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つれないキミと売れてる僕8-7 - 02/16 Tue

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
「キモい」
「うん・・・でも、怖い」
「・・・」
「光を助けられなかったオレが憎い」

助けたじゃないか・・・そう思いながら葛西の頭をポンポンと撫でる

「寝ろ。寝不足だから余計なことまで頭に浮かぶんだ」
「・・・かすみちゃんと寝てなくてよかった」
「オレも驚いた。あんないい女に勃起しねぇとかさ」

里見が笑って葛西も笑うと2人は眠りに落ちていった




翌日から葛西の纏っていたピリピリとした空気が消えて順調に撮影が進む

「仲直りしました?」
「んー・・・まぁなー」
「よかったー!空気も良くなりましたよねー!」

伊月がニコニコと里見の傍で笑うと里見は視線を感じて振り返る
視線の相手は判ったがすぐに逸らされる視線

「かすみちゃん、フラれたフラれたってかなーり泣きついてくるんで困ってますよー」
「・・・困るくらいならいいだろ」
「食っちゃってもいいっつーんですか?」
「・・・須野からは絶対聞けないセリフ聞けたわー」

伊月はハハと笑うと「オレも一途は一途ですけどねー」と言いながら里見を横目で見る

「バーカ。一途っつーのはあいつしかいねぇだろーが」

そう呟くように口にした里見があまりにも自然で美しく見えて目を細める
愛されているという自信が里見にさらなる美しさを与える
もともと自信に溢れ美しさを放つ里見が更に輝きを増す

「・・・妬けるー」
「あー?」
「寛人くんが育ててんだなーとか思うとさー」
「育ててもらった覚えはねぇよ!おら!お前もこんなとこで油売ってんな」

尻に蹴りを受けてさすりながら里見に手を振る
里見の心を育てている・・・愛情を注いで注いで育てている。それを気付いていないのはきっと本人だけ。いや、育てている須野もきっと気付いていない。だからこそ無条件に愛情を注ぎ続けられるのかもしれない





「光、今日の撮影したとこなんだけどさー」
「んー」

いつものように夜、部屋を訪れた葛西に何度か頷いた頃、部屋の戸を叩く音が聞こえて2人は顔を上げる

「かすみちゃんかなぁ」
「いや、もーさすがに来ねぇんじゃね?」

カチャ

と金属の音がして開いた扉と共に現れた見慣れた恋しかった顔・・・

「・・・」
「会いに来たよ」

今日来るだなんて聞いてない。連絡だってなかったのに

「光ぃ、誰・・・っ!!!ぶはっ!光、今日はいいやー!あとはオレひとりでチェックするから明日の朝イチ・・・いや、いいや。いい!気に入らなかったら撮り直すー!」
「・・・ごめん。仕事中だった?」
「大丈夫大丈夫ー!須野ちゃん、お疲れー!あんまりムリさせんなよー?」
「そんなのしないよー」

少し顔を赤らめながら微笑んだ須野が葛西と入れ替わりに入ってくるとまだ信じられないという顔をした里見の後ろでドアの閉まる音が響く

「会いたかった」

抱きしめられてその感覚で須野だと嫌でも実感させられる

「・・・バカ。いきなりすぎんだよ」
「うん。ごめん。会いたくて会いたくて」

須野の背中に手を回すと須野の荷物を見て本当にそのまま来たのだなと思いながら須野にキスをする

「須野・・・」
「アハ・・・里見だー!嬉しい。里見だぁ」
「・・・顔、緩みすぎだろ」

こんな顔他の誰にも見せられない。見せたこともない

「だって・・・もー・・・なんか里見はちょっと見ない間にまた綺麗になっちゃうからーキス、してくれたし」
「・・・ちょっと会わないうちにデカくなった友達のガキみたいなこと言うな。バカ」
「・・・うん」

須野は少しだけ里見を離すと里見の手を握る

「あ?」
「僕も部屋こっちに取ってるから僕の部屋行ってくれませんか?」
「なんでわざわざ・・・」
「お土産もあるから・・・ここで広げるのもなーって」

里見はひとつため息を吐き出すと携帯とタバコをポケットへねじ込む

「どーせお前はいい部屋取ってんだろ」
「うん?何がー?」

里見が部屋へ一緒に来てくれることが嬉しくて須野はニコニコと笑顔のままドアを開ける

「お前その顔少しは引き締めろ」

里見が膝で須野の尻を蹴り上げると須野は「なんかそれも嬉しい」と笑顔で振り返って里見は「どMだな」と笑うと2人並んで廊下を歩く
本当は手を繋ぎたい
2人からすると、今回離れていたのはそんなに長期間でもないのに触れたくて・・・そんなこと言い出せもしない2人。少しだけ恥ずかしくなってただ前を見て歩く
無言で・・・会話がないのが不自然だなんて思っても口を開いたら心の声まで漏れ出しそうで隠さなくてはならない関係にモヤモヤしながら






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やっと須野ちゃん登場ー!
今、すごくすごく青プを書きたい。すごくすごく・・・
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