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コイゴコロミズゴコロ2-16 - 09/15 Thu

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「あー!美味しかったね!」
「んー、だね」

ランチに満足した新井を見て正直量が足りなかったことは言わないでおこうと但馬は思いながら歩いて予定していたスポーツ用品店へ入っていく
水泳関連のものはどこもそう大したものが置いていないけれどこの店は水泳関連のものが多く置いてあるのも調査済み

「但馬ー!新作水着ー!」
「要らないでしょ。大学の水着あるし」
「練習用のが欲しいー」
「それは新作ないですねー」

水を切るような作りの水着が多い中、泳ぎにくい水着を着るのは負荷をつけるため。そう言って新井は練習用の水着をずっと愛用していた

「うーん・・・あ、但馬!ゴーグルこれ竹市さんしてるやつー!」
「あー、これかー・・・ふーん」
「買うのー?」
「まぁ、欲しいけど」

別にそう高いゴーグルでもないけれど竹市と全く同じものを買うのもなーと悩む

「じゃあこっちは?」

同じシリーズで新作らしいゴーグルを手に持った新井を見て新井の手から受け取る

「・・・同じのしたかったりする?」
「え!!!」
「違うならもう聞かない」
「・・・竹市さんと球さん・・・いいなーってちょっとだけ思ってたけど」
「んじゃ、これね」

2つ同じものを持った但馬がレジに向かうのを見て腕を掴む

「なんで!但馬が2つ?!」
「・・・嬉しいから?」
「はぁ?」

何か但馬喜ぶことを言っただろうか?しただろうか?
いつだって怒らせたり呆れさせたりばかりの自分が・・・
それに・・・今日が終われば別れるかもしれないと宣言した自分にどうして・・・どうして?

会計を済ませて戻ってきた但馬が「どうする?」と聞いたのをただ頷く

「だから、どうする?って・・・」
「・・・オレ、判んない。何が正しい?」
「え?」
「楽しいけどっ・・・なんか違う。苦しい・・・痛い」

そう。苦しくて痛い

「・・・帰る?」
「但馬、好きなことしていいよ」
「じゃあオレももう・・・いいや」

じゃああとは・・・

「帰ろうか」

帰る場所はひとつ

但馬に抱いて欲しいと思った。ずっとずっと思ってた
抱いてもらえないのが苦しくて・・・だからずっと望んでいた
でも、今は怖い

抱いてもらえなかったらこれが最後なんだと思うと苦しくて・・・痛くて・・・

「但馬」
「うん?」
「やっぱり帰りたくない」
「え?」
「っ・・・もう、デートプランおしまい?今日はあと帰って・・・するだけ?」

但馬は少しだけ笑って小さく首を振る

「じゃあ少し遠いところ行こうか?」
「うん」

遠いなら帰るのも遅くなってこの時間が続くから。但馬と楽しい時間がまだしばらく続くのだから

「じゃあ、行こうか」
「うんっ!」
「さーて、どこへ行くでしょーう?」
「えー?!んー・・・んー?ご飯食べたしー、甘いもの食べたり?」
「え!食べたい?」
「あ、違うの?じゃあ・・・」

但馬は笑って「甘いもの食べてから出発しますか」とまた歩き出した



電車に乗って何駅も過ぎていくのを見ながらどこへ行くのかと流れていく景色を見つめる
街を過ぎると山の中、緑、そして青・・・

「海?!」
「でも海には入りませーん」
「あ、水着ないもんな!」
「そこ?!」
「うん?」

駅に着くと次はバスに揺られて数十分

「・・・うっわー!海見えるー!崖っ!怖いね!」

海風に帽子を飛ばされないように押さえた新井がいつの間にか夕日でオレンジ色になった海を見て笑う
人もほとんどいないこの場所を但馬は調べていたのかと思うと目を細める

「但馬ー、いっぱい考えた?」
「んー?」
「海!オレの憧れてたデートをぎゅーって濃縮させてさぁ」
「・・・ここへ来る予定はなかった」
「なんで知ってたのー?元カノと来たとかー?」

但馬が少し笑って小さく首を振る

「あー、でも来たかもなぁ・・・ここ、オレの地元だから」
「え!!!」
「だから昔から知ってる場所だなー」
「そ・・・なんだ」

意外だった。但馬はもっと都会のイメージで・・・こんな・・・

「田舎で驚いた?」
「え・・・っと」
「ここさ、すっげぇ星も見えんだよ・・・ちょーっと早かったけどな」

但馬に腕を掴まれて引き寄せられる

「正直に言う・・・よ?」
「うん・・・」

まるで最後のあいさつのような神妙な顔つきで・・・新井は痛む胸を押さえながらひとつ頷いて但馬を見つめた





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今週はホントギリギリでやってます。内容がなさすぎるのもすごく判っているのだけれど今はこれが精一杯だったりToT来週になれば今のこの忙しさは脱出できるはずだけど・・・そこまでもつかどうか・・・っていう
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