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つれないキミと売れてる僕8-20 - 02/29 Mon

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現場で葛西の怒号が飛ぶのもいつものこと。もうそんな現場にも皆慣れてきた。伊月と河野がどうなっただなんて葛西も知らないことだったし、葛西にはもうどうでもいいこと

この間、別件で帰ったとき見た2人の状態は本当に幸せそうでいつも通りで・・・いや、里見が優しくなった気がした
須野がいつも里見を追いかけていたのに追いかけなくてもそこにいる里見・・・
思い出すだけで笑ってしまう2人の微笑ましい関係



「うぃーっす」
「な、光どうしたの?!」
「んー?この近くのなー、植物園が丁度いいんだ」
「なんの話だよ」
「ネタ探しの話」
「あー、うん。そうなんだ・・・」

紙袋を持って現れた里見から手土産を受け取ると河野はここにいるのに平気なのかと少しハラハラする

「なんだよ」
「ううん!あ、須野ちゃんは?」
「あいつは鍛えてる」
「なんだよそれー」
「次の役がチャラいマッチョってどんな映画だよなぁ?どうも金髪にしたりするらしいぞ」
「・・・それだけで気になって見たくなるじゃん」

葛西が笑うと里見もつられて「確かに」と笑う

「こないだ伊月から電話あってさ」
「うん?」
「かすみに謝られた」
「・・・そっか」
「おう」

きっとあの後を気にしていただろうと里見は葛西には言いたくてここへと足を運んだ。ネタ探しなんてついでの話

「もー2人は無敵なわけだ?」
「あー?」
「ううん。なんでもないー!」

葛西は笑う
揺らがない2人の想いがあればきっとこれから何が起こっても乗り越えていくのだと思う

「あ!皐月先生!」
「おう」

手を挙げた先に伊月と河野。河野はぺこりと頭を下げて立ち去ろうとするのを伊月に腕を掴まれる

「ねー!聞いて!かすみちゃんオレの顔タイプじゃないって言うですよー!」
「まぁ、オレの顔がタイプなんだったらお前は違うだろうなー」
「うっわ!ひっでぇ!」

伊月の話に軽く里見が笑う
河野は下を向いたままで葛西は眉を下げる

「かすみ」
「はいっ!」

顔を上げた河野が里見を見ると里見の大きくて細い手がくしゃりと柔らかい髪を撫でた

「オレらもう気にしてねぇから」
「っ・・・」
「オレがイケメンすぎるのが悪い」
「・・・反論したいのに!反論したいのにっ!!!」
「外見に関しては完璧だからな!オレ!あと才能も溢れてる!惚れないのはおかしい」

伊月は河野の腕を掴んだまま里見の腹をつつく

「え!何!鍛えてんの?」
「おう。見る?見たい?」
「や、光、脱ぐなよ?ここで脱ぐなよ?」

葛西が止めるのも聞かずシャツを肌蹴る里見の彫刻のように美しい体

「美しいだろ?」
「・・・監督ー、今すぐ目の前の人、そこの崖から突き落としたいです!」
「うん。オレもねー、光に出会ってから何度も思ったー!完璧すぎてムカつくだろー?でも憎みきれないのがまた辛いー」
「当たり前だ。美しいものは皆に愛でられるようにできてんだよ!」

河野の瞳から涙が溢れる
ぎょっとした3人は河野を見つめると突然笑い始める

「ホント・・・カッコよすぎる皐月先生が悪いですー」
「・・・おう」
「あたし!もっといい女になってあのとき逃した魚はでかかったー!って後悔させてやるからっ!」
「最初からそうしろって。オレもう食っちゃったから後悔しねぇかもしんないだろ?あーあー?勿体ねぇなぁ?」

里見の笑顔が眩しくて河野は涙を拭くと笑顔を見せる

「あたし!諦めませんから!正々堂々行くけどまだ諦めませんから!」
「えー!オレがいるじゃん!」
「要くんはヤダ!なんか・・・ヤダー」
「趣味も合うしさぁー!!!ねぇ、かすみちゃんー!皐月先生の小説の話で昨日も盛り上がったじゃーんっ!!!!ちょ・・・待ってっ!待ってってー!」

走り去っていく河野を追いかける伊月。残された里見は「若いな」と呟きながらシャツのボタンを留めた

「いいのー?あれで」
「おう。まぁ、あれ、バラさねぇだろ。伊月がなんとかしそうだしなぁ?」

まだ不安そうな顔をする葛西の額を指で弾く

「痛いーっ!!!」
「オレはまぁ、いい思いさせてもらっただけだし?それに罪悪感感じたのを須野がなーんか喜んでるし?まぁ、いいんだろ。これで」

額をさすりながら葛西は頬を膨らませると里見の頬をつねる

「反省はしろよー?」

里見の手も葛西の頬をつねる

「オレの美しさが原因なら反省しようがねぇだろーが!」

葛西の手に力が入ると同時に里見の手に力が入る

「だからってほいほい抱くんじゃないのー!」
「ほいほいなんて抱いてねぇっつーの!」

ギリギリとつねりあげて同時に手を離す
ジンジンと頬が痛くてなんだかおかしくて2人は吹き出した

「須野ちゃんはこっち来るのなんか言ってた?」
「いや?何も」
「・・・何も?」
「おう」

何も言うどころか出てくる前に「好きだ」と言った里見に泣きながら喜んでいたのは里見だけの胸に留めておく
何気ない行動、何気ない言葉ひとつで喜ぶ須野が大事。そう思うと里見の胸が熱くなるのだった




つれないキミと売れてる僕 8幕 おしまいおしまい




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つれないキミと売れてる僕 8幕 終了でございます。
ここまでお付き合いありがとうございました
もう8幕!でも1年で完結しなかったねっていう・・・20万HIT御礼とうるう年記念(なんだそりゃ)で今日はもう1話UPしたいと思っております(思ってるだけなのか?!)
里見が全然つれなくなくなって(ん?あってる?)デレデレで悩むところはあるけれど、問題を起こしてそれを解決するたびに今まで以上に仲良くなっていってしまうのでこれまでにこんなに問題起こしてりゃそりゃーラブラブにもなりますよーっていう開き直りです

いつもランキングポチ、拍手ポチありがとうございます。
1周年目前っ!頑張ります。2年目も頑張って走れたらいいなぁ・・・とは思っておりますー
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