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赤い糸21 - 05/27 Fri

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流石陸上部のエースというだけあって、走って行く俊輔に追いつけず息を切らしながら教室へ入ると俊輔が手を叩いて「はいっ!注目ー!」と注目を集めている所だった

「っ!」

声を上げて俊輔を止めたいのに走ってここまで来たから声がなかなかうまく出ない

「オレー!好きな人ができましたぁぁぁ!」
「ちょ!俊輔の久々宣言じゃんっ!」
「おーっと俊輔に惚れられた可哀想な子は誰だぁー?!」

ザワザワと教室がしている中、息を切らして口をパクパクさせている怜に気付いて新田は笑った顔を強張らせる

「可哀想じゃないー!あぁ、戻って来たー!怜ちゃーんっ!大好きー!」
「なっ・・・」
「え?」
「怜ちゃん?」
「ちょ!俊輔!怜ちゃん好きになっちゃったの?!」

言われた・・・とうとう・・・驚きと軽蔑の目で見られるのかと覚悟すると俊輔を囲んでいた生徒から何故か励ましの言葉が掛けられる

「怜ちゃんー!こいつ相当しつこいから気を付けてー!」
「頑張れー!」
「あとー!陰で怜ちゃんの悪口言った奴もオレ、許さないからねー!」
「あー!俊輔の悪口は言っても怜ちゃんの悪口なんて言わない言わないー!」

なんだ・・・これは・・・そう怜は戸惑う。今、俊輔が同性が好きだと宣言した。もっと冷たい目だとかコソコソ言われるのだと思ったのに・・・

怜に向けての痛い視線は1つだけ・・・そう。たった1つだけ・・・

「・・・」

怜は顔を上げて新田を見るが、すぐに目を逸らされて、怜の胸がチクリと痛む。怜はそっと新田の隣の席に着くとまだ整いきってない息のまま「違う」と呟く

「・・・何が?」
「オレ・・・」
「怜ちゃーんっ!こっち来てよー!オレのいいところ見せてあげるー!先週の課題もできてるしー!ねぇねぇ怜ちゃーんっ!」
「うっさい!話し掛けんな」

少し離れた所で手を挙げた俊輔にいつものように悪態を吐くと「俊輔嫌われてんじゃんー!」と笑い声が上がる。でも、そんな楽しそうな雰囲気も怜には関係がない。今、きっと新田は傷ついているから・・・勘違いもしているから・・・







「新田!待てよ!」

授業を終えるとすぐに教室を出て行った新田を追いかける怜

「今日、バイトない日だよな?なぁ!メシ食いに行こうよ!」
「・・・今日は・・・ムリかな・・・」

振り返った新田の表情が何とも言えない切ない表情で怜は困った顔で俯く

「・・・とりあえず弁解したい・・・」
「・・・」

怜の顔を見て新田はひとつため息を吐くと「じゃあ来る?」と言いかけたとき

「怜ちゃん」

そう遮るように呼んだ声の主へと顔を向けた

「新田も聞けよ」
「・・・何?」

俊輔は新田の肩をポンポンと叩く

「怜ちゃんは新田の方が好きっつったけど、オレ、諦めないし」
「・・・」
「っつか、オレの方が多分怜ちゃんのこと楽しませられるよ」
「そんなことないっ!」

新田がひるむと怜の声がそう響く

「でも諦めない」
「・・・」

「オレも」と言いたいのに言えない新田。そもそもなぜ俊輔が知っているのか・・・怜がそれを言ったのか・・・それすらも判らない。新田だけ置いていかれている気がして、怜を見つめる

「新田!帰るぞ」

新田の腕を引っ張って怜が歩き出すと俊輔は微笑んで「怜ちゃん、またね?」と手を振る。胸が痛かった。こんなにも心が動かされることが辛い・・・新田の目の前なのに心が動くのが辛い・・・

「怜・・・手、離して」
「・・・」

少しだけ歩くと怜の手を振り払うようにした新田を見上げる

「・・・新田・・・オレ」
「オレ、もうわけわかんない」
「それはっ・・・オレも・・・どうしてこうなったのか・・・」
「大体っ・・・あいつと・・・」

人が近くを通る度に話を中断させるのは新田が慎重だから。俊輔とは違う。でも、それはもう怜も理解していること・・・

「新田、とにかく部屋、帰ろうか」

新田は頷いて、怜と少し離れて友人の距離でまた歩き出す。この距離がなんとなく寂しいだなんて・・・別に怜だってみんなに言いふらしたいわけじゃない。でも、もう少し近付いてもきっと疑われることもないはずなのに・・・





部屋に入ると新田が甘えたように怜を抱きしめる

「怜、どうなってんの」
「・・・赤い糸の話・・・したろ・・・」
「切るって言ったのに・・・切ってない」
「違う!・・・新田、切りに行った!切るために必要なことしたんだ!でもっ・・・でも・・・切れなくて・・・それどころか・・・あいつはあんなこと言い出して・・・」

新田の手が荷物も下ろしていない怜のシャツの中に入って来る
外気で冷えて冷たい手に思わず小さい叫び声を上げた

「・・・怜はそれでもオレが好きだって?」
「っ・・・好き・・・だよ」
「俊輔が怜のコト好きって言ってるのに?」
「あいつはっ・・・嫌いっ・・・」

冷たい指が怜の腹を撫でて乳首を抓る
ビクリと体が跳ねてお尻を新田に押し付ける形になる

「ねぇ、怜・・・オレがもし今、別れるっつったら怜はすぐ俊輔と付き合うの?」
「な・・・だからっ!オレはっ」
「・・・オレは俊輔みたいにあんな公言できないよ?バイト先みたいに限られた空間では別だけど・・・普段は普通の恋人みたいに接することができない・・・やっぱり怖いから。虐められた記憶がフラッシュバックするから」
「痛っ・・・イイっ・・・別にオレはっ」
「離さない・・・離したくない・・・怜、あいつは・・・いや、怜もだけど、女の子が好きだろう?だから将来子どもが欲しいと望むかもしれない。でも、オレはない・・・オレは一生怜を愛せる・・・」

乳首をまた強く抓られながら耳元で囁かれる言葉。「好きだ」と言われるだけで背中に快感が走る。覚えているから・・・新田の手で、声で与えられる快感をもう怜の体が覚えてしまっているから

「怜・・・愛してる」
「・・・ん・・・」

新田の声は怜を蕩かしていく・・・深く深く蕩かしていく






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おーーーまたせーーーしましたっ!!!!
おかげさまで発作も治まったっぽいので復活ですっ!ただ、問題があるとしたら・・・休養しっかりしていたから休んでたのにストック全然ないっていうーーーーーうわぁぁぁぁぁんっ!!!!!

でも、またムリして発作起こして更新止まるのも怖いからムリしない程度に頑張りたいと思います。
拍手コメだとかホント励まされました。あぁ、ここ、見てくれてる人がいる・・・っていうだけでホント嬉しい・・・嬉しいっ!!!力になるっ!力に変えるんだっ!!!!というテンションで張り切って行きます!あぁ!ホントお騒がせしましたぁぁぁぁぁぁ!!!!
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2016/05/27 Fri 06:57:58
Re: タイトルなし : 水尾 央 @-
>ラムまま様
コメントありがとうございます
え!9日もっ!!!!1週間以上更新できなかっただなんてーーーー> <;
お休みしていた間もカウンターは動き続けていて覗いてくださる方がいるーーーーと感動しました;
いつもありがとうございますー♪
でもできるだけ無理はしないようにw頑張りますーーー!
2016/05/27 Fri 18:24:10 URL

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