擦れ違いはきっと愛のはじまり1 - 07/04 Mon
テスト前の小テストが返却されてその点数に間違いじゃないかと目を見張る
「・・・」
幾島 有紀はこの学校で好成績をずっと残し続けてきた。なのに前回から落ち続けている成績・・・このままではこれから始まるテストもダメだと頭を抱える
何が原因か・・・思い当たるのはただ1つ・・・
「ゆーっきーちゃーんっ」
授業後にやって来た末永 大輝。これが有紀の恋人・・・どう考えても彼と付き合い始めたのが原因・・・
「なーなー、再来週からまたテスト週間で部活やっと休みじゃんー?」
「うん」
「部屋、行っていい?」
顔を上げた有紀が何か言いたげに口を開けたけれどもともとそんなに自分の意見を口に出して言えるタイプでもない有紀にはそれが言えなくて口を閉じた
恋人になってくれ・・・そう言われたのは桜が散る頃・・・高校2年になったばかりの時。1年の時からサッカー部のエースで人気者の彼に言われて戸惑いながら疑いながらも頷いたあの日・・・
普段は部活で忙しい大輝が唯一部活の休みになるテスト週間は2人のやっとできる秘密の時間
「有紀?」
「・・・あ・・・後でメールする・・・から」
「うん。じゃあまた後でな?部活行ってくるー!」
手を振った有紀は唇を噛みながら頭を抱える
大輝のことは好き・・・なのか判らない。でも、何の取柄もない自分が人気者の大輝に惚れられていて、キスやキス以上のことをしているという優越感があった
好きだと囁かれる度に胸が熱くなった
抱き締められる度に胸が高鳴った
キスする度に体が熱くなった
・・・でも・・・成績が下がれば今の寮も追い出されるかもしれない・・・待遇のイイ今の寮を去ることに・・・最悪、この学園を追い出されるかも・・・もしそんなことになったら親になんていうのか・・・
恋人ができて現を抜かしていました・・・
この学園には男子生徒しかいないのにそんなこと言えるわけがない
色々考えながら自室へと戻ると携帯を取り出してメッセージ画面を出す
『別れよう』
そうひとこと書くとそれを消してまた書き直す
『別れたいです』
そう書いてまた消して・・・
何度か繰り返した後に『別れたい』とたった4文字を送信する
何て言われるのだろうか・・・嫌だ?なんで?突然どうしたの?大輝はなんていうのかと思いながらその返事を待ちながら授業のノートを開いた
もうじき夕食の時間だ。と思い、ノートを閉じて携帯を手に取るとチカチカと光るライトでメッセージの返信が来たことに気付く
『判った』
たった3文字・・・有紀の初めての恋はたった4文字とたった3文字で終わってしまうのだと思うとあれだけ愛を囁いてきた大輝も自分のことなんて大して好きじゃなかったのだと思った
「・・・」
これで勉強に集中できる・・・
今まで見たいにテスト週間になると触れたり触ったり・・・勉強以外のことで頭がいっぱいになって何もできなくなっていた。それから解放されるのだと思うと少しだけホッとしてもやもやして・・・
食堂へ行こうとノートを片付けるために引き出しを開けると笑顔の大輝と不器用に笑う自分の写真が有紀を見ていて思わず閉める
大して好きじゃなかった・・・大して好きでいても貰えなかった・・・
でも、確実に傷ついたように痛むこの胸はいったいなぜなのか判らないまま有紀は暫く頭を抱えていた

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「・・・」
幾島 有紀はこの学校で好成績をずっと残し続けてきた。なのに前回から落ち続けている成績・・・このままではこれから始まるテストもダメだと頭を抱える
何が原因か・・・思い当たるのはただ1つ・・・
「ゆーっきーちゃーんっ」
授業後にやって来た末永 大輝。これが有紀の恋人・・・どう考えても彼と付き合い始めたのが原因・・・
「なーなー、再来週からまたテスト週間で部活やっと休みじゃんー?」
「うん」
「部屋、行っていい?」
顔を上げた有紀が何か言いたげに口を開けたけれどもともとそんなに自分の意見を口に出して言えるタイプでもない有紀にはそれが言えなくて口を閉じた
恋人になってくれ・・・そう言われたのは桜が散る頃・・・高校2年になったばかりの時。1年の時からサッカー部のエースで人気者の彼に言われて戸惑いながら疑いながらも頷いたあの日・・・
普段は部活で忙しい大輝が唯一部活の休みになるテスト週間は2人のやっとできる秘密の時間
「有紀?」
「・・・あ・・・後でメールする・・・から」
「うん。じゃあまた後でな?部活行ってくるー!」
手を振った有紀は唇を噛みながら頭を抱える
大輝のことは好き・・・なのか判らない。でも、何の取柄もない自分が人気者の大輝に惚れられていて、キスやキス以上のことをしているという優越感があった
好きだと囁かれる度に胸が熱くなった
抱き締められる度に胸が高鳴った
キスする度に体が熱くなった
・・・でも・・・成績が下がれば今の寮も追い出されるかもしれない・・・待遇のイイ今の寮を去ることに・・・最悪、この学園を追い出されるかも・・・もしそんなことになったら親になんていうのか・・・
恋人ができて現を抜かしていました・・・
この学園には男子生徒しかいないのにそんなこと言えるわけがない
色々考えながら自室へと戻ると携帯を取り出してメッセージ画面を出す
『別れよう』
そうひとこと書くとそれを消してまた書き直す
『別れたいです』
そう書いてまた消して・・・
何度か繰り返した後に『別れたい』とたった4文字を送信する
何て言われるのだろうか・・・嫌だ?なんで?突然どうしたの?大輝はなんていうのかと思いながらその返事を待ちながら授業のノートを開いた
もうじき夕食の時間だ。と思い、ノートを閉じて携帯を手に取るとチカチカと光るライトでメッセージの返信が来たことに気付く
『判った』
たった3文字・・・有紀の初めての恋はたった4文字とたった3文字で終わってしまうのだと思うとあれだけ愛を囁いてきた大輝も自分のことなんて大して好きじゃなかったのだと思った
「・・・」
これで勉強に集中できる・・・
今まで見たいにテスト週間になると触れたり触ったり・・・勉強以外のことで頭がいっぱいになって何もできなくなっていた。それから解放されるのだと思うと少しだけホッとしてもやもやして・・・
食堂へ行こうとノートを片付けるために引き出しを開けると笑顔の大輝と不器用に笑う自分の写真が有紀を見ていて思わず閉める
大して好きじゃなかった・・・大して好きでいても貰えなかった・・・
でも、確実に傷ついたように痛むこの胸はいったいなぜなのか判らないまま有紀は暫く頭を抱えていた

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はい。苺華学園シリーズとしてなんでこんな単発からなんだ?と苺華を長い間構想し続けた私が自問自答しておりますwwwww
でもまぁ、なんていうか・・・学生モノが単に書きたかったの私っ!!!!っていうところです。えぇ。ええ!もうそれはそれは若い子たちを書きたくて書きたくて!ここの平均年齢をただ下げたくて!(下がったはずの青プが年月重ねて年齢上がっちゃったしね)
そして苺華はBLならではだと思うファンタジー設定盛りだくさん(私見入りまくりだけど)あぁ。もう。もうっ!本編書きたいっていうのにっ!いや、でもこちらは単発のSSでございます。どうぞお付き合いくださいませー
でもまぁ、なんていうか・・・学生モノが単に書きたかったの私っ!!!!っていうところです。えぇ。ええ!もうそれはそれは若い子たちを書きたくて書きたくて!ここの平均年齢をただ下げたくて!(下がったはずの青プが年月重ねて年齢上がっちゃったしね)
そして苺華はBLならではだと思うファンタジー設定盛りだくさん(私見入りまくりだけど)あぁ。もう。もうっ!本編書きたいっていうのにっ!いや、でもこちらは単発のSSでございます。どうぞお付き合いくださいませー
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