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つれないキミと売れてる僕8-8 - 02/17 Wed

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須野がホテルの外へと出て行き里見は「何?ここじゃねぇの?」と足を止める

「うん。こっちは取れなかったから別館なの。でもすぐそこだから」

須野が指差して里見もひとつため息を吐くと須野の後ろへと続く
エレベーターに乗って押した階を見て察した里見はため息を漏らす

「うん?」
「・・・バカだな・・・お前」
「うん?」

須野は相変わらずニコニコしていたし、里見は「まぁ、いいか」と呟いて徐々に大きい数字へとなっていく表示を見つめた
須野が稼いだ金なのだから自分がとやかくいうものでもない・・・どんな風に使おうと須野の勝手なのだから

部屋の前に着くとすぐに須野が鍵を開けてドアを開く

「どうぞー」
「・・・あーホント金持ちヤダヤダ」
「お金なんて関係ない。里見と部屋の外で過ごす時間のためだもん」

須野の部屋は里見たちの泊まる部屋よりもかなり大きく、装飾も豪華なもの
どうでもいいとは思ったが、いざ部屋の格差を目の当たりにするとつい口を突いて出てくる文句
別館しか空いていなかったのではなく、スイートが別館にしかないという話なのだろう

「スイートとかさぁ・・・バカ」
「うん。いいよ。バカでも」

ふわりと背中から抱きしめられて「里見」と耳元で呼ばれると顔を上げて唇を合わせる

「あ、お土産!あのねー」
「須野、いいから」
「・・・うん。じゃあ1つだけ・・・」

トランクを開けようとした須野を引き止めて腕を引く

「何?」
「・・・これ・・・」

須野はポケットから出した小さな箱を手にして跪く
それはいつもの儀式のような行為

「・・・まーたかよ。バカめ」
「うん・・・今回のはちょっと違うんだ」
「あー?」
「ほら、前の失くしちゃったじゃん」

里見が中津に奪われた指輪。それを知って須野もすぐに捨てた指輪・・・

「あのね、今回のロケ・・・僕、ジュエリー体験もやったの」
「ふーん」

よくある俳優の旅途中の職業体験か・・・と思いながら箱を見つめた

「でね、僕、自分のを作ったんだけど、ムリ言ってお願してね、ペアで作らせてもらったの」
「・・・それ、放映されねぇだろうなぁ」
「あ、大丈夫!撮影時間外に作りに行ってたから!」

箱を開けられて現れたシンプルなリング

「・・・内側に石埋めちゃいました」
「ふーん・・・ダイヤとエメラルドか?これ」

指輪の内側を見ながら指輪を触る。宝石に関しては詳しくはないが、ダイヤモンドと緑の石が多分エメラルドだということは判る

「誕生石・・・本当はね、メッセージを石で表現するのもあったんだけどメッセージは僕の口から毎日里見に囁きたいから」
「誕生石ー?なんで2つもあんだよ」
「や、だから・・・僕のと里見の?」
「・・・そういうことか」

里見の手から指輪を取ると里見の手を握って「つけても?」と懇願するような目で見つめる

「・・・勝手にしろ」
「あぁ、里見・・・愛してる」

里見の人差し指に指輪をはめて手にキスをすると里見の指を口に含む
味なんてするわけないのにうっとりと味わうように指を舐め上げる

「おい・・・」
「うん、ごめん。里見の指、細くて綺麗で・・・」
「おう。それは判ってる・・・でも、そうじゃねぇ」
「・・・ん」

須野は立ち上がって里見を優しくベッドへと座らせる

「・・・いい?」
「シャワー・・・」
「ごめん。そんな余裕はないかも」
「あ?」
「・・・ごめん。あとで僕に丁寧に全部洗わせてください」

里見は「仕方ねぇ奴だ」と言いながら須野のキスを受け入れた





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須野は最初から変わらない・・・いや、でも少しヘタレじゃなくなってきた気もするなぁ
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