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擦れ違いはきっと愛のはじまり6 - 07/09 Sat

trackback (-) | comment (0) | 苺華シリーズその他SS
「もー点呼始まるし帰ったらー?」
「・・・帰らない」
「へぇ?罰則受けるんだ?」
「・・・受けてもイイ」

帰らない大輝に耳を塞ぐ
好きだと気付いてしまったのに・・・別れてからだけれど、気付いたのに・・・この仕打ちはなんなのだろう・・・けれど、それならば、全て忘れて勉強にも集中できるじゃないか・・・と有紀は落ち着き始める
酷い悪戯を受けた。体も許した・・・でも、それは全部イジメだったのだと思えば恋だのなんだの全てなかったことなのだから・・・

「今回の悪事はみんなにバラしてやるから」
「悪事・・・って・・・」
「早く帰って・・・こっちはお前の寮とは違ってみんな勉強してたり寝てたりすんだから。いつまでもそこにいられると迷惑」
「っ・・・オレが何したのか判らないけどっ・・・有紀傷つけたなら一目見て謝りたい」
「はぁ?」

何したか判らない・・・判らない・・・さっきのを聞いていないと思っているのだ。まだ騙したままでいられると・・・

「日浦・・・もうイイ・・・関わらないで」
「・・・そう・・・だね」

日浦はドアの前から離れるとタオルケットを被ったままの有紀を撫でる

「あー、有紀ちゃんこんなに可愛いのになぁ・・・りーちゃんでいられなくなっちゃうくらい可愛い」
「?」

顔を上げた有紀の唇に日浦の唇が押し付けられる

「ちょ・・・え?日浦?や・・・どこ触ってっ」
「有紀ちゃん、大丈夫。オレ、その道ではプロいから気持ちよくしてあげる」
「や・・・え?え?やっ・・・んっ・・・やあ!」

履いていた短パンのウェスト部分から手を入れられて身を捩る
他人からの熱は大輝からしか知らない。大輝しか・・・

「気持ちよくなってあいつの手なんて忘れちゃいなよ・・・それともりーちゃんに挿れる?いいよー。りーちゃんのお尻使っても」
「っあ・・・やめっ・・・ヤダっ・・・そんなとこ触っちゃ」

バキッ・・・ダンッ!!!!

ドアの方で大きな音が響いて日浦と有紀は強い力で引き離される

「・・・まだ彼氏面してんの?」
「嫌がってんだろ・・・」
「有紀ちゃん、お前の顔見たくないっつって泣いてたけど」
「っ・・・有紀、ごめ・・・」
「・・・出てって・・・」
「・・・」
「ほらー有紀ちゃんこう言ってるしー?っていうかー、ドア、弁償してよねー?ついでにピンクのドアにして!」

首を垂れた大輝が立ち上がると日浦の肩を握る

「痛いんだけど」
「ドアは弁償するし・・・ピンクでも青でも好きにしたらいい・・・でも、有紀の嫌がることすんな・・・頼むから・・・有紀の嫌がることだけはすんなっ」
「・・・有紀ちゃんを騙してた奴にそんなこと言われてもねぇ・・・」
「騙すって・・・騙したことなんて・・・」
「罰ゲームで告って騙したことにはならない?」

凛とした声が大輝の耳で響いて顔を上げると涙をもう零してやるものかと目に涙を溜めながら耐える有紀の姿

「違・・・待って・・・待った・・・有紀、罰ゲームって・・・」
「滑稽だったろ・・・地味なオレがお前に告白されて浮かれて・・・男なのに浮かれてっ・・・喜んで・・・」

有紀の元に腰を下ろして戸惑いながら有紀の頭を撫でようとするが、それを避けられ叩かれる

「・・・罰ゲーム・・・だよ・・・ずっと惚れてた子に告白するって・・・いう・・・フラれるの怖いから言うつもりもなかった。でも、ハットトリック決めてやる!って大口叩いて「んじゃできなかったらビビってねぇで告白しろよ!」って流れになって・・・ごめん・・・フラれると思ってた。有紀、まず興味ないだろうと思ったし」
「・・・」
「有紀、オレがずっと好きだったっつーのはホント・・・ごめん。勘違いさせて辛い想いさせて」
「あー!もーじき寮長回ってきそうだよぉー?有紀ちゃん、お部屋戻ろうかー?」
「うん」
「・・・日浦」
「ドアの請求はまた後からするから」
「あぁ・・・」
「騒いだのはりーちゃんがなんとか誤魔化しとくからさぁ、有紀ちゃんは静かにお部屋戻って戻ってー」
「・・・日浦ごめん・・・ごめん。ドア・・・壊れた・・・オレが来なかったら」

にっこりと笑った日浦は有紀の頭を撫でると「りーちゃんは可愛い子の味方なのですっ」と言って2人を部屋から追い出した

「・・・有紀・・・」
「・・・話・・・あったんだ・・・だから・・・そっちの寮行った」
「っ・・・今から・・・聞いてもイイ?」

有紀は一瞬迷ってから自分のドアを開けると大輝を部屋の奥へと押し込める

「寮長・・・バレたら怖いし・・・」
「あぁ・・・うん」
「小さくなってて・・・静かにして」
「うん」

有紀の涙の跡が気になってそっと親指で目元に触れる

「やめて」

すぐに手を叩かれて言われた通り大人しく部屋の隅の死角で小さくなる

トントン

「はい」

ドアから顔を出した有紀の赤い目に少しギョッとした寮長が「あまり思いつめるなよ?」と下がったと噂になっている有紀の成績を思い出してそう言うと去っていく

「・・・終わった」
「・・・話・・・聞いたら窓からなんとか出てくから」
「え、ここ3階だけど」
「ん。なんとかなるし・・・それで・・・?」

有紀はひとつ深呼吸すると頷いて大輝の前に正座した




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罰ゲームで告白を水尾が書くとこうなった。
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