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赤い糸4 - 04/30 Sat

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翌朝、残った酒で気怠さを感じながら体を起こして身支度をすると新田を叩き起こす

「朝飯の時間じゃね?」
「っ・・・お、おう・・・先、行ってて」

壁を向いたままの新田にあぁ、昨日のことを忘れてなくて思い出してどんな顔をしたらいいのか判らないのだろうと思って溜息を吐きながら腰を下ろす

「なー」
「うん?」
「・・・どーすんの?」
「いや、メシ行くよ?」

新田が体の向きを変えて怜を見上げる

「そーじゃなくて」
「・・・?」
「付き合ってんだろ?」
「っ?!」

素面で蒸し返すのか!とまた新田は顔を背けて壁を向く

「っつかさー、何その顔ー・・・寝てねぇのー?すっげぇクマできてんだけど」
「・・・寝れなかった」
「ふーん・・・」
「・・・」

新田は体を起こすと座り直す

「イイ・・・んだよな?」
「・・・んー。昨日も言ったけどな?よろしくー」
「ちょ!軽いな!軽いぞお前!」
「そ?腹減ったからメシ、行こうよ」
「ん、着替える」

のそのそと着替え始めたのをぼーっと見ているとシャツを着た新田が恥ずかしそうに顔を背ける

「見過ぎ・・・」
「あ?」
「や、まぁ、そんな気はないの判ってんだけど・・・」
「あ、そっか・・・悪い」
「謝んな・・・っつか・・・いや、また後で話ししよ。今は朝飯・・・他の奴らに全部食われちまう」

そう言った新田に肩を抱かれて部屋を出る
その左手から延びる赤い糸は相変わらず宙を彷徨っていて、自分から延びる赤い糸は廊下の先へと延びている。この糸を辿っていけば迷わずに俊輔の元へ辿り着けるのだと思うとただ情けなくて仕方ない
相手は男で。彼女がいて・・・

自分はどうせ運命じゃないからと諦めてなぜか友達と付き合うようになったのだから





「あれ?意外とみんな来てない。寝坊?」
「うわー。酒豪2人はさすがだなー。みんな二日酔いでメシなんか食えないってよー」
「え?オレら昨日帰ってからも酒盛りしてたけど?」

新田の言葉に驚きの声を漏らしたのは俊輔も同じ

「怜はそーんな可愛い顔して酒豪とかホント意外だよなー」
「は?」

可愛い顔・・・?

「しかも飲んでる時も淡々と飲むしー!もーちょい変わんねぇのー?なんかあるじゃーん!ちょっと顔が赤くなるとかさぁ」
「・・・酒と水の違いが味以外にあるのかよく判らん」
「怜ちゃんがすごいこと言ってる!!!いやいやー、怜くん、怜くん、キミ、そんな可愛い顔してんだからさぁ、顔赤くして酔ってたらモッテモテだよ?がっつり肉食系のお姉さまがたに食われまくりよ?美味しいポジションよー?」

また可愛い顔・・・と言われた。聞き間違いじゃなかったのだと俊輔を見る。可愛い顔・・・確かに童顔なのは自分でも知っていたが、可愛いだとか今まで言われたことがなかった

「食われまくりが望む人生とも限らんだろ」

そう怜が言い捨てて朝食の席へと着くと「怜ちゃん冷たぁーいっ!」という俊輔のふざけた声が耳に入って怜はため息を吐いた
そんな怜を何も言わずに見つめていたのは恋人になったばかりの新田。怜は否定したけれど、やっぱり俊輔のことを気に入っていて、自分と同じような感情を俊輔に向けているのだと密かに思った









「順平ー・・・彼氏ができた」
「お・・・おお?!」
「じゃ、じゃあ・・・怜くんも幸せ真っ最中?!」

ゼミ旅行から帰宅し、お土産を持って順平たちの家へと訪れた怜はそう告げると喜びの表情を浮かべた2人に囲まれる

「どうだ?やっぱりなんか違うか?安心感とか幸福感とか!」
「・・・っつか運命の奴じゃない」
「「は?!」」

順平と風花の声がハモって聞こえてどこまで仲良しか!と心でツッコミながら笑って2人を見つめる

「なんか・・・告られた」
「男に?」
「そう。男に」
「男好きじゃないとかじゃなかった?」
「好きじゃない」
「「じゃあなんで?!」」
「いや、さっきから仲良すぎだろ!お前ら」

怜は笑って天井を見上げると切なげに笑う

「運命じゃないなら限りなく運命に近い方が幸せかもしれない・・・新たな視野も必要だろ・・・オレには」

そう呟いた怜に2人は何も言えなくなって黙り込むと怜が声を上げて笑った

「なぁ、これでもオレと友達でいてくれる?」
「バカ・・・ずっと友達だろーが・・・バカ!」
「友達だし・・・友達だから怜くんのこと心配してる・・・でもっ!怜くんが幸せで楽しかったらそれで私たちは嬉しいよ?いつか会わせてね?その恋人さんに」

怜はこんな自分にも優しく友達でいてくれる2人に安心して顔を歪めて笑う

「なぁ順平・・・」
「んあ?」
「オレって可愛い?」
「は?!」
「いや、可愛い顔なの?」

順平がまじまじと怜の顔を見つめて首を傾げる。ずっと見慣れた親友の顔に変わりがない。モテるかモテないかで言うと、別に普通。普通の男・・・

「普通・・・?」
「だろ!言うと思ったけど!」
「これ言うとー・・・順平くんが拗ねるけどー・・・怜くんは可愛い顔だよー?」
「え!」
「なんだろ・・・母性本能くすぐられる系の・・・」
「くすぐられてんの?風花くすぐられちゃってんの?オレの親友にくすぐられちゃってんの?!」
「食いつきすぎだろ順平」

風花は頭と両手を振って否定するが、口を尖らせて拗ねた順平を困ったように撫でたりして慰める

「そっか・・・可愛い・・・はじゃあ特別じゃねぇよな」

そう呟いたのは俊輔の顔を思い浮かべながら・・・『可愛い』が特別な言葉だと思って少しだけドキドキしてしまったことを打ち消すような気持でそう呟いた






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あぁ、GWってやつですか!そうですね!!!よーし頑張って書くぞー!と思いつつ色々本業wで作業も立て込んでいる毎日;
頑張ります・・・頑張りますとも!
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