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竹市くんと柚木くん8-2 - 04/18 Mon

trackback (-) | comment (2) | 青春はプールの中で 番外編
次の日も練習が終わると槙峰に呼び止められる。周りに人がいるのに「付き合え」と腕を引かれ、球は困った顔で周りに助けを求めるのに仲間は「槙峰コーチと個別ミーティングかー」と勘違いし、誰にも助けを求められないまま人気のない廊下まで腕を引かれていった

「マッサージルーム空いてるなぁ・・・」
「ま・・・槙峰・・・さんっ・・・オレっ」
「なーにー?」
「オレっ・・・」
「そーいえばー・・・球は彼氏ができるとそーやって拒むのに結局オレの手に触れられると感じちゃう子だったよなぁ・・・」

ビクりと体が震える。首元を撫でられ、鎖骨へ降りてくると鎖骨を指でなぞる。声が漏れそうになって思わずその手を振り払うと厳しい目が球を捉えた

「悪い子はなんだったっけ?」
「っ・・・イヤ・・・ですっ!大きい声出しますよっ?!」
「わー・・・イイよ?オレはー・・・クビになるかもだけどー、そしたらオレは色々と売るだろうなぁ・・・昔の写真とかもまだあったはずだし?知名度的にバラされたら困るのはお前なんじゃないのか?」

若かった・・・あの頃は若すぎて無知でバカだった・・・今もさほど変わらないのかもしれない。でも・・・でも・・・

「・・・困らない・・・よ・・・」
「あぁ?」
「もう、オレは困らない・・・引退だってしてもイイんだ・・・普通に好きな人と一緒にいられる生活でイイ・・・から」
「・・・グダグダ言ってんな・・・ほら、何言ったってお前はオレのこの手が好きなんだから」
「っ・・・ゃ・・・やっ!」
「ほら、ケツ揉んだだけでそんな甘い声で誘いやがって。お前は天性の淫乱なんだから」

球は首を振る。違う。違う。竹市じゃない手なんかに感じない。もう竹市にしか



「あーあーあーあーみっともねぇなぁ・・・おっさんの嫉妬っつーのはこんなに見苦しいもんだとはなぁ・・・オレも気を付けよーっと」
「・・・なんだお前」
「な・・・んで?」
「おっさーん、今のさー、オレ偶然カメラ回しててさー、それがなーんでかビデオでー?音声まで取れちゃった!どーしよ。これ持って他のコーチの人にリークしてきたらいーい?」

球の目から涙が零れる。会いたくて、助けてほしかった人が目の前にいる。あの日、弟の流を助けたヒーローが今度は自分を同じように助けようとしてくれている

「っていうかどーしてそんなに自信満々なの?鏡見た?この人、結構面食いなの知ってるー?」
「・・・お前・・・」
「うん?彼氏だけど?」
「ふっ・・・こんな貧相なガキ?」
「・・・たけちゃんっ・・・たけちゃんー」

槙峰が振り返ってもその場にもう球はいなかった。溢れる感情が追いつかなくて竹市に抱きつきながら泣く球を優しく抱きとめる

「なんで来たんだよぉ・・・」
「会いたかった・・・からかなぁ」

球に体重を預けられると重い。それでも今はしっかりと踏ん張って支えた。それが竹市の見栄。経験だとか包容力だとか球の過去を知っていそうだとか・・・勝てないこともたくさんだけれど、球に愛されている。そんな自信が竹市を強くさせる

「なかなかガッツはありそう・・・か」
「この人にはもうオレがいるんで、手とか出さないでいただきたい」
「・・・それは球が」
「あぁ、安心してよ。球はこのオレにメロメロだから」

球が赤くなった顔を上げて竹市を見つめると視線に気付いた竹市がニヤリと意地の悪い、球の大好きな顔を見せて何度も何度も頷く

「そーかよ・・・あーあー・・・つまんねぇ男になっちまったかぁー・・・」

球のお尻を触って去って行こうとする槙峰の腕を掴む

「それもやめろ・・・」
「ガキの必死な恋愛・・・精々今のうちに楽しんでおけよ」

竹市のすごみも肩透かしを食らって歯を食いしばりながら球の腰に腕を回す

「球さん」
「・・・かっこよかった・・・」
「んー・・・でも、とりあえず・・・起きて・・・重い」
「うっわー!ぶち壊しーーーーっ!」

球が竹市から離れると赤くなった目を擦りながら竹市を見る。本物・・・本物・・・そっと手を伸ばして軽く抱きしめると竹市の耳元で甘えた声を出す

「そこの部屋、無人らしいよ・・・鍵もかかるし」
「・・・」
「ねぇ、たけちゃん・・・」

竹市は無言で部屋を開けると電気を点けて内側から鍵を掛けた

「たけちゃんー」
「オレ、怒ってるんだけど」
「え!!!」
「電話であんたなんて言った?」
「・・・」
「なんでもないのか?あれが?」
「あー・・・でも・・・オレ」
「自分でなんとかできるって?できてなかったじゃん」

壁に追い込まれて責められると球は唇を噛んでただ首を振る。竹市に心配かけたくなかった。過去の自分が恥ずかしくて言いたくなかった。言えなかった。そしてあの時はなんとかなると信じていた・・・

「オレが来なかったらどうしてた?」
「・・・ごめんなさい・・・でもっ!でもっ!!!オレの方がいざとなったら力もあるっ!だからっ!」
「へぇ?あいつに触られて火が付いた体治めてほしくてここに連れ込んだんじゃなくて?」

球はハッとした顔をした後、竹市を必死に睨みつける

「何・・・その顔」
「それ、信用してないってことだよな?」
「・・・だって、そうだろ・・・」
「たけちゃんがかっこよくて・・・オレが求めてたヒーローみたいで・・・だからっ!」
「じゃあさっきちょーっと撫でられて感じてたあんたは何?」

胸倉を掴まれて、下ろさせようと手首を掴むとその手が震えていることに気付く

「・・・たけちゃん・・・?」
「怖ぇんだよっ!離れることが多いのはオレも納得してるし理解してる!応援してるっ!今回は場所も遠くなかったしすぐ来られるところだったし、知ってる奴もいたから入れたけど!それって運が良かっただけだろ・・・遠いところへの遠征なんて少なくないし、来られてもこうやって中入れてもらえることもない」
「たけちゃん・・・」
「あんたがオレの前にも何人か相手いたのも知ってるし、それはもうイイ・・・別に知りたくもないし。でも、今は過去じゃない。だから嫌だ。絶対に!絶対に嫌だっ!」
「っ・・・手、離して・・・」

竹市は手を離して球に背を向けるとすぐに後ろから抱きしめられる

「たけちゃん・・・ありがとう。嬉しい・・・すごく嬉しかった・・・たけちゃんが・・・たけちゃんが来てくれたの。オレを守ってくれたの・・・たけちゃんは流ちゃんのヒーローでオレのヒーロー・・・」







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竹市を男前に仕立てようと必死なんだけれど、やっぱりやっぱり私って男前な攻を書くのがホント下手・・・
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comment

: サスケ @-
この竹ちゃんカッコいいです‼
オレにメロメロ…しびれました‼
2016/04/18 Mon 01:25:20 URL
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>サスケ様
コメントありがとうございます♪
竹市はわざとらしいくらいカッコよくした・・・いんですよねw
うちの攻ほぼみんなヘタレなのでーwでも私なのでやっぱりどっかヘタレだったりします・・・うう。
2016/04/18 Mon 21:32:32 URL

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