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つれないキミと売れてる僕8-15 - 02/24 Wed

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葛西は慌てて妻である由梨乃に電話をする

『もしもし?どうしたの?何かあった?』

葛西から時間問わず忙しくしている由梨乃にメールをすることはあっても電話をすることはほとんどない。だから由梨乃は何かあったのだと心配そうな声で葛西の電話に対応す



「ユリちゃん、光、仕事してるんだよね?」
『うん?昨日も電話したけど』
「っ・・・だよね。無事だね・・・」
『え・・・里見さんそっちにいないの?』

葛西は小さくため息を漏らす
安心した。とりあえず事件には巻き込まれていないことに・・・

「うん・・・帰るって言うから帰ったんだと思ったんだけど帰ってもなくて」
『・・・ちょっと待ってね』

ガサガサと何かを探す音がして葛西は由梨乃の存在を有り難く思う
多分まだ職場。忙しいのに葛西の不安を感じて葛西の親友の行方の手掛かりになるものを探してくれる優しさに今すぐ由梨乃に会いたくなる

『あったー!なんかネットがうまく繋がらないとかでFAX来たの!そこにホテルの名前入ってたから言うね?』
「ありがとう・・・ありがとうユリちゃん・・・愛してる」
『うん。私も』

由梨乃からホテルの名前とFAX番号を聞くとそれをすぐ調べる
どこにいるのかは判ったが、帰らない理由が問題だとため息を吐く
不安で不安で押しつぶされそうな須野に里見の居場所を今伝えるわけにはいかない。里見が帰ると言ったのに帰らなかった理由が理由だと思うから・・・自分の想像とは外れて

いてくれ・・・そう願うのに葛西の頭に浮かぶのはただひとつの理由で・・・
・・・思い浮かぶのはやっぱり1人の顔。唇を噛むと葛西は立ち上がった



トントン

「はい?」

風呂上がりであろう河野がドアチェーンの隙間から顔を出して葛西だと判るとドアチェーンを外す

「どうしました?」
「・・・ちょっといい?」
「ええ」

部屋へ入った葛西は大きくため息を吐くと「光のこと・・・」と切り出す

「・・・皐月先生がどうか?」
「返答によっては役下ろす。内容によっては全力で女優生命潰す」
「穏やかじゃないですね」

河野はため息を吐くとタオルをベッドへと投げ捨てる

「何した」
「なんて答えたら監督は満足します?」
「・・・」
「寝ましたけど?あたしも先生もオトナで割り切った関係でしたよ?」
「っ・・・」
「なんで監督がそんなに怒るんですか?」

拳を握り締める。彼女が男ならば殴りたい。いや、自分の立場として、もし男でも殴れないだろう
自分の行動一つで全てが壊れてしまう

「割り切った・・・本当だな」
「・・・そうか。監督も親友ですもんね」
「・・・」
「ズルいです。親友3人組とか・・・実際は男同士のカップルに誤魔化すための監督がそこにいるだけじゃないですか」
「違う!!!!」

違う。それは違う
もし、須野の想いが叶わなくても関係は同じ。里見が心に傷を負えばそれを全力で癒したいとサポートする。須野が叶わない想いが辛いと泣いた夜は酒を飲みながら慰める
変わらない。変わらないと信じている

「あたしだって・・・あたしだってあんなことしたかったわけじゃない!あんなこと言いたくなかった!!!」
「・・・」
「なんで勝てないの?ねぇ、監督!あたしの何が悪いですか?!」
「光のこと好きなの?本気で好きなの?」

河野は頭を抱える
好き
好きなのだ
憧れだけでよかった。でも、実際触れられる位置へと来たら止めることなんてできなくて触れて欲しくて欲しくて欲しくて

「好きですよ・・・好きなのに・・・諦めようとしたのに」
「・・・」
「あたしよりもっともっといいオンナと付き合ってるみたいなこと言って!!!」
「ホントに言った?」

河野は口を閉ざす
言ったか・・・?確かに言ってない
あの時『あいつの悲しむ顔見たくねぇだけ』そう言った気がする
けれど納得がいかない。女好きという評判の里見の今の相手が男だということに




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今年はまた花粉が大量なんですかね・・・あぁ・・・怖い怖い・・・っていうかもうじき1周年とかになるじゃんっ!という焦り
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