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つれないキミと売れてる僕8-10 - 02/19 Fri

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翌日、皆の前に顔を出した須野に湧き上がると須野は葛西に手を挙げる
妙にすっきりしたような顔はきっと里見を充電できたから・・・

「おっはよー!差し入れありがとねー!」
「うん。僕、今日帰るけど昼すぎまで里見借りてもいい?」
「・・・光は?」

葛西は周りを見渡して里見がいないことに笑いながら小さく尋ねながら須野の腕を突く

「部屋戻って普通に仕事してる」
「え?!」
「里見らしいでしょ?」
「・・・マジか・・・疲れて寝てるとかじゃないんだ」
「うん・・・でも、昼ごはんくらい一緒に食べたくて」
「いいよ!なんなら夕方までどっか行ってきてもー」

須野は笑って「ありがとう」と言うとその後に真顔で「僕、結構妬いてるから」と葛西の耳元で呟いた
さっと青くなる葛西の顔。きっと須野が言っているのは里見と毎晩一緒に寝ていること・・・誤解をさせたいわけじゃなくて、下心なんて何もないけれどそんな言い訳はきっと須野には通じない

「な!あ!!!須野ちゃん!!!や!待って!」
「監督ー、始めますよー」
「須野ちゃぁぁぁぁぁぁん!!!誤解ーーーーっ!!!!」

スタッフに腕を掴まれて引きずられていく葛西を見て少しだけ笑いながら須野は足取り軽く里見の部屋へと足を向けた





「里見、車あるから少し足伸ばしてデート・・・とかしない?」
「あー・・・お前、どっか行きたいの?」
「どこってのはないんだけど・・・せっかくだから」

里見は手を止めて顔を上げると時計を見る

「あと30分」
「え?」
「それまで集中させろ」
「うん!うん!!!じゃ、じゃあちょっとその間この辺り何があるかとか調べてくる!」
「んー」

里見の答えに喜んだ須野は部屋を出るとフロントへ向かって少し話をしたあと貰ったパンフレットを手に喫茶室へと向かった
いつもなら「デート」という響きだけで断る誘い・・・けれど、今日はデートをしてくれるというのだ。張り切ってしまうのも無理はない




「お前の車乗るの久しぶりだなー」
「あ、うん。ホント無駄だよねー。僕、あんまり車興味ないし」

須野の運転する車の隣に座ると窓の外を見る
物語の舞台が山の中というのもあって見えるのは緑ばかり・・・
里見が思い描いた場所とは少し違ったが、それでも葛西とスタッフが里見の思い描くような場所へと作り上げてくれた。ホテルから少し山を下ればすぐに町があるし、場所に関しては文句の言いようがない・・・だが、少し遠出をしようと思ったらやっぱり車は必要だし、撮影が始まってからなかなか外に出ることがなかった里見には風景も新鮮なもの

「興味ねぇのに高級車・・・泊まる部屋はスイートだしよぉー」
「この車もねー、里見を隣に乗せたいなーって車。周りから勧められて見てたらこれなら里見が乗っても恥ずかしくないかなぁって・・・乗り心地も悪くないかなぁって・・・」
「・・・何でもかんでもオレのせいにすんな」

須野はフフフと笑うと「僕の頭の中全部里見のことなんだよ」と、当然だと言うように呟く

「僕がお金使いたいと思うのは里見にだし、仕方ないよねー」
「何?オレがその気になりゃお前になんでも貢いでもらえるわけ?」
「え?今更?何?何が欲しいのー?なんでも言ってよー!里見のためなら借金してでも買うから」

里見は「バーカ」と笑って須野の横顔を見る。別に何か欲しいわけでもないけれど、言ったら本当に須野はなんでも買ってくるだろう。それが、手に入りにくいものだとしても探し出して里見の元へ差し出すだろう
すぐに須野の手が里見の手に触れる

「おい」
「だってー運転してるから里見の顔見れないしー」
「・・・外」
「車の中だよ」
「対向車が車高高かったら見えるだろーが」
「うん・・・でも里見といるから手、繋ぎたいなーって」

里見は勝手にしろ。と目をそらして窓の外を見る。こんなことで胸が高鳴るなんておかしい・・・そう思いながら須野が繋いできた手をそっと握った






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