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擦れ違いはきっと愛のはじまり10 - 07/13 Wed

trackback (-) | comment (0) | 苺華シリーズその他SS
「大輝くんお疲れ様ですー!」

試合が終わって帰る準備をしていると女の子たちが輪になって大輝を囲む

「あー、応援ありがとー!おかげで勝てたー」

笑顔の大輝が彼女たちにそう言うけれど差し出された袋には見向きもしない

「あ、これ、皆さんで」

そう言った女の子にまた笑顔を向けて「松月!」と大きな声で有紀の隣にいた松月を呼ぶ

「はいー!」
「差し入れ・・・みんなに回してー」
「これからも応援くるから頑張ってくださいっ!」
「ありがとう」
「大輝ー!これも受け取ってよー!」
「オレ個人的には受け取れないんだー。ごめんなー」

そう笑顔で躱すと荷物を肩に掛けて有紀の元へと走り寄って来る
その笑顔が違う・・・さっきまでの笑顔と・・・心底嬉しそうな笑顔で・・・心がそれだけで熱くなるような・・・

「見てた?見てた見てたー?」
「途中寝たけど」
「知ってるー!1点目の時でしょー?ひっどいなぁー・・・」

違う。自分にだけ向ける笑顔・・・

「有紀?」
「練習試合・・・なのにファンがくるってお前アイドルかよ・・・」

フハッと笑った大輝が「嫉妬ー?」と小さく囁いてから真面目な顔をする

「でも、オレの何を知ってるんだろうね?あの子たち」
「・・・え?」
「んー、オレのコト好き好きとか言ってもオレのコトなーんにも知らないじゃん?オレのコト知っても好きって言えるのかなぁー?みたいな」

有紀だって大輝のことをすごく知っているとは言えなくて口籠る
勉強が苦手で特に国語が苦手。歴史は結構好きで、英語も一生懸命やるけれどスペルミスばかりで・・・

「オレ、有紀のことは知る度に好きになる」
「・・・」
「今日、オレ頑張ったー!超頑張ったー!!!」

大きな声を出した大輝の頭をチームメイトが叩いて「大輝うるせーぞー」と怒られて大輝がチームメイトを追いかけるのを有紀はそっと見つめるだけだった

バスに乗って揺られてしばらくすると殆どが音楽を聞いていたり寝ていたり静かな帰りの車内

「冷房きつい?」
「え?」
「手、冷たい・・・あ、使ってないタオルあるからそれ掛けとく?オレのジャージは多分臭いし」
「・・・ありがと」
「タオル掛けたら、手、繋いでもイイ?」

耳元でそう言われて有紀は困った顔をしながらひとつ頷く
触れたい。もっともっと触れたい・・・触れたくなるから困る・・・

大きなタオルを掛けられてそっとその中で繋がれた手をぎゅっと握ると少しだけ周りを気にして大輝の耳に口を近付ける

「あとで話・・・したい」
「・・・うん」

大輝が優しく微笑むとまたタオルの下で握られた手に力を込められた









「・・・あー、休みの日の通常棟来ることあんまりないから緊張するしーうちのとことは全然違うよねー」
「浮いてる・・・確実に」

学園内に戻って軽くシャワーを浴びて着替えた大輝が有紀の寮まで来るとキョロキョロと辺りを見回す

「あ、日浦いるかなー・・・オレ、金持ってきたっつーか」
「ドアのお金?日浦、ホントにドアピンクにしててどこで買ったのか気になる」
「有紀、日浦と仲イイよねー・・・」
「まぁ、ずっと隣の部屋だし」

日浦の部屋の前に着くとトントントンとピンクのドアをノックする

「・・・」
「返事ない・・・か」
「日浦、大体部屋にいないから・・・」
「あぁ、そっかー・・・」

それは大体どこかの部屋に呼ばれているから・・・学園の中で確かに男娼のような行為をしている人間は他にもいると聞いた。成績が落ちた、スポーツで成績を残せなかった、芸術コンクールにずっと落ち続けている・・・そうすると家にお金がある、またはスポンサーがついていないとこの学園でなかなかまともな生活を送れなくなる・・・という人間が起こす行為
けれど、他の男娼たちと違うのは日浦は成績が落ちているわけでもなんでもない。学年でもトップクラスの成績を保ちつつ、自ら好んで男娼に堕ちた珍しいタイプ

部屋に入ると「ドア・・・開けとかなくて大丈夫?」と大輝がドアを指差し、有紀が首を傾げる

「や、オレ試合後でまだ気が昂ぶってるっつーか・・・」
「あぁ・・・うん・・・」
「あ、開けとく?」

ドアに手を掛けた大輝の手を止める

「開けなくてイイ」
「っ・・・話・・・って・・・?」
「信じ・・・る・・・」
「え!それって」

有紀がひとつ頷いて顔を上げる

「オレが見に行ってない時は違うかも・・・とか思った・・・けど」
「うん・・・いつも同じ」
「お前・・・すっごい笑顔でオレの所来るんだもん・・・」
「え・・・ええぇー・・・やばい。超にやけてた?あー、どーしよ。カッコ悪いー」

顔を押さえた大輝に目を細めて笑う

「太陽みたいで好き」
「うっわ・・・うわーーーーっ!有紀ちゃん、それやばい。超腰に来た」
「だから・・・」

大輝が「うん」と呟くと有紀の腰を抱いてキスを落とす
大輝の昂ぶりが洋服の上でも感じられて恥ずかしくて体を離す

「あー、うん。有紀、挿れないから触ってもイイ?」
「え?」
「挿れないから・・・」

別に初めてじゃない。なのに・・・と不安げに大輝を見上げると優しく微笑まれて頭を撫でられまたキスする

「今度はゆっくり進んで行こう?もう有紀失いたくないし」
「・・・ん・・・」

大輝の手が優しく体に触れて自分とは違う熱い手に与えられる快楽に身を委ねた





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毎日暑いー。そして何故か私の腕はこんがり灼け始めた・・・大して外出てもないのに何で?なんでぇぇぇぇぇぇぇっ!!!
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