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青春はプールの中で7-14 - 03/14 Mon

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
「普通さー、温めておいてくれたりしなーい?」
「自分でやれよ」
「オレ客だよー?」

バスルームから出てきた栗山は赤く腫れた目以外はいつも通りで、柿内もいつも通り

「柚木先輩いつ帰って来るのー?」
「知らない」
「えー?あ、フラれたんじゃなーい?柿内くんのことなんて忘れてきっと向こうで恋人でもできたんだってー!」
「・・・」

それもいつも通りなのに複雑そうな表情で黙った柿内を見て栗山はハッとしたように次の言葉を探す。冗談だからいつものように突っかかってくれないと困るのに・・・

「オレが柚木先輩に連絡しちゃおうかなぁー」
「・・・そうだな」
「なにそれ・・・」
「連絡一度もねぇからなぁ・・・」
「それ、マジでヤバいんじゃないの?」
「まぁ、柚木さんに恋人ができるっつーならいいけど」
「いいのかよ!じゃあオレ本気で柚木先輩狙ってイイわけね?!」

柿内は頭を抱える
嫌だ。嫌だ・・・誰にも渡したくはない・・・でも・・・

「あーあーあーあーあーなーんでオレこんな男に惚れて悩んでたんだろー。しょーもない。うじうじしまくりの女々しい奴じゃん。どこがいいんだか・・・顔もイイわけじゃないし優しくないし!あーオレの悩んだ時間返せっつーの」
「じゃあ、お前はできるか?」
「あー?」
「何10回もメールしてんのに全部無視されて電話も出てもらえないのにどうしろっつーんだよ・・・それでも新井さんが言うには元気だっつーし・・・オレはこれ以上・・・会いに行けって?無理だろ・・・それ」
「柿内くん」
「あークソ。別に愚痴りたいわけじゃねぇよ・・・ただ、オレは・・・オレは・・・」
「柿内くん、パソコンどこ?」

「は?」と声を上げたけれど黙って部屋から持ってきたパソコンを立ち上げる

「柿内くんのIDじゃ出てもらえないからオレのにしよーっと」

カタカタと設定をしていく栗山に無言で時計を見上げて時間を確認する
向こうは夜・・・疲れて寝ているかもしれない・・・そもそも自分じゃなかったら連絡がつくということ自体が柿内には複雑ではあるが・・・

「あ、繋がったー!やっほー!柚木先輩ー!元気ー?」
『おう。久し振り』

久し振りに聞く声・・・柿内は本当に自分以外とは連絡を取れるのだと思うとその場に居た堪れなくなってその場を離れる

「ね、柚木先輩ー、今どこにいるか判るー?」
『ん?何?お前の部屋・・・え?』

柚木が一瞬見えた栗山の背景にギクリとするのが判る

「判ったー?」
『・・・いるのか?』
「いるよー・・・で、ひとつ柚木先輩に謝らなくちゃーって」
『・・・』
「オレ、柿内くんに」
『やめろ・・・やめてくれ』
「まだ何も言ってないよ?」

栗山の顔がパソコンに近付くと整った顔がアップになる

「判る?」
『・・・何?』
「目・・・腫れてるでしょ?」

柚木が頷いて栗山が微笑む

「昨日、柿内くんの部屋で寝たの」
『・・・』
「ごめんね?」
『・・・柿内は?』
「んー・・・不貞腐れて部屋戻っちゃったかなぁ・・・オレが柚木先輩と話したがるから・・・会わせる顔もないのかも」

嘘は言ってない。でもどうにでも取れる言葉を並べて栗山は口元に笑みを浮かべる

「困ってる顔も可愛い・・・あー、ホント柚木先輩可愛いーでも顔色悪い?ちゃんと食べてる?」
『・・・柿内・・・は・・・元気?』
「元気だよー。それよりそっちはどうなのー?」
『メシがまずい』
「あー!そりゃそうだー!あーんな柿内くんの手料理毎日食べてたらそっちのご飯美味しくないよねー」
『食べたのか・・・』

そろそろ意地悪なことを言うのは止めなくては・・・と思うのに久し振りに見た柚木が愛しくて可愛くて・・・そして傷ついた心でもう少し意地悪をしたくなってしまう

『柿内・・・怒ってる?』
「んーん?全然。でもー、今話してるのはオレだからオレのこと考えてよー」
『柿内・・・』
「何?」

画面の中の柚木も画面を見つめていた栗山も顔を上げて声の主を見る

『っ・・・』
「柚木先輩と話したい?」
「ユズが話したいなら」

いつの間にか柚木のことをユズと呼んでいるのだと知って栗山は少しだけ驚く。変わらないのだと思っていた。全部・・・全部変わらないのだと・・・でも、確実に2人の関係は前に進んでいてすっかり置いていかれた気分になる

「オレ、やっぱり席外そうかな」
『・・・栗山』
「うん?」
『告白・・・したんだな』

栗山は少しだけ笑って頷く

「ごめんね・・・ごめん・・・オレ、別に柚木先輩を悲しませることしたくないけどどうしても」
『オレが悲しむようなことした?』
「告白しちゃってごめんね・・・裏切ってごめんね?」
『他は?』
「え?」
『柿内っ!他は?』

柿内は自嘲的に笑う

「あんたが話したいのってそれか・・・留学延長の話とか大事な話はやっぱりしねぇのな。そもそもオレがこいつとなんかするとか思ってる時点で・・・ムカつく」

そう言ってまたリビングを出ると玄関のドアが開く音がした






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柿内拗ねた!
さて、ホワイトデー。去年のホワイトデーには番外SS投下したのに今日は・・・時間が・・・orz
去年の私なんであんなに書けてたんだ!?やっぱり書き溜めてたから?夏の1日2回更新辺りからストックが切れてwwwwwでも後悔はしてない!あれをやったから青プがここまで来たから
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