擦れ違いはきっと愛のはじまり20 - 07/23 Sat
監督に松月の処分と大輝の処分の改め直しを求めに行ったサッカー部員たちが揃って食堂へ向かうとそこには自分たちのエースが食堂カウンターで何か交渉しているのを見て駆け寄る
「大輝ー!聞けよー!聞けよぉー!」
「オレらさぁ、りーちゃんに松月と有紀ちゃんの件聞いて監督んとこ行って来たんだわー」
「お前3軍に落とされてたけどなんとか2軍に上げてもらって更に明後日の昇格試合出してもらってそこでちゃんとお前の実力見せたら戻ってこれるぞー?」
「・・・マジ?」
後ろから首に腕を回されて思いがけない言葉を聞いた大輝は驚いた後笑顔を見せる
「だからさー、いつものように大口叩いて我ら苺華学園サッカー部エース様のすごいところ見せてくれよー?」
「あー・・・オッケー!でもお前ら判ってんだろーなぁ?オレが2軍の昇格試合っつーことは相手お前らだぞー?戦意喪失しちゃうくらいオレが1人で点数取っちゃうぜ?」
「うっわー!出たよ出たよー!大輝のビッグマウスー!」
皆が笑って盛り上がったところで出された持ち帰り用の夕食が2つ・・・
「うん?お前、部屋戻るの?」
「そー」
「っつか部活もやってないのに2人前?贅沢すぎね?」
「いやー・・・これは1つオレの部屋にいる子の」
大輝が幸せそうに笑って夕食の乗ったトレーを手に取る
「・・・りーちゃん帰った・・・よなぁ?」
「日浦じゃないし」
自分がここで今言ってもイイのだろうか・・・そう迷ったけれど有紀も覚悟を決めてさっき日浦に自分の寮の夕食をキャンセルすることを伝えていたし、寮の門限ギリギリまで自分の部屋で過ごしてくれることになったのだと思い出してデレデレと笑顔を見せると「有紀のっ!」と言い切る
「は?!」
「有紀ちゃんがお前の部屋にいんの?」
「いや、一緒にここで食えばいいじゃんっ!」
「むさ苦しいスポーツ棟の食堂に癒し連れて来いよー」
そう口々に言う部活の仲間にまたデレデレとした笑顔を見せる大輝
「有紀、今ちょーっと動けないっていうかさぁー」
「・・・おい・・・」
「ちょ・・・え?」
「うんー・・・っていうか・・・まぁ、別れてた期間もあったけどー・・・オレら付き合ってるっていうか・・・ずっと付き合ってたっていうかー?」
「ちょ!!!!はぁぁぁぁ?!」
「うん。まぁ、あとでさぁ、談話室連れて行くからさぁ?」
騒がしい部員達を置いて大輝は笑うと手を挙げて皆に手を振る
「オレの有紀ちゃんがお腹空かせて待ってるからまたなー?」
と食堂を去っていく
「・・・マジ・・・か・・・」
「オレ、密かに有紀ちゃん可愛いと思ってたのに」
「りーちゃんとはまた別の可愛さあるよな?!」
「あー!クッソ!あいつデレデレしやがってぇぇぇぇー!」
そんな羨みの声も大輝には届かない。気を抜くと無意識にスキップして部屋へ向かってしまいそうな程浮かれた大輝には・・・
「・・・さすがスポーツ棟・・・量が違うよな・・・」
「うん?足りなくないよね?」
「食えるはずがない。こんな量」
「あー、うん。大丈夫ー!残ったらオレ食うし?っつかいつもだったらご飯おかわりしなくちゃいけないノルマあるし?」
食事を置けるような机がなかったからカラーボックスを移動させて机代わりにして持ち帰った食事を乗せた大輝が借りてきた皿を有紀の前に置く
「食べられそうな分だけ取って?」
「・・・ん」
「有紀とこうやってメシ食えるとか・・・すっげぇ嬉しい」
「・・・顔、緩みすぎ」
「えー?そりゃ仕方ないしさー」
嬉しそうな大輝の顔を見て有紀もひとつ笑顔を見せると「いただきます」と呟く
「あ、そういえば、メシ持って来るときに誰が部屋に来てるか聞かれて流れでもう言っちゃったけど・・・よかったんだよな?」
少し心配そうな顔をした大輝に有紀は少しだけ考えて頷く
隠して勘違いや余計な詮索はされたくないから・・・
「よかったー・・・で、あとで談話室連れて行くって言っちゃったからもし、行けそうだったら・・・ちょっと顔出してくれない?」
「え?・・・いや・・・んー・・・」
「や!嫌ならイイし!門限前にちゃんと向こう送り届けるし」
「・・・」
嫌ならイイ・・・そう言いながらも残念そうな顔をしているのは丸わかりな大輝に有紀は唐揚げを取ると大輝の口にそれを突っ込む
「嫌とは言ってない・・・」
「ん・・・でも」
「今まで散々ヤってましたっていうの丸わかりで顔出すの気まずいっつーか・・・」
「んー?幸せですー!って顔してればいいんじゃないの?」
「お前はまた能天気だから・・・」
有紀の肩を抱くとコツンと頭をぶつける
「有紀がオレのだって・・・遂にオレのになったってみんなに自慢したいのわかんない?」
「べ・・・別にお前のじゃ・・・」
「じゃあオレが有紀のものになったって自慢したい」
大輝の言葉に顔を赤くして俯いた有紀に「ごめんね」と呟くとキスをして床に押し倒す
「ちょ・・・メシ食ってる途中」
「うん。だからごめん」
「だってさっき散々っ」
「うん・・・でも、有紀が可愛いし愛しいからまたもっと欲しくなった」
「でもっ・・・も、腰だるいしっ」
「うん。もし歩けなかったらおんぶして寮まで送って行くね?」
「そういう問題じゃないっ・・・っ・・・ぁ、待っ・・・っ」
有紀の小さな抵抗の言葉も大輝の優しくて激しいキスに掻き消されてまた蕩けるような快感に身を委ねて行った

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「大輝ー!聞けよー!聞けよぉー!」
「オレらさぁ、りーちゃんに松月と有紀ちゃんの件聞いて監督んとこ行って来たんだわー」
「お前3軍に落とされてたけどなんとか2軍に上げてもらって更に明後日の昇格試合出してもらってそこでちゃんとお前の実力見せたら戻ってこれるぞー?」
「・・・マジ?」
後ろから首に腕を回されて思いがけない言葉を聞いた大輝は驚いた後笑顔を見せる
「だからさー、いつものように大口叩いて我ら苺華学園サッカー部エース様のすごいところ見せてくれよー?」
「あー・・・オッケー!でもお前ら判ってんだろーなぁ?オレが2軍の昇格試合っつーことは相手お前らだぞー?戦意喪失しちゃうくらいオレが1人で点数取っちゃうぜ?」
「うっわー!出たよ出たよー!大輝のビッグマウスー!」
皆が笑って盛り上がったところで出された持ち帰り用の夕食が2つ・・・
「うん?お前、部屋戻るの?」
「そー」
「っつか部活もやってないのに2人前?贅沢すぎね?」
「いやー・・・これは1つオレの部屋にいる子の」
大輝が幸せそうに笑って夕食の乗ったトレーを手に取る
「・・・りーちゃん帰った・・・よなぁ?」
「日浦じゃないし」
自分がここで今言ってもイイのだろうか・・・そう迷ったけれど有紀も覚悟を決めてさっき日浦に自分の寮の夕食をキャンセルすることを伝えていたし、寮の門限ギリギリまで自分の部屋で過ごしてくれることになったのだと思い出してデレデレと笑顔を見せると「有紀のっ!」と言い切る
「は?!」
「有紀ちゃんがお前の部屋にいんの?」
「いや、一緒にここで食えばいいじゃんっ!」
「むさ苦しいスポーツ棟の食堂に癒し連れて来いよー」
そう口々に言う部活の仲間にまたデレデレとした笑顔を見せる大輝
「有紀、今ちょーっと動けないっていうかさぁー」
「・・・おい・・・」
「ちょ・・・え?」
「うんー・・・っていうか・・・まぁ、別れてた期間もあったけどー・・・オレら付き合ってるっていうか・・・ずっと付き合ってたっていうかー?」
「ちょ!!!!はぁぁぁぁ?!」
「うん。まぁ、あとでさぁ、談話室連れて行くからさぁ?」
騒がしい部員達を置いて大輝は笑うと手を挙げて皆に手を振る
「オレの有紀ちゃんがお腹空かせて待ってるからまたなー?」
と食堂を去っていく
「・・・マジ・・・か・・・」
「オレ、密かに有紀ちゃん可愛いと思ってたのに」
「りーちゃんとはまた別の可愛さあるよな?!」
「あー!クッソ!あいつデレデレしやがってぇぇぇぇー!」
そんな羨みの声も大輝には届かない。気を抜くと無意識にスキップして部屋へ向かってしまいそうな程浮かれた大輝には・・・
「・・・さすがスポーツ棟・・・量が違うよな・・・」
「うん?足りなくないよね?」
「食えるはずがない。こんな量」
「あー、うん。大丈夫ー!残ったらオレ食うし?っつかいつもだったらご飯おかわりしなくちゃいけないノルマあるし?」
食事を置けるような机がなかったからカラーボックスを移動させて机代わりにして持ち帰った食事を乗せた大輝が借りてきた皿を有紀の前に置く
「食べられそうな分だけ取って?」
「・・・ん」
「有紀とこうやってメシ食えるとか・・・すっげぇ嬉しい」
「・・・顔、緩みすぎ」
「えー?そりゃ仕方ないしさー」
嬉しそうな大輝の顔を見て有紀もひとつ笑顔を見せると「いただきます」と呟く
「あ、そういえば、メシ持って来るときに誰が部屋に来てるか聞かれて流れでもう言っちゃったけど・・・よかったんだよな?」
少し心配そうな顔をした大輝に有紀は少しだけ考えて頷く
隠して勘違いや余計な詮索はされたくないから・・・
「よかったー・・・で、あとで談話室連れて行くって言っちゃったからもし、行けそうだったら・・・ちょっと顔出してくれない?」
「え?・・・いや・・・んー・・・」
「や!嫌ならイイし!門限前にちゃんと向こう送り届けるし」
「・・・」
嫌ならイイ・・・そう言いながらも残念そうな顔をしているのは丸わかりな大輝に有紀は唐揚げを取ると大輝の口にそれを突っ込む
「嫌とは言ってない・・・」
「ん・・・でも」
「今まで散々ヤってましたっていうの丸わかりで顔出すの気まずいっつーか・・・」
「んー?幸せですー!って顔してればいいんじゃないの?」
「お前はまた能天気だから・・・」
有紀の肩を抱くとコツンと頭をぶつける
「有紀がオレのだって・・・遂にオレのになったってみんなに自慢したいのわかんない?」
「べ・・・別にお前のじゃ・・・」
「じゃあオレが有紀のものになったって自慢したい」
大輝の言葉に顔を赤くして俯いた有紀に「ごめんね」と呟くとキスをして床に押し倒す
「ちょ・・・メシ食ってる途中」
「うん。だからごめん」
「だってさっき散々っ」
「うん・・・でも、有紀が可愛いし愛しいからまたもっと欲しくなった」
「でもっ・・・も、腰だるいしっ」
「うん。もし歩けなかったらおんぶして寮まで送って行くね?」
「そういう問題じゃないっ・・・っ・・・ぁ、待っ・・・っ」
有紀の小さな抵抗の言葉も大輝の優しくて激しいキスに掻き消されてまた蕩けるような快感に身を委ねて行った

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遂にラブラブになったところで明日擦れ違いはきっと愛のはじまり最終話でございますー
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