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愛だとか運命だとか - 08/20 Sat

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※オメガバース設定のお話になります。
(運命だとか恋だとかの続きになるのです)


人類の性が男と女という種別のみでなく、Ω、α、βに分かれる世の中。昔は人間なのに発情期を持つといつΩが動物的だとかで虐げられていたが、抑制剤の発達でその差別はなくなりつつある現在・・・

しかし、その抑制剤の発達が逆に運命の番(つがい)に出逢うことを阻害していると言われる現在・・・
運命の相手を探すためのフェロモンを抑制するために運命に出逢えない・・・運命を捻じ曲げている事実は皆、都合のいいように見ないふりをしている




ここはαとΩ性の研究を行っている施設。今、注目されているΩの研究者であるムツキはいつものように美しい顔を険しい表情にしながら働いていた

「お前らまともに報告書ひとつ書けないのか?バカか?バカなのか?αっつーのは出来が良いんじゃないのか?名ばかりか?あ?」

働いている人間はあたりに散らばったプリントを慌ててかき集める
こんなのは日常茶飯事。自分より立場が下のΩにこんなこと言われるだなんて・・・と多くのαはすぐにここを去っていく日常。昨日もまた1人、優秀だと言われていたαがここを去ったばかり・・・


「ただいまもどりましたぁぁぁぁぁーんっ!!!」

空気を全く読めていない軽い声がムツキの研究室に響く。周りはうんざりした顔とどこかホッとしたような複雑な表情をその人物へと向けた

「あっれー?オレ、場違い?ねぇ!むっちゃーんっ!笑顔で出迎えてぇー!!!」

ムツキは大きな判りやすいため息を吐くと今、怒っていたことがバカらしく思えて人払いするように手を振った

「・・・あれー?あれあれー?みんなもオレの帰り出迎えてくれないのー?ねぇ!ねぇねぇっ!!!」

彼は優秀な研究員でα・・・ではあるのだが、αらしくない行動、言動でいつもムツキを呆れさせている梶野 ヒトシ。由緒あるαの家系に生まれた彼は家訓通りに番探しという名の婚活で長期休暇を取っていて、それを終えて戻って来た

「・・・で、番届け・・・こっちに届いてないけれど?」
「んー・・・んんんんーー・・・」

この研究所の責任者としてムツキは書類を寄越せと手を出すがヒトシはただ首を傾げながらニコニコとムツキに近付きムツキの出した手の上に自分の手を置く

「オテ!」
「・・・オテじゃねぇよバカ!バカα!!!」
「えー!だってぇ・・・」
「お前はいっつも書類遅ぇんだよ!バカ!バーカバカバカバカ!」

そして抱き締められてすぐに嫌でも香ってくるαの匂い・・・ムツキは顔色を変えてヒトシを突き飛ばす

「な・・・お前・・・何?」
「あー、判ったぁ?ダメだったぁー」

ヒトシ自身のαとしての能力は別として、ヒトシレベルの家系だと番探しも引く手数多なハズで・・・なのにこうしてムツキのΩとしての本能を騒めかせるようなαのフェロモンが出ると言うことは全て上手く行かなかったということで・・・

トントン

「ムツキさん、このデータ・・・あ、ヒトシさんおかえりなさい」

青い顔のムツキとニコニコとつかみどころのない表情をしているヒトシが睨みあっているとそこへ天の助けかとも思える訪問者が訪れて2人はその顔を見て表情を優しく変化させた

「ツカサぁぁぁぁぁ!!!あー、可愛いっ!もー癒しだな!お前は癒しだよー。オレがこーやって抱き締めても全然平気なΩって貴重だしー」
「・・・平気と言うかあとでヒトシさんが痛い目に遭うんだと思いますけど?」
「あー、あーあーあーあーあーあータイチにぶっ飛ばされるのー?!オレー!!!タイチ元気ー?あとキョウちゃんも元気ー?」
「えぇ。みんな元気にしてますよ。ヒトシさんはイイ人見つかりました?」

そう言いながらもムツキの手に書類の束を差し出すとムツキは黙ってその書類に目を通していく

「・・・αよりもΩのほうがやっぱり優秀なんじゃないか?ツカサが1番まともな報告書書いてくるし・・・」
「あ、それでですね、ここのデータなんですけど、どうも数値が安定しないので抑制剤をBD43からRD22くらいに変えたほうがイイのかもしれないです」
「あのねー、あのねぇ、いい出逢いどこにもなかったぁー」
「それはヒトシさんの理想が高いと言うか・・・」
「うん!そーそー・・・その理想通りの人はこの目の前にいるんだけどねぇー・・・」

ヒトシの視線が自分に向けられているのに気付いてムツキはただヒトシをキツイ表情で睨む
ヒトシとムツキは番ではないものの、パートナー・・・繁殖適齢期が近付くにつれて抑制剤が効きづらくなるヒートと呼ばれる発情期を紛らわせるためのパートナー。運命に出逢えた親友のタイチとツカサを目の前にし、幸せな関係をずっと見守って来たけれどやっぱり自分は番を結びたくないムツキ
今回の婚活休暇に入る直前、パートナー解除をされたヒトシは番を1番最初にムツキに申し出た。でも、番を作りたくないムツキは当然即答で断ったのだが・・・

「頭が良くてクールな美人・・・オレのフェロモンに簡単に惑わされたりもしないけどベッド行ったら超乱れてくれる・・・むっちゃん・・・むっちゃんしかいない。相性悪くないし、オレ、番解除とか絶対しないし浮気もしない。だから番になろう」
「ツカサ、今度のキョウの予防接種だけどな」
「はい」
「むっちゃん!今超カッコよく告白したつもりだったんだけど!!!」
「ヒトシ、何度言われようとオレは番は作る気ない」

ムツキのその言葉にツカサは切ない表情でムツキを見つめる
かつて親友に恋をし、それでも番になることを怖がったムツキが彼をα去勢するほどの熱い恋をしたことを知っているから・・・そこまで番になることを拒否するムツキの気持ちを理解してしまったから・・・







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まさかのーーーーーっ・・・運命だとか恋だとかの続編になりますーーーーー;

ただ水尾好みの気の強いムツキをどうにかしたくて勢いで書いた。反省はしてない。
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