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青春はプールの中で9-9 - 08/03 Wed

trackback (-) | comment (0) | 青春はプールの中で
頭が床につきそうなくらい下げた柿内を見て思わず表情を緩める
普段絶対こんなことしなさそうな柿内がここまで自分のためにしているのだ。別れたくないと言うのだ・・・

「別れるとか・・・言ってないだろ」
「あ?言ったろ」
「お前は例え別れても・・・っつー例え話しただけだろ・・・」

柚木は出にくい声に喉を触りながらそう言うとホッとした柿内の頬に手を打ち付けた

「痛ぇっ!何すんだよっ!」
「・・・何も解決してないのにホッとすんなバカ」
「別れないんだったら解決だろーが」
「お前、沙耶ちゃんと仲イイしっ!それこそ・・・弁当作って来てくれるくらいなんだろ?」
「は?」

柿内は何のことかわからずただ目の前の柚木を見つめ、暫く考えた後に「あぁ」と理解した声を漏らすとまた柚木に頬を打たれた

「痛ぇっつってんだよ!聞けって!弁当ってあれだろ?赤いあのタッパー?」
「弁当箱っ!」
「あれ・・・沙耶のじゃねぇしっ!」
「誰でもイイっ!弁当作ってお前に持ってくる奴が」
「聞け・・・あれ、試食頼まれただけだっつーの・・・っつか・・・言うなよ?内緒にしろって言われたんだから・・・」

柚木は拳を握って柿内を睨む。試食だろうとなんだろうと作って柿内に食べさせようとしたのだから同じこと。試食と理由をつけていただけかもしれない・・・だから・・・

「あれ、但馬だ」
「だから誰だって・・・は?但馬?」
「新井さんが購買の弁当で美味しいのないって嘆いてきたから弁当作ってやりたいけどオレの料理以上のものが出せるか判らないとか弱気なこと言うから1度作って持って来いっつったらあれが来たっつーか」

何に怒っていたのかと急に恥ずかしくなって黙り込んで俯いた柚木に恐る恐る手を伸ばす柿内

「・・・柚木さんが作ってくれたメシ、すげぇ美味かった。でも、オレに作らせてよ・・・あんた喜ぶ姿見たいから」
「・・・」
「柚木さん怒らせてオレもなんかブチ切れして悪かったけど・・・なんか、柚木さんが嫉妬してくれたのが嬉しかったっつーか」
「嫉妬・・・じゃ・・・いや、嫉妬だけど・・・」

頬に添えられた手に手を重ねる
温かい柿内の手を握って唇を寄せるとすぐに柿内の唇が迫ってきて自分から唇を差し出すと柿内の乾いた唇が押し当てられて柚木は舌を伸ばす

「・・・あ、舌、痛そう」
「痛ぇよ。お茶でさえも沁みるっつーの」
「でも、オレの体の方が痛いからな?酷ぇことしやがって」
「・・・あー・・・」

柿内はバツの悪そうな顔をしながら頭を掻いて「ごめん」と呟く

「痛い上に・・・シャツの下・・・酷いことになってる・・・かも」
「あ?」

柚木はシャツの裾を少し捲ると白い腹に点々の赤い痕・・・

「は・・・?はぁ?!」
「・・・や、悪かった。マジで」
「ちょ・・・はぁぁぁぁ!?」

シャツを脱ぎ捨てると自分の体についた複数の赤い痕に引く

「柿内くん、柿内くん・・・?」
「はい・・・」
「シャツで隠れるところなら大丈夫だよねー!とか思ったか?」
「いや・・・」
「さて、オレたちの部活は何部だったでしょうかー?」
「・・・水泳部・・・です」
「隠れねぇだろーが!バカ!いつだって半裸じゃねぇか!バカ!」

柿内は体を小さくしながら「オレのだけにしたくて・・・」と消えそうな声で呟いた

「・・・部活・・・行け・・・ねぇよな?ごめん・・・」
「いや、まぁ・・・行くけど」
「はぁ!?その・・・自分でやっといてアレだけどそれで行くとかあんた・・・っつかそれ背中までついてるからな?!オレ、マジで昨日どうかしてて・・・それ、明らかに女とヤった感じじゃねぇぞ・・・」

柚木はひとつため息を吐き出すとシャツを着て、箸を再び持つ

「お前と付き合ってんの知ってるし」
「・・・あ?」
「だからー・・・まぁ、堂々としてりゃみんな察するだろ」
「いや、待って・・・」

柚木は唐揚げを口へと頬張ると柿内の頭にチョップを落とす

「入部した時になー、球の弟だからお前も男好きなのかー?とかそんなん聞かれてさー・・・オレは弟だけどあいつとは違う。でも今付き合って好きな奴は男だっつったんだよな・・・」
「え・・・それって・・・」
「だから水球部の奴らは知ってるなー」

涼しい顔をして料理を口へと運んでいく柚木に首を垂れる柿内
いつだってそう。いつだって堂々としていてもしからかわれたりしたってそれがどうした?という顔で男らしくて・・・そしてふと気付いて顔を上げる

「じゃあマネージャーも・・・」
「おう。もちろん知ってる」
「な・・・じゃあ・・・え・・・あの時の会話なんだったんだよ」

柚木はモグモグと口を動かしながら首を傾げると柿内に抱きかかえられる前マネージャーと話していたことを思い出す

「あぁ、早川さー、ゲーマーだから」
「・・・」
「んで、毎晩ゲームばっかやってた」
「・・・マジ・・・すか」

柿内が迎えに来てから1番ホッと安心したという顔をしたのを見て柚木は頬をつねる

「まぁ、誤解させるように言ったけど楽しんでたのはホントだし?お前の本音垣間見えてよかったっちゃよかったし」
「・・・あー、ヤバい。もうあんたの大学行けない・・・恥ずかしすぎる」
「オレの方が恥ずかしいからな?この体で部活行くんだぞ?」

柿内は「悪かった」と言いながらそっと柚木を後ろから抱きしめると「よかった・・・よかった」と何度も呟いて柚木はそんな柿内に微笑んだ




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はい。仲直り仲直りー

柿内と柚木は重い雰囲気だとホント書くの難しい・・・ラブラブなのも難しいw
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