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コイゴコロミズゴコロ2-10 - 09/09 Fri

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「・・・というわけで柿内助けてくれ」

これ以上『嫌そうな顔』というものがあるだろうかと思うほどの顔で但馬を部屋へ入れた柿内は盛大にため息を吐いた
柚木がバイトでいないからゆっくり作り置き用のおかずを作っておこうだとか課題をやっておこうだとか思っていたところのめんどくさそうな訪問者

「ここはホモの痴話ゲンカの駆け込み寺かなんかか?」
「・・・相談できる相手がいない。っつか自分のコト棚に上げてるよな?それ」
「いや、っつかまずオレお前と学校も違うからな?そんな仲良くもないからな?」
「こっちだってできたらお前に相談したいと思ってないからな!」

お互いに顔見知り・・・ではある。柚木の部活の後輩で、柚木の親友の恋人。でも直接は柿内と関係がない但馬。友達という程親しくもないし、親しくなりたいと思ってもない存在

「江口さんのことは知ってんだよな?」
「うっわー・・・オレの話聞かずに話し始めたー」
「必死なんだよっ!こっちは!」

江口・・・新井の想い人だった人。江口のせいで新井が留年したのも知っているし、顔はよく知らないけれど江口という人物がどんな人物だとかは知っている

「新井さんの好きな人だった・・・っつか好きな人?なんだけど・・・」
「・・・お前だろ。今あの人の好きな奴っつーのは」
「いや、オレはオレ。江口さんは江口さん」
「あーそう」

話を聞く気がないように思える柿内だったけれど一応は聞く体勢というか、耳はこちらへ向けてくれていることに安心して但馬は悩んでいることを打ち明ける

「新井さんと江口さんがやってる姿想像して勃たない」
「・・・」
「っつか、オレ、こないだまで童貞だぞ?あの人のエロさに勃たないとかどんだけメンタルやられてんだよ?!っていう・・・」
「気持ち悪い」
「おい・・・お前なぁ・・・オレは真剣に」

柿内はくしゃりと自分の髪を掻きむしるともう1度「気持ち悪い」と呟いた

「・・・そうかよ・・・こんな相談確かに・・・」
「前に、新井さんがオレとお前似てるとか言って、あの人も似てるっつったんだけど・・・」
「・・・どうせ違ぇよ」

柿内はどこか落ち着いた雰囲気があったし、こんな子どものように悩む自分なんて・・・と但馬は唇を噛んで立ち上がる

「んなところまで一緒じゃなくていいだろーが」
「・・・え?」

柿内が顔を上げると但馬は「一緒?」と言いながら再び腰を下ろす

「まぁ、オレはお前と違ってあの人が竹市さんとしてる姿想像して勃ってたけどな」
「・・・なんだよそれ」
「寝取られ属性でもあんのか?オレ!って悩んでたこともあった」
「マジで言ってんの?」
「おう」

そう。元々は柚木と竹市の絡む姿を想像して、妄想して柚木への気持ちを認識したのだ

「・・・どうやって乗り越えんの?」
「あー?」
「・・・新井さん・・・とヤれなかったら・・・オレ、フラれるらしい」
「新井さんらしいな・・・」

ため息を吐きながら遠くを見つめる
新井がまた男漁りを始めたら今まで以上に荒れまくった新井がこの部屋へ来る回数も時間も多くなるのではないかと思うと但馬の相談に真剣に乗ってやるべきだと思い直して立ち上がりコーヒーを淹れる

「あ、コーヒーならオレ淹れてやったのに」
「インスタントだ」
「・・・今度、豆持って来てやろうか?」
「要らね・・・」
「・・・いや、オレの部屋に消費しきれない程あんだけど・・・」
「コーヒーメーカーこないだ壊した」
「あぁ・・・だから、どうやって乗り越えんの?」

コーヒーを飲む柿内に痺れを切らしてそう言うと柿内は「判ってんじゃねぇの?」と言いながら但馬の前にマグカップを出す

「いや、インスタント要らないし」
「うっせぇよ!じゃあ飲むな!」
「まぁ、貰ってやるけど」
「新井さんと江口さん、ホントにそんなことしねぇっつーのはお前も判ってんだろ?」
「・・・」
「まぁ、オレも意味もなくあの人と竹市さんを想像してたからそれにヤキモチ妬くっつーのは判らんでもないけど」

但馬は首を振る

「竹市さんはあり得ないだろ・・・」
「なんでだよ」
「いや、だって球さんと・・・あんな」
「は・・・だろ・・・でも、オレは球さんの存在知る前からあの人たちがヤってる姿想像したし、今では流石にその姿はないけど竹市さんの名前があの人から出てくる度にここら辺がモヤモヤする」

胸の辺りで拳を握りしめながらそう言った柿内はどこか切なそうな表情で但馬は目を伏せる
柿内と柚木は普段仲のイイ友人のような関係に見えるけれど、柿内も柚木もお互いを想い合っていることはよく知っている。柚木が帰国した時、柚木の幻覚が見えると新井に打ち明けていた柿内は本当に辛そうで、目の前にいる柚木が幻覚ではなくて本物だと知った時の表情、行動は忘れることができなかった

「あの人、基本誰とでも仲イイけど、竹市さんだけは特別。2人の間になんか見えない絆みたいなのあったし・・・球さんや秀とは兄弟の絆・・・でも、竹市さんとの間にある関係って何?っていうな・・・」
「・・・でも、柚木さんは柿内のこと好きだろ・・・」
「・・・だとイイな」

そう2人は好き合っている。愛し合っている。自分は・・・?自分は・・・

「新井さんは・・・江口さんの方がオレよりもまだ好きだと思う。それが例え友情の好きでも・・・でも、もし、江口さんが気紛れで新井さんと付き合うとか言ってもオレ・・・手放したくないんだ」
「・・・そんだけ想ってんならそれ言えばイイだろ」
「・・・新井さん、心の繋がりより体の繋がりが重要らしい」

柿内はまた「新井さんらしい」と言いながら頭を掻く

「新井さんと江口さんの想像して勃起できるようにすりゃイイんじゃねぇの?」
「オレのミジンコメンタルでそれができるかっつーの!!!」
「知るかっ!!!!」







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柿内と但馬のこの回、やたらとサクサク書けたわけですよー。楽しい。この2人をもっと絡ませたい!
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