赤い糸31 - 06/06 Mon
俊輔がシャワーを終えて出てくると出された着替えに着替える
「・・・」
「何?」
「いや、これ、新田のだよなーって」
「あー、だけど?」
「嫌がるだろ!オレが着たらダメでしょー?!」
そう笑ってシャツを脱ぐと露わになる俊輔の体。綺麗に筋肉のついた新田とも自分とも違う運動部の体・・・同じ男なのだし、別にこの体を見て欲情する・・・そういうわけでもないけれど、怜の心臓は確かに鼓動を早める
「・・・いいから、それっ・・・着ろ」
「でも」
「いい!もういいからっ!」
俊輔は少しだけ考えて「まぁまぁ裸でイイじゃん?暑いし」と上半身裸のまま床に腰を下ろす
「んで、怜ちゃんどこがいいー?」
「え?」
「うん?いくつか気になったから呼んでくれたんでしょー?」
「・・・あー・・・じゃなくて・・・」
「うん?」
俊輔が真っ直ぐな瞳を怜に向けて笑う。ニヤけた顔が苦手だった。ずっと嫌いで嫌いで惹かれていた
「・・・っ・・・きあう?」
「?」
「・・・」
「え?」
俊輔が少し身を乗り出して怜を見つめる
「・・・イイの?今・・・つきあうって言った?」
「っ・・・やっぱ」
恥ずかしくてどうしようもなくて逃げようとした怜の腕をしっかりと掴む俊輔
「怜ちゃん、本気にするよ?」
「っ・・・オレっ・・・」
「・・・新田から別れたのはだいぶ前に聞かされてた・・・でも怜ちゃんが言いたくないってのが答えだと思ってたんだけど・・・怜ちゃん、イイのね?」
聞いて・・・?
新田から・・・?
それも聞いてなかった。ルームシェアの話をした時はもちろん、それまでも何度も飲んだし話したのに聞いてない
俊輔も俊輔で知っていたのに今まで黙って待ち続けていたのだと知って怜は震える瞳で俊輔を見上げる
「新田から?」
「うん。新田から・・・春休み中に」
「っ・・・」
「好き・・・なんか判んないけど怜ちゃんのこと全身で求めてる気がする。心が痛いくらい怜ちゃんを欲しがってんの。だから・・・」
「付き合ってください」
俊輔の言葉がストンと怜の胸に収まるとじわじわと熱くなってくる心
「・・・ぁ・・・」
「どうした?」
糸が今まで以上に輝いて強く引かれ合っているのが判る
求めている。心が。俊輔を求めている・・・
「よ・・・ろしくお願いします」
「っ・・・しゃー!!!あー!やっばい!どーしよ!ルームシェアじゃなくて同棲だ!どーする?怜ちゃん!同棲だよ?あー!そうだ!怜ちゃんの実家にも挨拶行かなきゃね?」
「・・・や、何言って・・・」
「じゃあ、怜ちゃん、どこがイイか少し見て置いてね?忙しいかもだけど」
「・・・え?」
「自転車だしそろそろ帰るよー」
俊輔は笑うと怜の頭をくしゃりと撫でて汗で濡れたTシャツをまた着ようとしていて怜はそのTシャツを奪う
「ちょ・・・」
「帰るな・・・よ」
「いやぁ・・・付き合って初日に泊まるってわけにいかないっしょー?」
「・・・オレは女じゃない・・・」
俊輔は「判ってるよ」と怜の頭を撫でるとそのまま頭を引き寄せる
「オレの心臓ヤバくね?判る?聞こえる?」
「・・・ん・・・」
「なんかオレ、今まで全然我慢とかできてたんだけどさ・・・怜ちゃんだけはなんか不安・・・オレの意思とは別の所で怜ちゃんを欲しがってる気がするし」
それは心のせい・・・
「オレは・・・キスしたい。お前と今・・・」
「っ・・・れ・・・怜ちゃん?」
「オレだって男だしそんな欲ぐらいすげぇあるしっ・・・」
俊輔の手が少し迷って怜に触れると触れた部分が熱い・・・頬が・・・熱い・・・
「っ・・・」
そして荒々しく顔を掴まれると降って来た唇
粘膜同士が触れると熱く次第に頭が痺れるような快感・・・求めている。体が。こころが・・・
怜も俊輔の頭を掴むとお互いの唾液を貪るように舌を絡ませる
「っは・・・ごめ・・・」
「もっと・・・」
「っ・・・?!ちょ・・・怜ちゃ」
唇を離すと糸を引く唾液を拭う俊輔とすぐにその唇を追いかける怜
そういえば、いつももっと受け身だった気がする。こんなに自分から相手を求めることなんてなかった気がした。もっともっと欲しくて欲しくて堪らない・・・こんな感情が自分にもあるだなんてことを初めて知ったのだった

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「・・・」
「何?」
「いや、これ、新田のだよなーって」
「あー、だけど?」
「嫌がるだろ!オレが着たらダメでしょー?!」
そう笑ってシャツを脱ぐと露わになる俊輔の体。綺麗に筋肉のついた新田とも自分とも違う運動部の体・・・同じ男なのだし、別にこの体を見て欲情する・・・そういうわけでもないけれど、怜の心臓は確かに鼓動を早める
「・・・いいから、それっ・・・着ろ」
「でも」
「いい!もういいからっ!」
俊輔は少しだけ考えて「まぁまぁ裸でイイじゃん?暑いし」と上半身裸のまま床に腰を下ろす
「んで、怜ちゃんどこがいいー?」
「え?」
「うん?いくつか気になったから呼んでくれたんでしょー?」
「・・・あー・・・じゃなくて・・・」
「うん?」
俊輔が真っ直ぐな瞳を怜に向けて笑う。ニヤけた顔が苦手だった。ずっと嫌いで嫌いで惹かれていた
「・・・っ・・・きあう?」
「?」
「・・・」
「え?」
俊輔が少し身を乗り出して怜を見つめる
「・・・イイの?今・・・つきあうって言った?」
「っ・・・やっぱ」
恥ずかしくてどうしようもなくて逃げようとした怜の腕をしっかりと掴む俊輔
「怜ちゃん、本気にするよ?」
「っ・・・オレっ・・・」
「・・・新田から別れたのはだいぶ前に聞かされてた・・・でも怜ちゃんが言いたくないってのが答えだと思ってたんだけど・・・怜ちゃん、イイのね?」
聞いて・・・?
新田から・・・?
それも聞いてなかった。ルームシェアの話をした時はもちろん、それまでも何度も飲んだし話したのに聞いてない
俊輔も俊輔で知っていたのに今まで黙って待ち続けていたのだと知って怜は震える瞳で俊輔を見上げる
「新田から?」
「うん。新田から・・・春休み中に」
「っ・・・」
「好き・・・なんか判んないけど怜ちゃんのこと全身で求めてる気がする。心が痛いくらい怜ちゃんを欲しがってんの。だから・・・」
「付き合ってください」
俊輔の言葉がストンと怜の胸に収まるとじわじわと熱くなってくる心
「・・・ぁ・・・」
「どうした?」
糸が今まで以上に輝いて強く引かれ合っているのが判る
求めている。心が。俊輔を求めている・・・
「よ・・・ろしくお願いします」
「っ・・・しゃー!!!あー!やっばい!どーしよ!ルームシェアじゃなくて同棲だ!どーする?怜ちゃん!同棲だよ?あー!そうだ!怜ちゃんの実家にも挨拶行かなきゃね?」
「・・・や、何言って・・・」
「じゃあ、怜ちゃん、どこがイイか少し見て置いてね?忙しいかもだけど」
「・・・え?」
「自転車だしそろそろ帰るよー」
俊輔は笑うと怜の頭をくしゃりと撫でて汗で濡れたTシャツをまた着ようとしていて怜はそのTシャツを奪う
「ちょ・・・」
「帰るな・・・よ」
「いやぁ・・・付き合って初日に泊まるってわけにいかないっしょー?」
「・・・オレは女じゃない・・・」
俊輔は「判ってるよ」と怜の頭を撫でるとそのまま頭を引き寄せる
「オレの心臓ヤバくね?判る?聞こえる?」
「・・・ん・・・」
「なんかオレ、今まで全然我慢とかできてたんだけどさ・・・怜ちゃんだけはなんか不安・・・オレの意思とは別の所で怜ちゃんを欲しがってる気がするし」
それは心のせい・・・
「オレは・・・キスしたい。お前と今・・・」
「っ・・・れ・・・怜ちゃん?」
「オレだって男だしそんな欲ぐらいすげぇあるしっ・・・」
俊輔の手が少し迷って怜に触れると触れた部分が熱い・・・頬が・・・熱い・・・
「っ・・・」
そして荒々しく顔を掴まれると降って来た唇
粘膜同士が触れると熱く次第に頭が痺れるような快感・・・求めている。体が。こころが・・・
怜も俊輔の頭を掴むとお互いの唾液を貪るように舌を絡ませる
「っは・・・ごめ・・・」
「もっと・・・」
「っ・・・?!ちょ・・・怜ちゃ」
唇を離すと糸を引く唾液を拭う俊輔とすぐにその唇を追いかける怜
そういえば、いつももっと受け身だった気がする。こんなに自分から相手を求めることなんてなかった気がした。もっともっと欲しくて欲しくて堪らない・・・こんな感情が自分にもあるだなんてことを初めて知ったのだった

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