FC2ブログ

つれないキミと売れてる僕2-15 - 04/23 Thu

trackback (-) | comment (0) | つれないキミと売れてる僕
一番最後に撮るシーンは高校生時代の撮影・・・もちろんラブシーンもあるが、なによりも20代も後半になった須野はどこか気恥しい

「須野ー!お前・・・やっぱりおっさんになった!」
「・・・」
「いやぁ、あの頃の若々しさっていうかみずみずしさっていうか・・・純情さってのは抜けたんだなぁ・・・お前も充分おっさんに成長しててオレは嬉しいよ!」

目の前のブレザー姿の須野は昔の記憶とは違ってよく判らない安心感を覚える

「あ、でも光はその格好見たら燃えるかもなぁ・・・燃えるかもなぁ・・・よし。今度制服プレゼントしてやるよー」
「要りません」

そう言いながら須野は撮影に向かう・・・今日はこのラブシーンよりももっと重要なことが待っている・・・そっちのほうが須野にとって重要で緊張していた






「ただいま」

今日も部屋は暗かった。それも当然だと思いながら須野は時計を見るともう深夜。こんな時間では決行できない・・・とジャケットのポケットにしまったものをジャケットの上から触れる

とうとう買ってしまった・・・

指輪を・・・

サイズだけははっきりしなかったが、きっと自分と大差ない。洋服のサイズもほとんど同じ、足のサイズまで同じなのだから、薬指にできなくても他の指にならできるはず。と考えた須野はジャケットをハンガーに掛けると冷蔵庫からビールを取り出した

・・・何といって渡そう・・・つき返されたら次はどのタイミングで出そう・・・ずっとそればかり考えていたから葛西には文句を言われるし、散々な一日になったが、もうじき撮影も全て終わる・・・そしたらあとは細々とした仕事はあってもこんなに毎日遅くなることもないだろう・・・渡すのはそれから・・・にしようか・・・いや、しかし早く渡したい・・・と考えながら須野は思わず微笑んでいた

「・・・キモ・・・」
「?!」

ドアから声がして驚いて振り返ると顔だけ出した里見がこちらを見ていて慌てる須野

「あ・・・た・・・ただいまっ!!!」
「・・・おう」
「な・・・えっと・・・ビール要りますか?!」
「・・・1人笑ってた・・・キモい」
「そ・・・れはっ」

須野は弁解しようとしたが、里見はすぐに部屋に戻って行く。それならば・・・と脱いだジャケットをもう一度着て里見を追いかける

「・・・何、出かけんの?」
「や、違うけど」
「ラブシーン思い出して笑ってたならぶっ飛ばす」
「え?」
「・・・」

彼が不機嫌なのはその勘違い・・・嫉妬してくれたのかと思うと嬉しくて嬉しくて須野は跪く

「里見っ・・・」
「なに?」
「一生一緒にいて下さい」

そう言ってポケットに入った小さな箱を取り出すと里見に掲げる

「・・・なにこれ・・・」
「いや・・・その」
「・・・バカだろ・・・お前」
「今受け取ってもらえなくても、ずっとずっとプロポーズさせて」

里見は箱を開けると小さなリングを見て笑う。そして、それを手にとって・・・



投げた



唖然とする須野をよそに、金属音がフローリングの上で響いて部屋に響いていた



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ


にほんブログ村

実はこの2幕はこの指輪のシーンを書きたかったために書いたものです。指輪投げ捨てる里見!っていうのが書きたかったw
関連記事
スポンサーサイト



comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する