色に気付いて察した葛西は閉口して少し微笑む
しばらく離れてしまう恋人と昨晩は無茶をしたのだと思うと親友2人が愛しくなる

幸せになって欲しい友人たち
幸せならばその幸せがずっと続いて欲しいと望む




「それでは忙しくなりますが!張り切っていきましょーーー!!!」

撮影が始まる前に景気付けの飲み会。スタッフも演者達も参加の飲み会の隅にもたれかかるようにしてグラスを弄ぶ里見の姿

「皐月先生、どうし・・・愚問でした。座布団もう少し貰って来ましょうか?」
「うっせぇ」

里見のだるそうな体と顔を見て察した伊月が苦笑する

「元気ですか?」
「あー?連絡とってねぇの?」
「最近お互いなんだか忙しくて」

里見はふーん。と頷きながら「元気すぎてこの状態だ」とため息を吐いた

「そりゃ元気そうだ」
「・・・お前さ」
「?」
「皐月先生ー!!!」

伊月が里見に顔を向けた直後、里見の隣に座った女優がじっと里見を見つめる

「あの、あたし」
「河野 かすみ・・・だろ」
「えぇー!名前!!!嬉しいー!あたし、皐月先生のファンでホント今回出られることになって嬉しくて!!!」

若い女優。ふわりと鼻腔をくすぐる甘い香りに里見は口角を上げる

「オレのファンって獣くらいだろ?読んでんの」
「・・・聞きますか?あたしの所有してる本の数!!!」
「んじゃー、獣以外で好きなタイトル上げてみろよ」

少しだけ意地悪な質問だと思いつつも困った顔が見てみたくてつい意地悪を言う

「そうだなぁ・・・月と犬とかも好きだけど1番はアイビー・・・かなぁ」
「・・・」

里見は一瞬目を丸くしてグラスに視線を落とす。本当に自分のファンだと判るようなチョイスで嬉しい自分がいた

「えー!アイビー?!花言葉シリーズならフクジュソウの方が良くない?!」
「だってアイビーのさっちゃんみたいにあたし一途だから!」
「いや、それ意味わからないし!」

本人を前にして伊月と河野の小説談義が始まってなんとも言えない表情のまま里見は「お前らうっせぇ」と笑った



「もしかして・・・葛西?!葛西だよな?!」

皆、酔いがまわった終盤、声をかけてきた他の客に葛西は顔を上げて声を上げた

「うわー!久しぶりーーーー!!!!」

人懐っこさは昔から変わらない葛西がその相手に抱きつくと「光!光ー!」と里見を呼ぶ

「うっわ!里見もいたのか!なんだよ。お前らー」
「・・・誰?」

目の前で笑う男に見覚えはない

「ホント昔から男に興味ねぇよなぁ・・・人の彼女寝とったくせに」
「・・・いや、そんなんばっかで覚えきれるわけねぇだろ」
「光、それ人間として最低だって判ってる?」

葛西が呆れたように里見を見るが、里見はそんなの気にしないといった様子で男を見つめる

「役者のひとりだった宮崎だよ」
「・・・役者なー?」

役者。そう聞いて大学時代の友人だろうということは判ったがピンとは来ない

「えーっと鏡からの密告人の主演やったっつったら思い出す?」
「あー、判った。歩美の元彼だな」
「元彼になった原因はお前だぁぁぁぁ」

里見の言葉に宮崎はグリグリと里見の頭にゲンコツを落とす

「全部里見のせいだろーが」
「んー・・・そうかー?」
「大体うちの劇団員何人と寝たんだよお前はぁぁぁ」

里見は首を傾げる

「何人と?」
「あー、それオレ聞きたくなーいっ!」
「全員だけど?」

宮崎は口を開けたまま目を丸くして里見を見つめ、悪びれる様子もない里見にため息を吐き出す葛西

「待った。あの真面目そのものの設営の地味な森本女史とも?!」
「あー、寝た」
「じゃあ力自慢だった裏方のでかい北村ちゃんも?!」
「想い出くれっつーから寝た。あれ、初めてパイズリしてもらったんだったかなー。いや、あれは違うか・・・っつかどんな顔だったか思い出せねぇ」
「光・・・オレ以外みんな引いてる」

葛西は当時から聞いていたからもう驚くこともないが、話を聞いていたスタッフたちも好奇心の目で里見を見つめていた

「いや、仕方ないだろ。オレカッコいいし」
「・・・なんでこんな奴がモテるんだ!葛西ーーーー!!!!」
「宮崎、諦めよう。イケメンな光に敵うことはないんだ。うん」

葛西が宮崎を慰めるのを見ながら里見は隣でグラスを傾ける
そんな里見の隣で黙って話を聞きながら河野は熱い瞳で里見を見つめた





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間に合わなかった・・・orz
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

というわけで(開き直りすぎ)つれキミ売れ僕8幕のはじまりはじまりなのですー!
次から次へと困難が降りかかってくる須野と里見・・・さて・・・また里見は皆さんをイラつかせる原因になるのかなぁ・・・というねw

暫くお付き合いくださいませー
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