FC2ブログ

愛だとか運命だとか8 - 08/27 Sat

trackback (-) | comment (0) | その他SS
z003がムツキの運命とは何も関係ないと判ったものの、ヒトシの心はまだ不安に満ちていた
z003本人が運命じゃなくても疑似フェロモンの主、つまりそのフェロモンの元になった「強いα」がムツキの運命の相手かもしれないという不安

ムツキには運命の番が存在していて、その存在がヒトシの心を不安にする。ムツキがそのフェロモンを解析し、そのフェロモンを持つ人物が特定できたら・・・





「おい、明日、z003のα去勢の施術だが、お前は同席するのか?」
「え?」
「・・・いや、お前z003にずっとついていたから・・・」

z003についていたわけじゃなくてムツキが心配でついていた・・・ということには気付いていないのかと思いながら微笑む
施術・・・となればz003は麻酔も効くのだし、自分にできることはさすがにない・・・

「明日はオレ、Ω棟の不安定な502号室の付き添いあるから時間あればそっち顔出そうかな・・・あの強気なαがα去勢されてどんな顔すんのか気になるし」
「ん・・・」

ムツキが再び端末に目を落として作業を続ける。あぁ、わざわざ確認してくれた。たったそれだけでヒトシは満足。人に興味があまりなさそうなムツキに気に掛けてもらえる存在になれているのだから・・・







翌日、ムツキが白衣に着替えて手術室へと入ると付き添いの所員がまた新しい人間で胸についた名前をチラリと覗く
確か数日前に研究員として入所してきたΩ・・・プライドが高くて使いにくいαよりも優秀なΩのほうがここでは使いやすい。そう思って採用したのを思い出しながら指示を出す

「へへ。美人さーん・・・ついに来ちゃったねぇ?」
「αとしての最期だ・・・次に目が覚めた時にはお前はαとしての能力なんてなくなる。お前が縋ってきた疑似器官も同時に失うんだ」

z003はいつものような下衆な笑顔を顔に貼り付けたままムツキを見つめる
それはαとしての最後の強がり・・・そう思っていた

「・・・?!」
「なぁ、美人さん、オレz003って名前じゃねぇのちゃんと判ってんだろ?ホントはオレの『タイチ』って名前思い出しながら何度も何度も濡れるのを慰めてたんだろ?」

ベッドに拘束されているハズのz003が自分の腕を掴んでいるのにムツキは恐怖する。焦りの表情を浮かべながら顔を上げて所員を見るといつの間にかz003にべったりと寄り添う所員の姿

「ほらー、オレ、番たくさんいるって言ったじゃーん?ここに入り込める頭のいい優秀なΩちゃんも中にはいるわけよぉー」

ムツキは腕を振り払って壁の非常ボタンを押そうともがくがすぐに所員に取り押さえられる

「なぁ、タイチって呼んでみ?」
「お前はっ・・・z003っ!」

z003の名前はかつて恋心を抱いていた親友の名前と同じで・・・そんな名前を呼びたくなんてない
ムツキにとっての『タイチ』という名前はもっと神聖で大事な名前・・・自分をΩとして初めて実感させ、大事に大事にしてきた彼の名前・・・可愛がっている友人の番の名前・・・愛しく大事に思っている子どもの父親の名前・・・

「まぁ、いいけど・・・さぁ、美人さんも本能に任せて気持ちよくなろうか・・・」

一気に広がるαのフェロモン・・・手術前に抑制剤も強いものを点滴で入れていたハズなのにそれすらも偽物だったようでムツキは空いてる手で鼻と口を塞ぐ

「あー、判ってんだろ?あんた頭のいい博士なんだから・・・αの本気のフェロモン、呼吸器塞いだところで防げるわけねぇって」

判ってる
判っているけれどせめてもの抵抗・・・濃厚なフェロモンが自分のΩのフェロモンを誘発してヒートを引き起こさせる。すぐに蕩けた表情になったムツキにz003の手が触れる

「やめっ・・・ろ」
「おっと・・・結構理性保てるほうなんだ?」
「っ・・・やめろぉっ・・・」
「な、さっさと履いてるもん脱がせちゃって」

z003の言いなりになっている所員がムツキの履いていたスラックスを脱がせると白い肌が露わになる

「ハハ・・・すっげぇ上物。イイ値つくぞ・・・これは」

気持ちが悪い。気持ちが悪い。体が熱くて奥が熱くて・・・求める。求めたくないのにαを・・・目の前にいるαを求めて体が悦びの声を上げる様にΩ特有の体液を零すとz003の欲望の塊がムツキの体を貫く
頭で心で拒否するのに悦ぶ体・・・自分とは異なる熱の塊を強く強く離さないようにと締め上げ搾り取ろうとする体・・・

「嫌・・・嫌だ・・・嫌だぁぁぁっ」

番なんて欲しくない。番なんて・・・そう望んでいたムツキの首筋にz003がキスをし、唾液を零す

「さ、番になるんだ。オレの・・・オレの番になってオレに尽くせよ。美人さん」





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

名前が同じ・・・ってネタを使い回しすぎてることに気付いた・・・orz
関連記事
スポンサーサイト



comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する