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擦れ違いはきっと愛のはじまり8 - 07/11 Mon

trackback (-) | comment (0) | 苺華シリーズその他SS
それから有紀の言った通り、テスト週間で部活が休みだからと言って有紀の元へ大輝が来ることはなかった。その代わり、テストの最終日の夜、言った通り木登りをした大輝が窓の外から有紀に会いに訪れる

「あー、これ、コツさえ掴めば結構木登りもいけるなー」
「・・・危ない」
「有紀に会いたくて・・・ね、テスト終わった!今回どうだった?ちゃんと良さそう?」
「まぁ・・・返ってこないと判らないけど自己採点では悪くはなさそう」
「よかった・・・」

笑った大輝がそっと有紀を抱きしめる
トクントクンと早い鼓動が伝わってきて有紀も大輝の背中に手を回す

「っ・・・か、可愛すぎかっ」
「ん?」
「なんでもない・・・有紀さ・・・来週にある練習試合観に来たりしない?」
「・・・なんで?」

付き合い始めた頃にそう誘われたことはあった。けれど、興味もないしルールすらよく判らない。授業で少しやった程度の知識しかないし、周りは皆知らない人なのに・・・と行くのを断ってからは誘われなくなったのに久し振りの誘い

「オレのコト信じられないっていうし・・・あー、でも見に来てるからワザとそうしてるとか思われてもなぁ・・・うーん・・・」
「・・・何言ってるのか全然話見えない」
「うん。だよねー・・・オレ、自分で言うのもなんだけどさー・・・結構モテるんだよ」
「・・・らしいね」
「でも、女の子に話しかけられても全然見てないよ?有紀いるから」
「そんなこと言われても」
「だから実際に見てもらうのがイイかと思ったけど・・・でもなぁ・・・有紀興味ないんだもんなぁ・・・」

話している間も有紀の手を離さない大輝に少し戸惑いながら「申請出せばイイわけ?」と小さく呟く

「え!来てくれる?」
「・・・信じ・・・たい・・・というか・・・」

有紀にキスをすると腰を抱きながらベッドへ押し倒す

「あー、クソ・・・ヤバい。この体勢ってだけでヤバい・・・もっと一緒にいたいけどそろそろ帰る」
「・・・大輝・・・」
「うちの部から申請出しておくよ。っていうかね、ちょーっと勘付いた奴もいるかもでうるさくしたらごめんなんだけどー・・・でも、付き合ってるとは言ってないから!あくまでもオレの片想いってことにしてあるから」
「・・・」
「でも、ある意味ホントでしょー?オレ、今信用ないもんねー?有紀に信じてもらうために超頑張って落としにかかってんもんねぇー」

相変わらずの笑顔で背中を向けた大輝のシャツを掴む

「ん?」
「お・・・おやすみのキス・・・したい」
「っ!!!!!だっからぁぁぁぁ・・・ちょーっと待って・・・落ち着く。素数・・・素数」
「・・・素数、声に出して入ってみろよ・・・そもそも素数判る?」
「10までは判る!」
「・・・何10までって」
「え?」
「え?」

2人顔を見合わせてププッと吹き出し、軽めのキスを落とすとくしゃりと頭を撫でられてまた窓から木へと飛び移って帰っていく

「・・・ふふ・・・」

下に降りてからも子どものように大きく手を振っている大輝を見て声を上げて笑うと思わず口を押えて冷静を保とうとする

信じたいけれど信じられない・・・でも、大輝が何か嘘をついていたわけでも本当に騙したわけでもない・・・多分。信じられないのは自信がないから・・・大輝の恋人だという自信がないから・・・






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有紀は書き辛い系です。全然読めない!!!もっと傍若無人な受が書きやすいわけです。超自分勝手に振り回されるのにそれすらも包み込む攻!これが水尾の通常運転
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